フォルケホイスコーレ生活2か月半の振り返り-自分の中の「違和感」と向き合う
こんにちは。
今年の8月からデンマークのフォルケホイスコーレという学校に留学しています。
滞在開始から2ヶ月半が過ぎ、あっという間に折り返しに。
最近感じることについて書いてみたいと思います。
10月はわたしにとって、大きな変化を感じる1ヶ月だったような気がしています。
9月下旬は、ここでの生活にも慣れ、同じ毎日の繰り返しに正直新鮮さを感じなくなってしまっていて、行き詰まりを感じることも多い日々でした。
修学旅行
そんな中、10月前半にはセルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナを巡る1週間のスタディトリップ!🇷🇸🇧🇦
(ボスニアの修学旅行についての記事も書いたのでぜひ読んでみてください!)
これはわたしにとって本当に特別な経験で、戦争・平和・勇気についてなど、本当に多くのことを考えさせられました。
今まで日本にいたときは考えもしなかったことをたくさん考えて、「自分と世界との距離が近づいた」ような感覚を得たように感じています。
(宿に帰ってもずっとボスニア紛争について調べてしまうくらい、自分なりに全力で向き合った!)
そうしてデンマークに帰ってくると、今まで代わり映えしないと思っていた日々に、ありがたさを感じるようになっていました。
バランスのよい食事をお腹いっぱい食べられること。
何にも脅かされることなく学びたいことを学べること。
誰かが弾いているピアノが聴こえてくること。
こうした何気ない瞬間を大事にしたい、と思えるようになったことは修学旅行を経ての大きな変化の一つだと感じています。
自分の「違和感」と向き合う
何か大きなきっかけがあったわけではないのですが、「自分の違和感と向き合う」というのも最近意識していることです。
これまでのわたしは、生活の中で誰かの行動や言動に対して「ん?」と違和感を持つことがあっても、無意識のうちにその違和感に蓋をしてしまっていることが多かったです。
生来忘れっぽい性格なので、寝たら忘れる!ラッキー!と思っていましたが、じつはその「違和感」の中にこそ、自分が大事にしている価値観やより深い学びがあったりするんじゃないか、とふと思い立ちました。
そうして「違和感」を意識して生活してみると、意外と数日に1回位のペースで何かしら違和感を感じていることに気づきました。
これまでも、寝ても忘れられないくらいにモヤモヤすることは日記に書いて発散していたのですが、今回は新しい試みとして、
「『違和感』を誰かに共有してみる」をはじめてみました。
自分の感じた違和感を共有するのは、親しい友人だけのこともあるし、その道に詳しそうな人や意見を聞いてみたい人、またあるときはクラスの全員に対して自分の感じた違和感を投げかけてみたこともありました。
そうすると、ありがたいことに本当に多くのリアクションが返ってきました。
わたしが想像できていなかった角度で考えを共有してくれる人がいたり、全く知らなかった知識を教えてくれる人がいたり、さらに深い問いに導いてくれた人もいました。
わたしにとってこの経験は、「一人ひとりにそれぞれの解釈がある」ということを身を持って実感するきっかけになったし、「自分の想像だけで終わらせずに、疑問を投げかけてみる」という姿勢は今後も忘れずに持ち続けたいなーと思っています。
自分がいた「しるし」が残った
じつは先日、フォルケホイスコーレに通う日本人として、デンマークのメディアからインタビューを受ける機会をいただきました。
これはわたしにとって、デンマークに来たきっかけや、わたしって日本になにを持ち帰りたいんだったっけ?を掘り下げて考え直すきっかけになったし、それをわかりやすく伝えるための英語を考え抜いたことで、準備した3日ほどでなんとなく英語力が向上したような気がしています。笑
自分がデンマークにいたという事実が映像として残ったこともとても良い思い出になったし、本当に貴重な機会をいただけたことに感謝しています。
よかったらこちらから映像も見てみてください。
まだ知らない価値観に出会える授業
そして相変わらず授業はとても楽しいです!
毎回、できる限り多くのことを吸収しようとフル集中で聞いているので疲れもありますが、それ以上に新しい価値観に出会えることが面白いです。
たとえば、つい最近は小さな町のはずれにある、農業共同体(?)に伺いました。ここはできる限り自給自足で生活をしながら共有経済(sharing economy)を実践している場で、なんとお金も各人が所有するのではなく、共同体で管理するそうです。
新しい価値観に触れ、戸惑うこともありますが、そうした新しい価値観をいったん自分の中で受け止める寛容さを持つことこそ、相手を知ろうとする上での第一歩になるのではないかと考えています。
また、地域の人も招くカルチャーイブニングというイベントでは、デンマーク人のジャーナリストの方を招き、アメリカ大統領選に関する解説を聞く機会がありました。
これも、政治参加への関心度が高いデンマークならではだと思い、私自身も日本や米国の選挙制度について見直すきっかけになりました。
帰国までのカウントダウン
私の留学はクリスマス前には終わり、あと2か月もしないうちに私は日本に帰国します。
まだまだ気が早いような気もしますが、少しづつ滞在中に得た学びを自分の中で収束させていかねば、という気持ちでいます。
日々楽しみつつ、かつ自分の中での優先順位も意識しながら、留学の後半戦も過ごしていきたいです。
読んでくださってありがとうございました!
Photo:最近書いた絵
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