NASAが海洋と大気を調査する新しい気候ミッションPACE衛星を打ち上げ

Space X社は海洋の健康、大気の質、気候変動の影響を調査するNASAの衛星ミッションを軌道に打ち上げました。

天候のために2度予定が変更された後、PACE（Plankton・Aerosol・Climate・ocean Ecosystem satellite）は、2月8日の午前1時33分にフロリダのケープカナベラル宇宙軍基地のスペース発射場40からスペースX社のファルコン9ロケットで打ち上げられました。

このミッションは、岬状の極軌道を飛行した後、ペイロードが太陽同期軌道に投入されるまでの約12分間でした。NASAは打ち上げ後、探査機が期待通りの性能を発揮していることを確認しました。

「PACEは、大気と海洋、特にエアロゾルとの関係をより深く理解することを目的としています。PACEは、私たちの気候をよりよく制御し、私たちが何を期待すべきかを理解するのに役立ちます。」と、NASAのPACEプログラム・サイエンティストであるローラ・ロレンゾーニ氏は、打ち上げのウェブキャストの中で語っています。

ロレンゾーニ氏は、PACEが気候変動が将来にどのような影響を与えるかを理解する橋渡しになると考えています。

PACEミッションは、搭載された機器を使って、気候変動が水中と大気中の植物プランクトンやその他の微小粒子に与える影響を調査します。衛星のハイパースペクトル海洋色観測装置は、紫外線、可視光線、近赤外線のスペクトルにわたって地球の海洋を測定します。これにより、科学者は植物プランクトン群集の分布を追跡することができます。科学者たちはPACEのデータを使って、漁業の健全性を監視し、有害な藻類の発生を追跡し、海洋環境の変化を予測することが可能となります。

【原文へ】NASA Launches PACE Satellite in New Climate Mission to Study the Ocean and Atmosphere