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インド 深刻なスモッグに霞むニューデリー インド門 タージ・マハル

インド

 ある調査によると、インドの都市の大気汚染は世界的にもかなり深刻なレベルらしい。国別の汚染度はリアルタイムランキングでもトップとなっている。
 そのためかインドでは2022年以降、大気汚染のレベルによって建設工事の停止や車の通行規制を行い、対策を講じてきた。特に10月から2月の冬場にかけてスモッグがひどくなるという。
 ニューデリー近郊では11月15日、不要不急の建設工事や石炭を燃料とした暖房は禁止、小学校はオンライン授業となった。

 インドの首都はニューデリー ( New Delhi ) 。左の海はアラビア海、右はベンガル湾。下はインド洋。

 左にパキスタン、上に中国、ネパール、ブータン、右にミャンマー、バングラデシュと国境を接する。
 ニューデリーにインド門、アーグラ ( Agra ) にタージ・マハルがある。

 中央上にニューデリー、中央下にアーグラ。

ニューデリー

 衛星画像は2024年11月19日。マーカー地点はインド門。ニューデリーと近郊の様子。
 右の白い部分は雲。それ以外の白い部分がスモッグ。広がって対流している状態からスモッグの区別ができると思う。ズームイン。

 スモッグが筋状によどんでいる部分も見える。

 徐々に拡大。

 スモッグで遠くが何も見えない。目が痛い。息苦しい。喘息が悪化した。病院や診療所には呼吸器系の不調を訴えてくる人が相次いだ。健康被害の患者が急増している。
 今年は10月中旬ごろから大気汚染が悪化、11月18日に深刻化していたが、12月に入ってから改善傾向だといわれている。

 衛星画像は2024年12月19日。最悪な状況から1ヶ月経った状態。まだまだスモッグに覆われている。

インド門

 衛星画像は2024年10月5日。これがスモッグのない時期のニューデリーの様子。すっきりしている。ズームイン。

 インド門より左には政府機関が集中している。川はヤムナー川。

 参考衛星画像は2023年4月6日。このあたりはインドが関わった戦争のメモリアルパークになっている。

 パリの凱旋門のようなインド門。第一次世界大戦の戦死者を悼む戦争記念碑。

タージ・マハル

 衛星画像は2024年11月19日。アーグラにあるタージ・マハル周辺まで広げた範囲で見てみよう。マーカー地点がタージ・マハル。ズームイン。

 ニューデリーとくらべるとスモッグは薄いようだ。

 衛星画像は2024年12月19日。スモッグは晴れているようだ。下記表示の10月の画像とくらべてもほとんど違いがない。

 衛星画像は2024年10月5日。スモッグのない時期。

 参考衛星画像は2022年2月15日。川はヤムナー川。

 中央の池は長さ300m。

 中央は霊廟。左右にモスクと集会所。

 総大理石づくりの白亜の霊廟。ムガール帝国第5代皇帝の王妃ムムターズ・マハルの死後に建てられた。1653年完成。世界遺産。

 スモッグの原因としては、近郊の農地で行われる野焼き、ヒンドゥー教の新年のお祭りで使われる爆竹や花火が挙げられてきた。最近では、経済成長にともなって増えてきた建設工事や車の排気ガス、石炭火力発電所の増加の影響が指摘され始めている。

注記)
a.衛星画像は、欧州宇宙機関 ( European Space Agency : ESA ) が運用する COPERNICUS ブラウザからスクリーンショットしたものを使用しています。
b.地図画像・参考衛星画像は、ESRI が運用する World Imagery Wayback からスクリーンショットしたものを使用しています。

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