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感動する「夢」・しない「夢」

 自己紹介で、「夢を聞かせて下さい」と、問われたことはありますか?
 かなり前に、有志の「街づくり◯◯会」で、そんな場面があったんです。
 「え?どのくらいの規模の話をすれば良いの?」「街づくりに関連させた方がいいのかな?」「いやいや落ち着け・・・何か欲しいモノってあったかな?」「え????「夢」って、そもそも何?」
 もう、うろたえが止まらない。

 そんな混乱の中、紹介が始まった。
 現実的で、温かでほっこりする「夢」が次々に語られていく。
 私の順番が来た。
 でも私の中で「夢」の定義が定まらず、的の合う答えが見つからないまま、今ひとつパットしない事を語って、終わってしまった。惨敗感。
 そんな中、ある人が「僕はバイクが好きなんで、バイクで世界を一周してみたいです」と語った。
 一瞬の沈黙と静けさ、(感じたのは私だけかも知れないけど)、そして気持ちいい程の清々しさ。
 思わず拍手しそうになってしまった。「きゃー素敵!」か「ブラボー!」でもいい。
 とにかく、そのスケール感と自由な様、バイクで世界中の風を受けて走っている風景を、一瞬でリアルに感じた。
 そして、なんだかとても嬉しくなってしまった。

 あー、きっとこの夢って、彼が生きてる中でいつも身近に感じてるんだろうな。
 けして、急に思いついた事ではない、自分の中にある「夢」。
 今日会ったばかりなのに、叶えて欲しいって願っちゃう。

 他人が語った夢で、こんなに元気をもらえるって凄い。

 理屈ではなく伝わる想い。そこには「本当」がある。 

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