Plasm Network が Polkadot の Parachain 上で最も優れた DeFi Platform であるたった一つの冴えた理由
DeFi をご存知でしょうか?2020年に Ethereum 上で一大旋風を巻き起こし、ブロックチェーンの世界でもトレンドと化した言葉です。これはDecentralized Finance の略称であり、金融の世界をブロックチェーン上で実装しようという試みです。
DeFi のバブルのきっかけとなったのは、やはり Compound の COMP トークンでしょう。それまでも DeFi 銘柄と呼ばれるトークンが多々ありましたが COMP トークンの出現は市場に大きな影響を与えました。COMPトークンを皮切りに YAM, Yearn, SUSHI, Curve など 、DeFi を代表する様々なトークンが現れました。
DeFi ブームのなか誕生した、非常に特徴的な報酬設計が『Yield Farming』です。Yield Farming とは、そのプロトコルの運用に貢献したユーザーにトークンを配る仕組みです。それまでも Uniswap などでは流動性供給者に手数料が配られていました。しかし初期DeFi プロトコルの手数料はお世辞にも高いとは言えず、魅力的な利回りは与えてくれませんでした。利回りにトークンも乗せるというYield Farmingの革新的手段により、DeFi プロトコルは衝撃的な利回りを実現できるようになります。(ものによっては年利100,000%など思わず笑ってしまうものもありましたね。)これにより Ethereum を使うユーザは激増し、ユーザーが増えると手数料も増えるという好循環が発生しました。そうして DeFi バブルは起こりました。
さて、ここからが本筋です。ご存知の通りPolkadot はいくつものブロックチェーンを束ねるパブリックチェーンです。Polkadot 傘下のチェーンを Parachain と呼び、Parachain 同士はインターオペラビリティを持ち、Pokadotがそのセキュリティを保証します。Polkadot は Parachain を束ね、セキュリティを保つことに特化したチェーンであるため、スマートコントラクトの実行環境を持ちません。そのため、Polkadot 上の資産で多様な取引をするには Parachain を使う必要があります。いくつかの Parachain ではスマートコントラクト機能が搭載されています。もちろんこの中でも DeFi 経済圏が構築されることを人々は願っています。
ここで一つの疑問が生じます。Parachain 上の DeFi プロトコルは本当に持続可能でしょうか?現状2番目に巨大な DeFi プラットフォームである Binance Smart Chain でさえ、その上の DeFi 銘柄は Ethereum 上のトップ銘柄と比べると見劣りします。高い利率は、発行されたトークンが一定の時価総額を獲得することで成り立ちます。時価総額や流動性が低いトークンによる Farming 報酬では、プロトコルが持続可能だとは到底言えません。Parachain の場合はどうなるでしょう。各 Parachain は Polkadot にセキュリティを守られ成り立っています。これは Ethereum 上の DApps と Ethereum の力関係に近いでしょう。ETH がそうであるように、Parachain 銘柄の時価総額が Polkadot を超えることも無いと考えられます。
では Parachain 上の DeFi 銘柄はどうでしょう?ある Parachain の DeFi 銘柄の時価総額も同様に、その Parachain 銘柄の時価総額を超えることは基本的には考えにくいでしょう(チェーン間をまたぐ場合は別かもしれませんが)。ここで先程の疑問を再度考えてみます。Parachain 上の DeFi プロトコルは本当に持続可能でしょうか?DeFi プロトコルの集客には Farming がもたらす高い利回りが必要不可欠です。なぜなら、DeFi の運用が極めてハイリスクだからです。セルフGOXやハッキングなど様々な危険があり、運用は完全に自己責任で、誰も保護してくれる人はいません。そのリスクを人が受け入れられるのは、魅力的な利回りがあるからです。前述した前提をもとに考えると Parachain 上の DeFi ではそのような魅力的利回りを継続することが難しいことが予想できます。以上のことから一般的な Parachain 上の DeFi プロトコルが持続的に活動し続けることは非常に難しいと言えます。
Plasm Network はこの問題に対するキラーソリューションを持っています。それが dApps Reward です。dApps Reward はブロック生成時のインフレ報酬として、マイナーだけでなく、 dApps 開発者にも報酬を与える仕組みです。では、dApps Reward をどのように使えば、上記の問題は解決できるのでしょう。
あなたは今、Plasm Network 上のDEX 開発者です。しかし、悲しいことにユーザーが全然来ません。流動性の提供者は、それにより取引がなされると手数料がもらえますが、そもそも取引するユーザーが少ないからです。流動性がないと利用者はやってきませんが、利用者がいないと流動性の提供者に報酬はありません。負の循環というわけです。そこであなたは、流動性の提供者に、無条件で配る報酬を追加することにしました。
dApps Reward は報酬の受取先のアドレスを指定できます。この報酬受取先アドレスをあるコントラクトのアドレスに変更します。そのコントラクトにあなたは以下のような内容に書きます。『流動性提供者に報酬で得た PLM の8割を配り、2割を開発者アドレスに配る』。すると、報酬を目的に続々と流動性提供者がやってきます。流動性が増えると利用者が増えます。利用者が増えると手数料が増えます。dApps が活発化すると支払われる報酬も増えることでしょう。流動性提供者は自身の報酬増加のためにさらに dApps Staking も行うかもしれません。こうして、あなたの DEX は盛況となり結果として受け取る報酬も増えます。めでたしめでたし。
抽象的に言うと、dApps 開発者は dApps Reward の報酬の配布方法をコントラクトを使って適切に調整することで持続的な DeFi プラットフォームの構築を可能にします。また、これを考慮して当初 Validator(+Nominator) reward:dApps Reward = 5:5 であった報酬の振り分けを変更するべきでしょう。そもそも Parachain である限り、そのセキュリティは Polkadot に依存するため根本的に Validator のセキュリティを気にする必要はあまりありません。Collator と呼ばれる Polkadot にチェーンの情報を受け渡すノードの報酬として一定の割合は残しておく必要がありますが、当初予定した5割もの報酬は必要ないことが分かりました。(何故なら Collator は Validator ほど大量にいる必要がないからです)Collator に対する報酬を減らした分を dApps Reward の報酬として割当てることで、Plasm Netowrk は Parachain 上で最も優れた DeFi(dApps) Platfrom として揺るがない地位を得るでしょう。
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