【ゆかし着物】おうち着物のススメ①ガロンテープを使って裾の補強&補修
こんにちは、着物コーディネーターさとです。
緊急事態宣言も約1ヶ月延長になりましたね。
私の好きなアンティーク着物はジャブジャブ洗えませんし、
外出自粛しながら家の中で着物を着ていましたが、さすがにちょっとヒマになってきたので、笑
普段は後回しにしてしまいがちな着物の補修を始めました。
Youtubeでは何回か縫い物の動画を上げた事があるのですが、noteには書いていなかったので、
今日は和裁を全く習ったことがない私がいつも実践している補修の方法を書いてみたいと思います。
※最初に言い訳をしますが、
お裁縫は全く得意ではなく、きちんと習ったことがないので、
あくまで「気楽に実践できる方法のひとつ」としてご紹介させて下さい。
「裾が傷む」ってどういう事?
絹って、特性として経年劣化で糸が細くなります。
必然的に生地も薄くなり、それに伴い糸が切れたり、摩擦に弱くなったりします。
アンティーク着物は特に、摩擦が多い箇所から痛んでいくのですが、
裾って結構損傷が激しいんですよね。
こちらは、気が付いたら裾がボロボロだった私の着物です。笑
さて、こういう時の選択肢として、
本来なら「八掛(着物の裏地)」を交換するのが一番良い方法なのですが、
お代は生地+工賃、という感じになりますよね。
この着物、元々そんなに状態の良い着物ではなかったので、めちゃ安かったのです。
「直したいけどそんなにお金掛けたくないな…」
という着物もあると思うんです。
私のそんな時の第二の選択肢は「自分でなんとかしてみる」です。笑
裾の補修に使用するのは「ガロンレース」です。
(普通に手芸品屋さんやネットショップに売っています。)
色の種類も結構あるので、
八掛と同じ色を選んでもいいし、ワンポイントになる色を選んでも可愛いと思います。
これは私の祖母の裁縫セットです。
レトロで可愛いのでずっと使ってます。
さてさて、
着物の補修の時に意外に大事なのが縫い針なのですが、
普通の縫い針だと太すぎてなかなか針が通らないので、私はコレを使ってます。
これも普通に手芸品店で販売されています。
糸の写真を撮り忘れたのですが、私は絹糸じゃなくてミシン糸とか使っちゃってます。
で、縫い始める前に糸の「縒り」を整えてあげると、
縫ってる途中で糸が絡まったりしなくなるんですが、
こんな感じで親指でぴんぴんはじきます。
(これちょっと楽しいです。笑)
で、ガロンレースは端っこが解れてきちゃうので、
私は縫い始めるときに端っこを折っています。
端っこはハシゴ状に、表に糸がなるべく出ないように縫います。
こんな感じです。
裾の部分も、なるべく糸が表に出ないように縫い付けていきます。
こんな感じに、生地の内側に針を通していくとやりやすかな?
と、個人的には思います。
表に糸が出ないように気をつけて縫い進めます!
ちなみに、摩擦で生地がなくなっていた部分は、
「ここなら平気、か…?」と思う部分に針を通しています。
(布が無くてどうにもならない時は、別の布を噛ませて縫ってます。笑)
この着物は裾に木綿の生地があったので、そこに針を通しました。
見えにくくてスミマセン…
裾の片側が縫い終わったら、もう一辺も同じ要領で縫います。
こういう作業ってとにかく根気だと思うので、
集中力が切れたら途中でお茶にするとか、慣れていない人は肩も凝るので休みながらやって下さいね。
私はストレッチしたり、ご褒美のおやつを用意したりします。笑
ハイ、これで完成です!
ガロンレースってあくまで補強用で、補修用ではないと思うのですが、
あんまり派手に破れていなければ結構どうにかなります。
が、本来なら八掛を替えるのが一番だとは思います!
購入した着物の裾の補強を先にしておくのも良いと思います。
ガロンレースがついてるだけで、大分心強いですよ。
まだまだ続きそうな外出自粛期間ですが、
私はこの期間を利用して、後回しにしていた着物の補修をしたいと思います…
でも「何にもしたくないな~」という方もきっと多いですよね。
そういう時はのんびりしましょう!
ストレスにならないのが一番大事だと思います。
私も、どうしても今の情勢に引っ張られてしまって、暫くnoteを更新する気になれずにいたのですが、
少しのんびりした気持ちになったら、また更新したいと思います。