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ADHDの説明書

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ADHDに関する見解は専門家によって意見が異なります。ADHDと診断されたりそれを自認する者を取り巻く環境や処遇もさまざまです。シリコンバレーで成功者となり富を掴む者もいれば、日々苦悩し職を失う者もいます。。

ADHDとは一体何なのか。

そもそもそれは存在するのか。

社会不適合者たちの言い訳なのか。

うつ病と似たものなのか。

なぜ今注目されるのか。

この記事ではADHDの歴史や、実際に医療の現場で起きていること、最新の研究についてやADHDによって生まれた利権についてまともていきます。

私は8歳の時にADHDを疑われ療育を受け、いまはベンチャー企業の経営や発達障害の子ども達の支援を行っています。自らのことや、これまで出会ってきたADHDの子ども達や大人達との関わりから得た経験をここに綴ります。

第一章 ADHDは作られた障害なのか

このテーマについて語る前にまず、医療というものが薬を販売するためのビジネスと化してしまった昨今のことをまず理解してください。かつては「医は仁術」と呼ばれ崇高な存在とされていたが、最近は真っ向からそうであると答えるのは難しくなってしまいました。しかし我々日本人は自由資本主義のイデオロギーのもとに生きる以上これを受け入れ生きていくしか無いでしょう。これについてはまた別の機会に掘り下げるつもりです。

さぁ、本題に入りましょう。注意欠陥・多動性障害(ADHD)は、多動性、不注意、衝動性といった症状を特徴とする発達障害の一種で、その治療にはメチルフェニデート(リタリンやコンサータとして処方されている)という薬が用いられることが多くあります。
この疾患の理解と診断に大きな影響を与えたのが、「ADHDの父」と称されるレオン・アイゼンバーグ氏です。


レオン・アイゼンバーグ氏 wikipediaより

彼はADHDが脳の特定の部分の機能不全によって引き起こされるという考え方を提唱し、その理論は現代医学の理解に大きな影響を与えました。

しかし、彼自身が亡くなる7カ月前のインタビューで、述べた内容は精神医療に関わる人間達に驚きと同時に納得を与えることになります。

「ADHDは作られた病気の典型的な例である」

レオン・アイゼンバーグ

これはADHDの診断が過度に行われ、社会的、行動的な問題を生物学的な問題に過度に帰属させる傾向があるという彼の見解を示しています。

また当然ながらADHDの診断基準が定められて以降、ADHDの治療薬の売上は大幅に増加していた。結果アメリカでは10歳の男の子の10人に1人がすでにADHDの治療薬を服用している始末でした。
アイゼンバーグ氏は、実際に精神障害の症状を持つ子どもは存在するものの、製薬会社の影響力と過剰な診断によってADHD患者の数が急増していると指摘しています。

さらに精神医療に関わる医療従事者のバイブルであるDSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders精神障害の診断と統計マニュアル)の委員会のメンバーの約56%が製薬会社と金銭的な関係があることが明らかになっています。

医学書院より
現在は5回の改定を経ている

これは製薬会社が精神疾患の診断基準の作成に大きな影響を与え、その結果として特定の疾患の診断が増加し、それに伴ってその疾患の治療薬の売上が増加するという潜在的な問題を示しています。

カリフォルニア大学のアーウィン・サヴォドニック教授の言葉有名で、「精神医学の用語はまさしく製薬会社によって定義されている」と語っており、現にマサチューセッツ総合病院の小児精神薬理学科やハーバード・メディカル・スクールの准教授は、2000年から2007年までの間に製薬会社から100万ドル(約1億円)以上を受け取っていたことが発覚しています。

何ともアメリカらしい金にまつわるゴシップだが、ちゃんと日本でも同様なことは起きまくっている。そしてこれに関しては何ら罰せられるような事柄でもありません。受け取る金の出入りには「怪しくない名目」がちゃんと添えられるからです。

そしてこのようなことが起きるのだからそろそろ察しがつくでしょう。本当にADHDで困っている患者や、またはADHDなのか否かが分からぬという現象に困っている人間は増えまくっています。
昨今の日本ではADHDの子どもや大人がもの凄いスピードで急増していないでしょうか。これは彼らを実際はADHDではないのではないかと疑うものではありません。また別の問題としてADHDへの間違った理解が典型的なADHDとADHDグレー、またADHDではないストレス症を抱える者を混同し、全てADHDとして処理していないかと少々不安げに眺めている最近です。

正しい理解のもと診断と治療をされることで、スムーズな社会への復帰が促されるだと願うこの思いをもとに、次回からはADHDの歴史や症状、生き方のライハックなどについてのリアルな実情を話してきます。

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