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きみがくれたきらめき
-はじめに-
私のことを知っている人も、知らない人も、まずはこのページを開いてくださってありがとうございます。
いろいろと綴る前に簡単な自己紹介だけしますね。
sato(さと)と言います。
主にTwitterに生息しているアイドルオタクです。
ビジュに狂ったり、ちょっとした考察を垂れ流したり、日常の話をしてみたり、そんな何の変哲もないオタクです。
そんなわたしが何故、今こうして文章を書いているのかというと、わたしの大切な人こと、NCTDREAMのジェノの対面サイン会行った日の記録を残しておきたかったからです。
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スマホのメモだけで済まそうかとも思ったのですが、何かの拍子に消えたらいやだなぁ、少しでも誰かの目に留まるところに置いておきたいという気持ちが3割、ここに書き出さないと一生Twitterで垂れ流しそうなのでそうならない為に書こうが7割の自己満足全開な配分でお送りしていきます。
自己満足上等!見ていってやるぜ!って方のみ、この先に進んで頂ければと思います。
- きみがくれたきらめき -
きみにつたえることば
対面で応援してるアイドルと話せる となったらみんなは何を伝えるのだろうか。
かっこよかったパフォーマスのこととか、好きな歌のパートとか、愛嬌のお願いとか、自分のことを話してみたりだとか、直接話せるってなったら言いたいことなんか山程出てくるけど、わたしは数ある選択肢の中から
"わたしにとっての、きみという存在について"
伝えることにした。
なーに言ってんだって思われるかもしれないけど、本当にそのままの意味で、わたしの中でジェノという人がどういう存在であるかを、どうしても本人に伝えてみたかった。
近くて遠い、海の向こうにいるきみを、大切だと思ってる人間がいることをどうしても、知っていて欲しかった。
もちろんきみを大切に思う人は韓国国内はもちろん、世界各国に居るし、きみもそれを分かっている事は重々承知で、それでも"わたしが"それを伝えられる日はもう2度と来ないかもしれない。
多分これはエゴで、いつもわたしを救いあげてくれるきみが、どうしようもなくなったときに、そういえばどこかの誰かが自分を大切だと言ってくれたな、そんなふうに思い出す可能性が0ではないから、だから、わたしはそのわずかなものを信じていたいのだと思う。
アイドルとかファンとかそういうのを抜きにして、人が人へおくる言葉はいつだって力に満ちているはずだからと。
伝えたい思いが決まったはいいものの、それを言葉にする事にすごく時間がかかった。
どういうふうに形作ったらきみにしっかり届くだろうか。
そう考え始めたら納得のいく言葉がなかなか見つからず、来る日も来る日も、わたしは小説家にでもなるんかっていうくらい、たくさん自分の気持ちと、言葉と向き合って、そのなかできみのことがもっと大切になった。
わたしが自分の気持ちをなんとか形にできたのは、サイン会前日の夜だった。
(まじかって思いますか? わたしは思いました)
この事だけしか考えなくて良かったらもう少し早くまとまっていたかもしれないけど、カムバはしてるし、供給も山程あるし、日常生活も疎かにはできない結果、こんなことになった。(オタク大変)
でもこんだけ悩んでこねくり回して、あーでもない、こーでもないと言いながら選んだ言葉たちは、面白いくらいに普通のシンプルなものばかりで、きっときみは聞き飽きるほどに耳にしているであろう言葉たちだったと思う。
でもそのなかには
美味しいものを好きなだけ食べて欲しい、悪い夢を見ることがないように、きみときみの大切な人たちが幸せでありますように、きみのやりたい事をやりたいようにやれますように、きみに出会えてよかった、きみが笑っていてくれるとうれしい、どうかしあわせでいてね
そういう祈りみたいな思いがいっぱい詰まってるから、だから、それがきみにちゃんと届けばいいな、と思いながら、ずっと、繰り返し、くりかえし、魔法の呪文を覚えるみたいに(覚えたことないけど)、翌日のコンディションもそっちのけで夜が深くなるまで、何度も練習した。
きみへとつづくみち
迎えた当日。
緊張からかアラームより早く飛び起き、パパゴの翻訳音声を聴きながら呪文の練習をして、食べ物を欲しない胃袋にエネルギーがないと頭回らんでしょ!とおにぎりをぶちこみ、気付いたら午後だった。
徐々に早くなる心拍数を一旦なかった事にして呪文の練習をしていたら、いつの間にか準備しなきゃいけない時間を過ぎていて、大慌てで、でも最大限好きな自分になれるように準備をしてバタバタと家を飛び出した。
電車の中では、きみの画像を見て顔の良さに驚かない練習をしながら音楽聴いて、ふいにくるきみの声に叫びたい気持ちを抑えて、時折呪文を唱えたりなんかした。
飛田給の駅に着くと電車を降りた途端にシズニ、改札に上がったらシズニ、兎に角どこもかしこもシズニだらけの光景が広がっていた。
わたしはそこで初めて、イベントに参加する実感が湧いた。
大切な人と会ってきた人、わたしと同じようにこれから会う人、いろんな人が居たけど、みんな幸せそうな顔をして歩いていた。
会場について列に並んだらあれよあれよという間にサイン会場まで連れて行かれ、この日ために面倒くさい手続きを済ませて作ったパスポートを見せて、震える手でサインに書いて欲しい名前を記入して、列へ並んだ。
ISTJのアルバム曲が流れ続ける会場で、誤魔化しが効かなくなってきた心臓の音を掻き消すように何度も、何度も、呪文を唱えた。
