リバーブの設定でなんとかなると思ってない?〜楽曲の奥行きを決める5つの要素〜【ミックス】
音の奥行きを決める要素
「音の奥行き」ミックスをする中でよく目にする言葉だ。空間を演出するためにリバーブの設定をこうして…みたいな記事や動画を見たことがある方も少なくないと思う。
確かにリバーブは空間の広さを想像させる要素として、空間演出にとって重要な役割を持っている。
しかし、リバーブの質感や量以外にも「音の奥行き」にとって重要な要素はいくつかある。
その要素のバランスを取れるようになると、より空間を意識したミックスにつながるだろう。
音の奥行きを決める要素は主に図にある5つである。
音量
これは言わずもがなであるが、近くで聞こえる音ほど大きく聞こえる。
フェーダー等でコントロールしよう。
アタック
音の立ち上がりのことをアタックというが、ギターで言えば弦を弾いた瞬間、打楽器であれば叩いた瞬間の鳴り始めから減衰し消えるまでの一連の流れの中で、音のアタマに当たる部分である。
音源から離れれば離れるほど、ちいさくなる。
ここはコンプレッサーを使って処理する。
高音成分
花火を思い浮かべてみよう。会場に向かうとき、遠くから「ドン」と響くような音から会場に近づくにつれて火薬の破裂する「パンッ」という高い音も混じり始め、会場で聴く音と遠くから聴く音では音の大きさ以外にも聞こえる音の成分に変化があることがわかる。
ミックス時にも同じことが言えて、音を奥に引っ込ませたい場合はEQで高音を下げてあげると、空気に吸音された丸みのある遠い音になる。
低音成分
こちらは逆に音の遠近感にはさほど影響はない。
遠く離れた場所からでも、花火の低音が聞こえることからもわかる通り、高音成分に比べて変化は穏やかである。
楽曲の奥行きという点で言うと低音成分は触らなくて良い。
リバーブ
空間の広さを演出するために外せないのはやはりリバーブである。各パラメータの設定についてはまた別の機会に触れるが、とりあえずプリセットの設定のままでも、遠くにあるものであればあるほど、センド量を増やしWetに近いものは抑えめにすると自然な仕上がりになる。
最後に
音の奥行きは誰しも一度は悩んだことがあり、リバーブの使い方に凝りがちだが、リバーブ以外の要素を見直すことで立体的なミックスを実現できることも多いので、楽曲の奥行きにお悩みの方は、少しその辺を意識してみるといいかもしれない。
以上さっちーでした!
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