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椿姫、言葉など要らない…言葉なくとも伝わる。

こんにちは。
ブーケアーティストの咲凜(えみり)さとです。

昨日は、今月2度目のシュツットガルトバレエ団を鑑賞に行ってまいりました。演目は、ずっと観たかった「椿姫」です。凄く豊かな満ち足りた気持ちになれて、今も余韻に浸っております。



魔性の女三部作のこと


私は、ブーケ・グループセッションを始めたばかりの2022年10月に、「椿姫マルグリット」と「マノン」をテーマに取り上げていました。

「魔性の女」3部作「マノンとマルグリット・クレオパトラ・カルメン」をテーマにブーケセッションを開催いたしました。その時の作品です。


当時綴ったテーマ紹介ブログです。

オペラや映画はその頃に鑑賞しました。今回のバレエは、やっとのことで念願叶っての初鑑賞です。

私は、バレエ「椿姫」の方が断然好きです。再び、ブーケ・セッションのテーマに「椿姫」を取り上げたい衝動に駆られています。


椿姫のこと

ショパンの名曲生演奏をバックに、舞台は物語形式で進められていきました。当日は、3名のピアニストが変わるがわるにショパンを演奏してくれました。

今もこちらのショパンピアノ協奏曲第1番2楽章を聴きながら綴っています。

舞台は、小説のように物語形式で進められていきました。実在した高級娼婦マルグリットと上流階級青年アルマンの悲恋の物語です。

アルマンの父親から、息子アルマンの将来のために別れるように諭された高級娼婦マルグリット。彼女は、黙って彼の前を去っていきます。マルグリットはパトロンの愛人としてパリでの生活を送ります。

事情を知らず、マルグリットに激昂するアルマンは、当てつけに若い娼婦と戯れる姿をマルグリットに見せつけます。

マルグリットが自分のことを愛していると知っていながら、素直になれない反抗心です。お互い傷つけ合いながらも身体を求め合い、アルマンの元を再び去るマルグリット。後日、アルマンはマルグリットに大金を差し出します。娼婦としての扱いを受けたマルグリットは、ショックで倒れ込みます。

結核が悪化して先が長くないことを悟ったマルグリット。彼女は、アルマンが訪れてくれることを夢みながら、日記を綴り続けます。そして、一人息を引き取ります。

マルグリットの侍女から、亡きマルグリットの日記を受け取ったアルマンは、そこで初めて事実を知ります。

言葉など要らない…

全幕を通して鑑賞し終えて、涙が溢れてきました。マルグリット役のダンサーは、後半涙を流しながら踊っていました。主役ダンサー二人の息遣いは、私の四階席まで聞こえてきました。

ショパンの旋律も、憎いほど心を揺さぶってくれました。この旋律に合わせての振り付けも、素晴らしすぎました。ダンサー達もストーリーの流れも何もかもが、素晴らしすぎました。

病を患いながらも、誰よりも「生きること」を覚悟し続けたマルグリット。セリフなど一切無くても、身体と曲が物語の主人公たちの心情を見事に伝えてくれました。

言葉で伝えることももちろん素敵です。ですが、言葉でなくとも情感を伝える術はあるということを、改めて実感させられた一日でした。

内面をとても豊かにしてくれる質の良い芸術作品が、私は大好きです。

今日もお読みいただきありがとうございます。明日からの1週間も暖かくして素敵な一週間をお過ごしくださいませ。

咲凜(えみり)さと

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