そこに不意打ちで聞こえてきたマイク越しの声。
声の方に顔を向けるとメンバーたちがゾロゾロと入ってくるところだった。
あまりにも不意打ちだったのでわたしも周りも、歓声というよりざわめきだった。(…え?えっ?????みたいな)
マークさんが話してる事はほぼ話半分でしか聞けなくて(マークさん本当にごめんね)ただ、いま自分の目に映してる人と、わたしはこれから話すんだということしか考えられなかった。
メンバーの登場によって一気に現実味を帯びた対面というもののすごさに、会場の緊張と高揚がぐっと高まったのがわかった。
ついに開始されたサイン会。
怒涛の勢いで人が入っては出ていく。
このスピードで物販列も進んでくれたらいいのになと思うくらいのスピードでどんどんと、きみに近付いていく。
中から出てきた人たちは、嬉しそうにカードを眺めたり、涙を流していたり、様々な年齢、性別、国籍の人がいて、当たり前のことだけど、この会場にいる人たちそれぞれの方法で、きみを大切にしてるんだよなぁって思ったら、なんでか涙が出てきそうになるから、頼むからきみに会うその瞬間までは頑張ってくれって、そう願いながら、何度も、何度も呪文を唱えた。
きみがくれたことば
長いような短いような待ち時間に、終わりがやってきた。
前の人がブースの中に入っていく。
少しの沈黙のあと、弾けるように聞こえた嬉しそうな声と落ち着いた低い声。
きみの声だ。
タイマーの音。
遠くで聞こえるスタッフさんの声。
最後の悪あがきみたいに呟いた呪文は、上手く言えていただろうか。
目の前にいたスタッフさんに言われるがままに動き出したわたしの身体はいつのまにか、きみの前にあった。
すごくよく知っている筈の、全然知らないきみの顔。
ガタついた線で書かれた名前を読み上げるスタッフさんの声。
それを小さく反芻するきみの声。
さらさらとサインを書きだしたきみ。
伝えなきゃと焦る気持ちを抑えながら、噛み締めるように、届けと願いながら、覚えたての呪文に、抱き続けた思いをのせた。
제노는 나에게 반짝임이고 매우 소중하고 사랑스러운 사람이다.
パパゴに頼り切ったこの言葉は、実際きみにどう届いたのかは分からないし、そもそもわたしのパパゴ仕込みの発音がきみに通じたのか自信はなかったけど(パパゴは悪くないです)(パパゴアイシテマス)それでも、きみに伝えたかったことは全部、声に、言葉にのせたから、少しでも届いていればいいと思った。
少しだけ間があいて、パッと顔をあげたきみが
____ちゃん、大切なひとです。
真っ直ぐわたしの顔をみて、わたしの名前を読んで、わたしのよく知る言葉で、返事をくれた。
わたしの言葉に、きみからの返事をくれた。
その一瞬、なにが起きたのか理解が出来なくて、ただきみの顔をみることしか出来なかった。
あの時わたしの頭のなかでは確実にビックバンが起きていた。宇宙が生まれた。それくらいの衝撃だった。
わたしにビックバンを起こさせたきみは、ずっと画面越しにみていたあの笑顔で、ニコニコとわたしを見ていた。
絶賛宇宙に放り出されているわたしにかけてくれた、また会いましょうという言葉にちゃんと相槌を打てたかどうかは、残念ながら思い出せない。
終了のタイマーが鳴り、スタッフさんたちに促されながらブースを出た。
いつのまにか手元にあったサイン入りのポストカードを持つ手が震えている。
全てを理解するよりも早く、涙が溢れた。
わたしのなかできみがくれた言葉が、大きな宇宙でひときわ綺麗な光を放つ一等星みたいにきらきらと瞬いていた。
どうしようもなく嬉しくて、大切で、涙が止まらなかった。
ぼろぼろと涙を流しながらしっかりと記念撮影はして、後ろ髪を引かれながら会場を後にした。
帰りの電車の中でもきみがくれた言葉を思い出しては涙を流して、どこからどうみてもやばい人だったと思うけど、そんなことは気にならないくらいきみの言葉は眩しくて暖かかった。
家についてなにも我慢しなくていいんだって思った瞬間、思いっきり、わんわん泣いた。
きみの声も、きみの顔も、わたしの言葉が届いたことも、それを聞いたきみがあの言葉をわたしにくれたことも、名前を呼んでくれたことも、あの20秒が、きみがくれた言葉があれば、これから先どんなに自分でいることがいやになる日が来たとしても、生きていけると思ったことも、全部、ぜんぶ忘れたくなくて、うれしくて、あったかくて、ちょっぴりさびしくて、わんわん泣いた。
ジェノ、わたしの大切になってくれて、ありがとう。
わたしを、大切だと言ってくれて、ありがとう。
永遠の20秒
人は声から忘れて、次に顔、最後は思い出とか言うけど、本当だろうか。
忘れる気は毛頭ないけど、これからもきみにたくさんの言葉を、感情を、貰うだろうから、この想い出が薄まらないように、見える言葉でも大切にする為に、こうやって記録を残すことにした。
あの日に生まれたきらめきが、
永遠になることを願って。
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2023.09.15
2023.10.15 加筆・修正
修正ついでに小話をひとつ…
文のなかで一等星という言葉が出て来たけど、わたしのTwitterのユーザー名であるShine_Aldebaran は数少ないわたしときみの共通点の1つである牡牛座の一等星、アルデバランから取っていて、
わたしの中の一等星であるきみがいつまでも輝いていてほしいという願いを込めてつけた名前だったりする。
今日も明日も明後日も、きみが望む限り、
きみの世界がきらめきで溢れていますように。