万年筆沼に落ちるとこうなる
万年筆沼、紙沼、インク沼に落ちてハマった。高級万年筆のアネロを買った。88000円。万年筆に最適なノートも何冊か買った。1冊3600円くらい。インクも綺麗な色のものをたくさん買った。使い切れないことは分かっている。使い切る気はない。インクはまだどんどん増えていく。ペンケースも革製のロールタイプのものを買った。1本差しの値段の高い革製のペンケースに万年筆を入れると、「特別な1本」という感じがする。
万年筆は美しいものがたくさん売られている。例えば、PILOTの漆に蒔絵が施された美しい万年筆。職人が1本1本丁寧に作り上げている。日本製の万年筆は「とめ、はね、はらい」が書きやすく、日本語を書くのに最適に作られている。
海外製の万年筆は日本製のものに比べて、ペン先が太めに作られている。PILOTの細字とグラフ・フォン・ファーバーカステルの細字は、ペン先の細さが違う。
PILOTはすごい。何がすごいかというと、ペン先の全てを製造しているのは、世界にPILOT一社だけなのだ。それだけではない。万年筆のペン先の先端部分をペンポイントというのだが、このペンポイントを作っている会社は世界に2つしかないのだ。そのひとつがPILOTだ。
万年筆に凝り出すと、必然的にノートにも凝り出したくなるものだ。私は万年筆に最適な理想のノートを求めて、10数冊のノートを買って試した。その結果、渡邉製本のクロスフィールドとBOOK NOTEが一番書きやすいという結論に至った。
クロスフィールドは「製本工房謹製万年筆のためのノート」」と銘打っており、万年筆愛好家に人気の「トモエリバー」という紙を使っている。そのあまりの書きやすさに感動した。トモエリバーを生み出した会社は静岡県にあった。静岡県には巴川(ともえがわ)という川が流れており、そこから「トモエ(巴)・リバー(川)」という名前が付いたそうだ。
BOOK NOTEは「OKフールス」という紙を使っている。「フールス紙」という種類の高級紙があり、それはイギリスで生まれた。日本でも質の高いフールス紙が作られた。それが「OKフールス」だ。
もうひとつNUTTAというノートが渡邉製本から販売されているが、それは最近、注文したばかりでまだ届いていない。Webの画面上で見ただけだが、装丁はかなりおしゃれだ。
渡邉製本は従業員11名の少数精鋭の会社だ。1日に作ることの出来るノートの数には限りがあるらしく、その数は決して多くはない。
インク沼も深い 笑 純正品のインクでなくとも、何の支障もなく使うことが出来る。綺麗な色のインクばかりなので、どんどん使いたくなる。私の好きな色はPILOTのiroshizukuというシリーズの天色(あまいろ)だ。空の青い色だから天色。iroshizukuは和をモチーフにしたインクのシリーズで、「紺碧」や「紫式部」も気に入っている。グラフ・フォン・ファーバーカステルの純正のインク「ターコイズ」も気に入っている。
インクは使い切れないほどたくさん持っているが、使い切る気はない。様々な色のインクを楽しむだけだ!
万年筆沼、紙沼、インク沼に落ちると、それまでの人生では見えなかった光景が見える。沼の底は深い。まだまだ底は見えない。皆もこの沼にハマろう!
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