Bridge制作うらばなし『てんきあめ』
5日目は、5曲目に収録されます『てんきあめ』です!
この曲を作ったのは高2の夏休みでした。なぜか当時「曲を作らないと」っていう危機感というか切迫感を感じていて、なんでもいいから曲のテーマを探していたところ、学校の宿題で教会にいったことがきっかけとなって出来上がりました。キリスト教主義の学校だったので夏休みの課題で教会に行くというものがあり、礼拝が終わってその教会の建物から出たときに、空は晴れのような雨のようなすなわち天気雨の状態で、「これだ!」と思って曲にしました。当時考えていたことはもうほとんど覚えていないけど、その当時のクラスメイトがなんの機会だったか「10代後半というのは人生という長いスパンで見たらまだまだ序盤で、一日に例えればまだ明け方くらいだ」みたいな感じのことを言っていて、それが妙に心に残っていて、そのまま使わせてもらったのは覚えています。それを聞いたとき、その例えは目からうろこだと思ったし、傷つくのを恐れて行動するのが億劫になってしまう瞬間はあるけど、まだまだ人生は長くて様々なことにチャレンジできるのは今のうちだということに気づかされました。まあそうはいっても僕自身色々と心の中で考えてしまうことは多くあるし、なんだかんだ行き場のない思いにさいなまれてしまうことばかりの日々なので、そういった後ろ向きな思いにもちゃんと焦点をあてて、「いつも前向きでいたいけど、うじうじしちゃうときもあるよね~」みたいな思いを中心に据えて歌詞を作っていきました。そんなに器用には生きられないし、心の中には常に決着のついていない感情がいくつも積み重なっていて、その微妙な思いをライトに肯定できるような歌詞を紡ごうと試みたんだと思います。なんてことを、これを書いているうちに思い出しました笑。この曲は、(違ってたら恥ずかしいけど笑)ベースの魚津君が好きと言ってくれたような記憶があって、彼がTwitterにウクレレ伴奏でのカバー動画をあげてくれたことがあります。事前に何も連絡はなく、いきなりTwitterであがってたので驚いたけど、とっても嬉しかったです。レコ発の会場でもある柏DOMeの店長の緒形さんも、作ってから2年くらい経った頃にふと「この曲、いいと思うよ」って言ってくれて、とても嬉しかったです。やっぱりバンドメンバーとかライブハウスのブッカーが曲を好きって言ってくれるのは少し違った喜びがあります。ありがとうございます。
この曲は今回のミニアルバムの中でいちばん楽器を使っている曲で、バイオリンとピアノの両方が入っています。その2つの楽器によって「天気」っぽさと「雨」っぽさが両方いい塩梅で表現された気がしています。改めてEndoくんと、かもさん(鴨志田喜久さん)に感謝です。音源を聞いて、そのウェットとドライが共存した空気感をを味わってみてください。