「99%の人が気づいていないお金の正体」のざっくりまとめ
第1章 お金とは何か?
■お金の本質=信用であり、お金は信用を数値化したものである。
「円」は、日本銀行がその価値を保証している。国や銀行がしっかり管理しているから1万円には1万円分の価値がある、と認識されている。
極端な話をすれば、人生ゲームのお金なんてただの紙くず同然だが、世間的に価値がある、と認知されてひとたび信用を得れば、次の日からあの紙くず欲しさに犯罪を犯す人も出てくるということである。
つまり、お金とは、特別なものではなく、価値があると世間に認知されているものということ。
第2章 お金の「常識」は間違いだらけ
個人がたくさん貯金をすることで、銀行にお金が集まり、銀行はそのお金を又貸しして利息を得たり、手数料をぼったくる。
つまりは、個人が銀行に貯金をすればするほど、銀行が儲かるのが世の中の仕組みである。
経済を発展させ、若者にとって希望のある未来を築きたければ、お金が余っているなら新しいスタートアップに投資するなり、自ら起業するなりしたほうが、新たなイノベーションと雇用をうむことができる。
進化したネット社会は、起業することのハードルを著しく下げた。今の時代は、人と違うものを持っている事が新しい価値となり、そこに信用が生まれればお金は自然と集まってくる。
第3章 国がやることを信じるな
国がやることはいつもお粗末である。
年金制度はすでに破綻している。いい加減、定年というくくりを捨てて、自分のやりたいことを仕事にして生きがいをもって働き続けるべきである。
法人税や所得税も高すぎる。
法人税という、企業が赤字になれば簡単になくなってしまうような税金を財源にするのではなく、確実に安定した税収が期待できる消費税を20%くらいまで引き上げ、税の柱にするべきである。
消費税引き上げ、法人税を引き下げて、アジア圏に進出したい外資系企業や、工場を日本にガンガン引っ張ってくれば、結果的に消費税も安定し、強力な財源になる。
だが、消費税の引き上げに猛反対するのは、所得の限られた老人世代であり、その世代が選挙の投票に足繁く通う強力な有権者であるため、自民党は消費税の増税に踏み切れない事情がある。
道路公団などは、民営化してからクオリティが格段に進化している。
高速道路のパーキングはトイレもきれいに生まれ変わり、ご当地グルメやご当地食材、お土産など、民間が競い合ってどんどん発展している。ほとんどの国営事業はこのように民営化することで、確実にクオリティが上がっていく。
第4章 マネー革命が始まっている
Jリーグは開始当時から日本国内のCSやスカパーだけで放送してきたため、同じくらいの規模で始まったはずのプレミアリーグに圧倒的な資金力の差で、今では大差をつけられている。
ここ数年で、ようやくDAZN(ダゾーン)と提携し、そのおかげでイニエスタなど海外の有力選手を引っ張ってこられるようになった。これからさらに盛り上げていくことは可能である。
ベーシックインカム(BI)はフィンランドで実証実験がすでに行われた。
失業者2000人に月額7万円を2年間支給し、無税とした。必要最低限の生活を保証したとき、人はどのような行動をとるのか。これから本格的な導入が検討される。
もし日本でBIが導入されたら、AIやロボットが嫌な仕事をやってくれて、生きるのに必要なお金は国から支給される。
人間は本当にやりたいことができるようになる。そのときにどのような価値を示せるのか、これがこれからの時代を生きる上でのキーポイントになる。
第5章 信用があればお金はいらない
クラウドファンディングを利用することで、誰でもやりたいことを実現できる時代となった。社会的に信用があり、人を魅了するだけの面白そうなことであれば、お金は勝手に集まってくる。
ネットが普及し、個人と個人をダイレクトに結びつけてくれたおかげで、中抜きや時間が省かれ、ダイレクト感が出ている。ネット社会の普及によりら、今現在、取引の原点である「物々交換」に近い状態に戻っている。
欧米でこんまり(近藤麻理恵)が大成功したのは、あえて英語を話さず、徹底的に計算された神秘的な東洋の女性を演じたセルフブランディングで信用を得たからであるし、新海誠監督の「天気の子」が大ヒットしたのも、その前の「君の名は。」の大ヒットでの新海誠監督としての信用を勝ち取っていたからである。
結論として、「信用」が全てということである。
お金を貯めることに夢中になるのではなく、信用を貯めること。そうすればお金はあとからついてくる。