ゲイがBLドラマをみる理由

まずはじめに

はじめまして、佐藤轍(わだち)と申します。

ぼくは20代後半のゲイで、都内で彼氏と二人暮らし。
仕事はIT系の会社で営業として働いています。

この2行で自分が伝えたいことがすんでしまうのだから、
随分と淡白な人間だと改めて思いました。

この記事ではnoteを始めた理由やタイトルにある通り、なぜぼくがBLドラマを見ているのか書ければと思うので、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

ゲイがnoteをはじめた理由

冒頭からゲイゲイと続き、辟易されている方もいるかもしれませんが、
noteを始めた理由に関係しているので少し説明させてください。

ぼくは小さい頃からなにか際立った性格や特徴のない子どもだったので、
冒頭にも表れているように『あなたはどんな人物ですか』と問われることがひどく苦手でした。

しかし、そんな自分にとって思春期をへて10代後半にやっと天から巡ってきたのが『ゲイ』というキャラクターだったのです。

なんにもなかったぼくにとってゲイという個性は宝物のようで、片時も離したくないし、本当だったら誰彼にでも伝えたい大切なぼく自身です。

そしてこんな一般ゲイ男性であるぼくの唯一趣味といえるのが文章を読むことで、小さい頃からエッセイストや小説家にあこがれていました。

が、夢をもつ子ども達のご多分に漏れず、いつしかその夢を忘れたのか忘れようとしてアラサーといえる年齢になってしまい今に至ります。

30代が目前に迫った今、改めて自分の好きなことに向き合おうと決意しnoteのアカウントを作ったのが昨日。

せっかくだし自分しか書けないことを思って、ただでさえ少ないアイデンティティである『ゲイ』という属性を使うことを決めたはいいものの、何を題材にするか悩み頭をこねくり回していた時、隣で彼氏が見ていたのがBLドラマでした。

ゲイとBLドラマ、まぁ月並みだけれどもこれしかないなと、

ゲイがBLドラマをみる理由

ということで、このnoteではゲイ視点でのBLドラマについてあれこれ書いていこうと思います。

まず、ぼくが初めて見たBLドラマである『ジャックフロスト』について少しですがお話し出来ればと思います。

このドラマは記憶を失った律と恋人の郁哉が、二人で生活していく中で失った記憶と二人の関係を取り戻していく、というのがすごく大まかなあらすじですが、細かな設定はホームページを見るまですっかり忘れていました。

というのもこのドラマを見たのが2年前で記憶もおぼろげなのです。
そんなあやふやな記憶でも、すごく印象的なシーンが残っているので書かせて下さい。

律と郁哉は恋人で同棲していたのですが、ある日些細な理由で二人は口論になり、別れ話が出たところで律が家を飛び出してしまいます。

その後、律は事故に遭い病院に搬送されるのですが、その場に駆けつけた郁哉は自分と一緒に過ごした記憶を失ってしまった律と再会します。
そして病室で医師から「ご家族ですか?」と問われた際、郁哉は恋人ではなく「友人です」と答えるのです。


このシーンを見た時、「あぁこのドラマは僕たちのことを描いているんだな」と感じ隣の彼氏の顔をまじまじと見たことを鮮明に覚えています。

もちろんこのシーンには、『元々恋人だったが記憶を失う直前に別れ話をして飛び出していった律をとっさに恋人だと素直に言えない郁哉』という文脈も含まれていると思いますが、ぼくにとってこのシーンはいつか来るぼくと彼氏の二人の将来に見えて仕方がなかったのです。

もし彼氏が病院に緊急搬送されたとき、ぼくは「彼氏です」と言えるだろうか、第三者にそう言うことを彼は嫌がらないだろうか、はたまたそう言うことで何か対応が変わるのだろうか。

1話冒頭の妙にリアルな口喧嘩から病院にいたるまで、ぼくはこのドラマを一視聴者としては楽しめてなかったのかもしれません。

ゲイはいつだって自分たちを代入する先を探しているんじゃないかと思う時があります。仕事、恋、家族、なんだって手本を見せてくれる人たちはすくないです。

でもそんな自分たちゲイカップルにとって、BLドラマとは自分たちを投影できる貴重な存在なんだとぼくは思っています。
そしてまだまだ長い人生、ぼくはBLドラマをみて色んなロールモデルを見つけていきたいと思うんです。

少し脱線しましたがこのジャックフロスト、終盤で不自然なCGの使い方するし、律はシーズン通してずっと脳震とう起こしてるみたいにフワフワだし、マンションの隣には妙に理解のあるお姉さんが住んでいたりとツッコミどころは満載なんですが、ぼくにもっとBLドラマを見ようとたった1話で思わせてくれた思い出深いドラマであることは確かなので、皆さんにもぜひ見ていただきたいです。

長くなりましたが、これがゲイであるぼくがBLドラマを見る理由です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

これからもBLドラマをみて思ったことでも書いていければと思いますので、
よかったらまたのぞいてください。



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