アタック25Next感想 2023年5月14日「母の日大会」

今回は「母の日大会」と銘打ち、子を持つ母親4名が参戦。なんと4名中3名がトップ賞経験者、残り1人もクイズ研究会に所属されていたとのことでかなりの強豪揃いの大会だった。トップ賞を取られた方の手記がnoteにありますので、こちらを見ていただくと雰囲気がわかりやすいかと思う。

今回の問題を見ていると1(丸山桂里奈)、3(マリア・テレジア)、9(母に捧げるバラード/武田鉄矢)、14(カーネーション)、そしてビジュアルクイズ(東松山市/ヌートバー選手の母親の出身地)で「母」にちなんだ問題が出題された。また、ファッションに関連した問題が3問出題されるなど、時事に加えて大会の特性を踏まえた対策が重要であることが強くわかる回であった。
以下に気になった問題のコメントを追加していく。

第2問「海の色を表現する時によく使われる鮮やかな緑色を5月の誕生石の名/前を…用いて何グリーンというでしょう。 A. エメラルド(グリーン)」
この問題はメタ読みができればより早く確定ポイントが来る、と考えて良い。すなわち、「緑色を」の時点で答えが確定しているといえる。
「海の色を表現する時によく使われる」の時点で「紺碧?」などと考えていたが、その後の「鮮やかな緑色」の段階で「エメラルドグリーン」が頭に浮かぶ。それ以外にも選択肢はあるかもしれないが、ここで注目すべきなのは「エメラルド」。後半で触れられているように、「5月の誕生石」であることから母の日大会(あるいは5月に放送される会)での出題としてもマッチする。もちろん、「アタック構文」においては完全確定ではないため、「宝石」「誕生石」「5月」などのキーワードを頭に入れ予備動作に入っていれば、青の方のように「5月の誕生日の名/前を」という完璧なスラッシュが入れられる。

13問目「1866年5月17日、あるフランスの作/曲家が…生まれています。ピアノ曲『グノシエンヌ』『ジムノペディ』で知られるこの人は誰でしょう。 A. エリック・サティ」
放送日前後の誕生日、忌日、出来事を抑えるのは基本中の基本であり、完全に対策された結果としての日付け押しが炸裂。白の方が見事正解された。この時獲得した25番が最終盤まで大きく影響を残す。

23問目「戦国時代の永禄3年5月、織田信長と今川義元との/o…桶狭間の戦いが起こりましたが現在その古戦場公園があるのは何県でしょう。 A. 愛知県」
赤が痛恨の誤答をしてしまった問題。ちなみに日本史マニアのわたしなら「永禄3年5月/」で押して、誤答する(笑)。
現地ではボタンを押す音にかき消されてしまって聞き取るのは難しいと思うが、問読みの沢木氏は「お」の音を発声している。この時点でテレビ番組で聞かれるレベルのキーワード「1560年(永禄3年)」「織田信長」「今川義元」「桶狭間の戦い」がすべて問題文に含まれてしまっていることがわかる。経験上、このパターンで次に聞かれる可能性が最も高いのはそれが「どこ」で行われた場所か、である。問題になるのは「都道府県」レベルなのか、「市区町村」レベルなのか、だが多くの場合は「都道府県」で良いと思われる。例えば、「桶狭間の戦い」であれば名古屋市と豊明市にまたがるエリアであるし、「関ヶ原の戦い」であれば舞台は関ケ原町。どちらも正解にし辛い。人の会見など具体的な「場所」が明示できる場合は例外的だが基本は「都道府県」に張って良いと思う。
ただ、この時の赤は7枚でトップと同数ながら角が一つもない状況。1枚でも多く、という状況の中で分かりやすいキーワードが入ったこのポイントでのスラッシュを止めることはできない。
ここで仮に正解した場合、2か10に入ることができるが、10の方がややリスクが低いだろうか。次の問題がアタックチャンスとなりここで収録が中断する。流れが変わっていたかもしれない。ちなみに正解がこのまま変わらない場合、青は5、ACは25となったと思われる。その後、緑21、青2、赤25、白22、白17となり、優勝は青となる。ただし、この後の問題では赤も多く押していたのでここを正解したことで押しに自信が乗り、解答権を獲得した可能性も十分にある。

今回は最多正解ながら23問目に足をすくわれた赤、序盤の角が後半で化けた白、乱戦をものにした緑、同じく最多正解ながらあと1歩及ばなかった青という結果になった。青は「マリア・テレジア」「グリコーゲン」「クリスチャン・ディオール」など難易度の高い正解を重ねたがクイズだけでは勝てないアタック25の面白さ(あるいは怖さ)を体現する結果となった。

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