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「反日」「親日」と名前を付けて塗り分ける前に


こんにちは、宮寺理美です。
2018年に中国のSNS微博を始めて、noteでも事あるごとに中国の事について触れてきました。

正直に言うと、
最近、微博が荒れやすくなったな、と感じます。
お察しの通り、現在は中国の「親日ムード」はちょっと下降気味だと思います。
とは言え、和食が好きだったり、
ロリータファッションやJK制服、日本のアニメは相変わらず人気だったり、
日本に早く旅行に行きたいと言う人もいたり、
中国にも着物愛好家がいたり、
そのへんの人達の雰囲気はあまり変わりないです。

SNS(特にTwitter)や動画サイト(特にYoutube)では、
海外から日本に来て仕事をしている方だったり、
所謂「外国人Youtuber」であったり「外国人タレント」として活動する方に
「この人は親日だから応援する」「反日は日本から出て行け」
みたいな事を言う風潮、結構前からありましたよね。
私はこれ、一種の「レッテル貼り」のひとつでもあると思っているのですが、
「反日」と「親日」は、相容れないものとして存在している
ってインターネットだけ見ていると思ってしまいがちですよね。

今回は、この「反日」「親日」という概念について、
微博や着物を通して、私が考えている事を書こうと思います。


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日本のSNSやニュース、インターネットだけ見ていると、
あまり実感が無いかもしれませんが、
中国のSNSでは、
「日本人がSNSを更新すると炎上しやすい日」というのが存在します。
具体的に書くのは控えますが、
要は、日本と中国の対立の歴史の上で、重要とされている日なんですね。

日本のメディアやTVは、今は残酷な映像や画像を載せる事もなくなって、
安全・清潔になっていますが、
中国のSNSでは、主要メディアのアカウントに、
遠慮なくグロめの写真が載せられた上で、
「歴史を忘れない」という内容の投稿がされます。

私が「こりゃマズいな」と感じるのは、
多くの日本人がこれらの日を「教科書の中の事」としてしか教わっていない事です。
こんな事件があって、こんな戦争があって…
という事の一環として教わっているんですよね。
でも、少なくとも中国では「●月●日」「あの日から●周年、歴史を忘れない」っていう解像度で、SNSで拡散されまし、
「同胞の死」に対しても、日本人の感覚とすごくギャップがあるように感じます。


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前出の、JK制服やロリータファッション、
日本のアニメや和食、着物が好きな人たちって、
私から見ると
「めっちゃ日本好きじゃん!なんか嬉しい!ありがとう!」
って感じなのですが、
さっき書いたようなニュースは「そういう人達」も勿論シェアしますし、
なんなら日本の過去をめっちゃ批判する人もいます。
日本の文化が好き=親日=過去の事は清算済
では決して無いんです。
「この人は親日」みたいなのは、言ってしまえばただの思い込みだし、
そんな風に簡単に塗り分けて、人間を分類しちゃうのは危険だな、
と私は思っています。

東アジア圏の対立・親交・分断の歴史は本当に根深いです。
「反日」「親日」ってただの概念だし、
1人の人間に1つの概念が、そんなにぴったり当てはまる訳がない、とよく思います。
人間の感情は、そんなに簡単に白と黒で塗り分けできるはずがないんですよね。
ファッション、食べ物などの文化は、確かにこういう対立や分断を乗り越えるパワーがあると思います。
でも、それとこれとは話が別なんですよね。
あくまでSNSやインターネットを通して感じた私の「所感」ではありますが、
「反日」「親日」なんていう単語で1人の人間を判断しちゃうのは、
やっぱり失礼だし間違っているな、と思うんです。

ちなみに、最近微博で言われて1番面白かったのは
「日本に帰れ」でした。
中国語で更新していたので中国に住んでいると思われたのだろか…
と悩んだ末、
アカウント名に「日本にいる」って追記しました。笑
日本でも中国でも、こういう人達の発言内容は大体同じなんですよね。笑