『Kill Time』解説

 どうもさちくです。
書く書く詐欺をして何もしていなかったので音源の解説でもしようかなと思います。なぜなら学校にイヤホンを持っていくのを忘れ、登下校が暇だからです。

 今回解説するのは私の第二作目の音源(まず一作目を解説しろよ、という声は右から左、無視してしまえば気になりゃしない)、Kill Timeです。暇潰し、というテーマで制作しました。タイトルは「🔎 暇潰し 英語」で調べました。このテーマにした理由としては、対した信念のない私は"韻に対する愛情"でしかlyricを書けないと考えた為です。一作目のキショラブレターもそのせいです。


噂 騒々しい巷
真っ裸でダンジョン制覇しよう
想像以上
また聞いた事ない詩を見舞う
半端ない脳漿
期待を背負う機体
全く出し惜しみ無しyo
八小節じゃ収まらぬ
様になる
禁断症状発症

Intro

 まずはIntroです。私は極力詰め込めるだけ詰め込みたい主婦属性を持ち合わせている為初っ端からふんだんにカマそうとしています。ここでは「禁断症状発症」を基に韻を踏んでいった記憶があります。開口一番、止まらねぇぞ、という旨を伝えるためです。

 ここには書いていませんが、最初にワッサーという事で緩やかに始めると共に「噂」で踏むという超高等技術(をちょこっと置きつつ)を駆使しています。
音源で意識している事として、「音楽ならではの韻律の気持ち良さ」を考えているので、文面のスタイルとは多少異なる部分があります。そういった理由で韻が柔らかめで、区切り区切りも多くなっております。ここでのポイントは「収まらぬ/様になる」を間に挟むことで大韻「禁断症状発症」までの繋ぎを子気味良くしている事です。

無計画の旅路
無意識で乗ったbeat
創造しちまった机上の空論
度々
定規じゃ測れない
時は金なり
価値を薄めず
殺して浴びたい
kill time
生きる為?No,kill time
握った鍵と汗
言い表せないSense of self
一過性の追い風じゃ活かせない枷

hook

 さちく流lyricの書き方で、「順番通りに書く」というものがあります。これはIntroから書いて、次にhookを書いて、次にverseを書いて、といった流れで進めるというもので、基本的にこれが崩れることは無いと思います。なのでhookでもその想いを正直に伝える為、やれ「無計画」だの、やれ「無意識」だのとほざいております。

 最初はタビで連踏みしつつ、「空論 度々/殺して浴びたい」という若干隠れ子音を紛れ込ませています。ここでは「定規じゃ測れない/時は金なり」の繋ぎ韻が個人的お気に入りです。一文で連踏み出来るって良いよね。

 その後はバトルの時相手の名前で踏むのと同様で、タイトルで踏みました。困ったらそうしとけば纏まるんです。念の為解説しておくと「kill time/生きる為/握った/か(ぎとあ)せ」を主体とし、鍵と汗、から拡げて「言い表せ〜」からの韻へシフトチェンジしています。Introでの禁断もkill timeで踏めると気付いたのは公開してからでした。 

 一過性の追い風じゃ活かせない枷、もお気に入り韻ではあるのですが、なんせ意味がよく分からないので難しい感じです。暇潰しと言う枷は人生を賭けた永久的な趣味で無いと昇華できない、と言った感じなんでしょうきっと。

行く宛ても無い好き勝手なmindで舞う
言いたい事なんて何もないもんな
夜行性の好奇心や成功の兆し
恋しい君 醒めない夢の余り物は
おれの心を確実に奪った活字媒体
倦まず弛まず感じたまま書き出す
自分の核にまで埋まった病
何時までやるんだ つまらん漫談

verse

 ここでもまだ"無計画さ"をアピールしてます。一辺倒ですね。hookから「一過性/行く宛て」で韻を繋げて書き始めています。基本韻先行でlyricを書くのでこんな状態になる事が多々あります。
「言いたいことなんて何もないもんな」
この言葉が全てですね。

夜行性の好奇心、と言うのは、あまり覚えていないので断言は出来ませんがこれを書いてるのが深夜だったんでしょう。夜行性で踏みたかったんでしょう。と言った感じです。個人的にlyricは生物だと思っているので、その時その時の状況をそのまま映し出したいという癖がありこういうことも多々あります。「恋しい君〜心を奪った活字媒体」辺りで一作目の音源『lovers』的な真っ直ぐな愛を伝えています。

ランダムに混ざるcolorから見出す共通項
一息つこう
皆「好き」を熟考
取り越し苦労
おれは感覚を改革
独り?好都合
心得ている立ち回り
忽ち ほの字/虜/ゾッコン
酷い妄想狂と遠い理想郷
誓った軸はぶらさずに
寄り添う興じ方

verse

 つまらん漫談、から、ランダムに混ざるcolor、に韻を繋げています。母音を合わせると言うよりは似た雰囲気の響きを沢山置いていると言った感じです。こういった際どい韻(ではないのかもしれない)も音源だと活かせるので好きです。「見出す共通項/皆好きを熟考」から派生して「取り越し苦労/独り?好都合/ほの字/虜/ゾッコン/酷い妄想狂/遠い理想郷→理想郷 誓った/寄り添う興じ方」で踏みつつ繋ぎでも音の雰囲気を合わせてます。

