ユーテルサットのビデオ収入からのシフトが続く
ユーテルサット・グループはモビリティ事業で明るい兆しを見せているが、ビデオ収入は減少を続けている。これは2月16日に発表された最新決算のハイライトとなっています。全体的な収益はほぼ横ばいとなっており、2023年12月末までの6ヶ月間、同事業者の売上高は5億7260万ユーロ（6億1540万ドル）で、これは前年とほぼ同じ数字でした。
ビデオ主体の収入からの移行が本格化しています。ビデオ収入は2023年12月末までの6ヶ月間で急減しました。この期間にユーテルサットは3億3,110万ドル（3億5,580万ドル）の収入を達成しましたが、これは前年の同じ段階に比べて10％近く落ち込みました。ビデオ事業がユーテルサット全体の収益の60％弱を占めるようになったことは大きくなっています。
しかし、モビリティ事業は好調であり、12月末までの半年間の売上高は7,120万ユーロ（7,650万ドル）で、前年同期比で27％以上増加しました。官公庁向け事業も2桁増の7420万ユーロ（7970万ドル）を記録しました。政府向けサービスと固定モビリティは現在、ユーテルサット全体の収益の4分の1を占めています。
ユーテルサットとワンウェブの統合は昨年9月から有効となっており、コンステレーションの宇宙部門は完全に稼動しています。ワンウェブの受注残高は伸び続けており、現在7億ユーロ（7億5230万ドル）と、1四半期で23％増加しています。ユーテルサットによれば、主要顧客との複数の取引が開始され、商業的な牽引力が強くなっているとのこと。また、最近報告された遅延に続いて地上展開も進んでおり、2024年半ばまでに90％のネットワークカバレッジを達成する予定とのことです。
ユーテルサットのエヴァ・ベルネケ最高経営責任者（CEO）は声明で、「ユーテルサットGEO事業は期待通りに推移しており、ユーテルサット10BとコネクトVHTSの利用可能性に牽引され、2023-24年度のユーテルサット歴史的スコープのトップライン成長への復帰が確認されました。ワンウェブのLEO活動は順調に進んでおり、コンステレーションは100%整備され、バックログは確保され増加しています。地上ネットワークの利用可能性の遅れが収益に影響を及ぼし、ユーザー端末の販売に重点を置いた構成が利益率に影響したため、2023-24年度の予想を修正することになった」と述べています。
ユーテルサットは最近、2023-24会計年度の収益ガイダンスを引き下げると発表しました。従来のガイダンスでは13億2,000万ユーロから14億2,000万ユーロであったのに対し、現在は12億5,000万ユーロから13億ユーロの範囲になると予想されています。