 内容としては、韻の弾みで生まれた言葉を繋げ作品にしてみせる、的なことを「見出す共通項」で纏めてます。その後に、ラップの定義や韻の踏み方等で悩んでいる輩って馬鹿馬鹿しいよね、という事を書いてる感じです。主に1verse目は、おれは何も考えず好きな事を続けてるだけだけど?というマインドを基に書いてます。「誓った軸はぶらさずに寄り添う興じ方」ってことです。

ゴールテープを突破するTop Athlete
goldenで新境地開拓
根っからの狂人だから
周りも気怖じ「韻硬っ」
でもまだ驕児段階
熱量・勢い・時間帯
森羅から異郷人款待
一気によじ登る高い壁

verse2

 2verse目では先程の柔らかめ子音に比べると少し踏み込んで勢いをつけています。個人的に好きな韻の組み合わせ方「ABBA」型を採用し、「ゴールテープ/golden」「突破する/Top Athlete」でウォーミ韻グアップをし、怒涛の連踏み「新境地開拓/狂人だから/気怖じ「韻硬っ」/驕児段階/勢い・時間帯/異郷人款待」をカマしてます。地味に「一気によじ登る高い」でも踏んでます。ここは新境地開拓、から考えて踏んだんですが(異郷人款待という言葉を知った時の快感ったらありゃしない)、後から「興じ方」で踏めてるじゃん。となって1verse目からいい感じに繋げられた思い出があります。これをラッキ韻といいます。興じ/狂人/驕児 辺りはベタベタ子音感がチラつきますが、そこは他のでカバーしてるってことでお願いします。

己を虐げたいだけだ
居丈高
Masochistic
大歓迎だ逆境
still at stake
もう目的
棄てて遊んでいく

verse2

 ここは響きの気持ち良さで結構お気に入りな小節です。「(し)いたげた/いだけだ/居丈高/(だ)い歓迎だ逆」のトリッキ韻や、Masochisticから続く「still at stake/棄てて遊んでいく」の英日踏みが見所です。動画では"モウモクテキ"と書いているのですが、これは"盲目的"と掛けて、前段の「縛り(言葉のね?)がキツくてもやるドM的感性」を強調しています。狂愛ですね。Still at stakeは危うさや問題が残ったままになっている、的な意味らしいです。今知りました。

苛む歪む洒落
キュビズムに与する
理念とかガン無視で
遮二無二
我武者羅
「蹴りたい」から
産まれる飽きない商い
異端傾き士気を高める闘い
危殆化?倦怠感?
期待が息絶えたって
止まない忌憚なき啖呵
鍛え上げた体幹
穢い仕来りや型に嵌らず
言い切ってやる
永遠に続く
Kill time

verse2

 「苛む歪(いが)む洒落/遮二無二 我武者羅」をメインに、ガン無視などで雰囲気合わせしつつキュビズム/与するの子韻を入れております。こういったギュウギュウ詰めのverseを俗に満足感のあるサンドイッチバースと言います。「異端傾き」という表現は韻の弾みで入れたのもありますが、Adoのレディメイドという曲にて登場した表現で、何となく好きで入れてみました。
 「危殆化?倦怠感?/ 期待が息絶えた/忌憚なき啖呵/鍛え上げた体幹」をベースにKT(愛するJDじゃないよ)の音をふんだんに使用しています。これは最後「Kill Time」で締めるためです。最初に「おれのモットーは、順番に書くことで、やっぱ生物だから、」とかほざいてましたが、鍛え上げた体幹、の韻は一度RECした後に思い付いて無理矢理付け足したのでさっきの話は無しにしてください。

 内容としてはまとめに入っております。というよりかはずっと同じ事を違う言い方で語ってるだけなのですが、理由なんて無い無限の愛を吐き出し続けるよ?おれは。というのをつらつらと書いてるだけでございます。先に述べた永久的な暇潰し。がこれにあたりますね。



 以上が「Kill Time」の全貌でした。ここまで追い付いた人がどれくらいいるか分かりませんが、よくもまあこんな拙い文章を読んでくださりありがとうございます。まさかいないとは思いますが聴いたことないよ!って人は聴いてください。
https://youtu.be/CoHcEPul_cU?si=Q30IrcULqZeiQEHx

 この先も数々の音源を創りたいというモチベーションだけは一丁前にあるので期待してください。気が向いたらloverseの解説も出したいと思います。
 書いて欲しい記事がある方は是非さちくまでお問い合わせ下さい。

 それではまた。子音最高峰でした。

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