大学の講義が好きなのに就活で切らなきゃいけないときがでてくることについて
私は現在就職活動について考えなければならない大学3年生だ。6月くらいからESを書き、仕事体験に参加し、人から話を聞いて情報収集をしている。
これがほんと~~~~~に大学の授業の妨げになる。
聞く限り、大学3年生になると大体20~30社くらいの会社にESを出す人が多い。ES1枚書くのにも時間がかかるし、熱心な人はそこから面接やらグループディスカッションやらに進む。また、早いところは7月からサマーインターンシップが始まる。
全部平日の昼にある。
は?授業なんだが。
授業と就活が被ったら学生はどうするかというと、授業を切るのである。なんの躊躇もなく。むしろ、大学の授業の方が邪魔だと言う声も上がっている。
何を言っているんだ。
私は大学の授業が本当に大好きだ。いろんな知識を吸収するのが好きだ、いろんなことを教わるのが好きだ。一生を学問に捧げてきた人物が学生のためだけに時間を割いて、自分が数十年かけた知識を惜しげもなく披露してくれる。知らないことがわかるようになる。読んでいた本の理解が深まる。大学で授業を受けるときは前の席に真っ先に陣取って、教授の言葉を一言一句聞き漏らさないように全てをメモする。
私は大学が好きだ。年間40だかくらいとれる授業を4年間取れるだけ取りたい。なんなら単位にもGPAにもならなくていいから取りたい授業だってある。
だが他の人たちはそうではないらしい。
数人の先輩の話を聞くと、3年の秋学期はフルでコマを埋めるのではなく、減らして秋冬のインターンに備える。4年の春学期は本選考があるからわずかなコマ数しか授業をとらない。それが普通。というかみんな望んでやっていることらしい。
3年の秋学期も時間割をフルで埋めようと思っていた私には考えられないことだ。
だがしかし、内定を得るためには複数日で開催されているインターンに参加しなければならない。面接の練習をするためにESを書かなければならない。そうしないと、練習不足で働くところがなくなる。
私は就活自体はよいと思っている。自分の将来について考える期間は必要だ。業界理解のために企業がいろいろな場を提供してくれることもありがたい。
だが、それなら大学に行く意味はあるのだろうか。そんなに就職がしたいのなら、大学の授業を無意味だと思うのなら、高校を、いや中学を卒業した時点で就職をすればよかったのではないか。
それを妨げているのは高学歴とかいう意味のわからないフィルターだ。ある程度の学歴がないと、企業に雇ってもらえない。選考に通らない。不安だから受験して、聞きたくもない大学の授業を聞いて、とらなければならない授業だから単位をとる。時間の無駄ではないか?
ポテンシャル採用とか本当に意味がわからない。そんなん日本の全員ポテンシャルくらいあるだろう。本当にポテンシャルだけ見ているのなら、高卒だって中卒だって同じではないだろうか。なぜ採用する人を大学生以上に限る必要性があるのか。それは結局、「自分が頑張ったのだから、相手もそうあれ」という高学歴のエゴにすぎないのではないだろうか。
「大学の勉強なんて意味がないですからね」という旨の言葉を聞くが、自分より100倍の知識がある人の話を聞くことに意味がないわけがないだろうと思う。座っているだけで新たな知識がはいる授業という貴重な場をなぜ自ら手放さなければならないのだろうか。
授業を最前列で聞いていると言うと、まじめと言われる。まじめじゃねえ趣味だ。大学の講義、という大学でしかできないことをするために私は大学にはいっている。それなのに、内定が得られないかもという理由だけで大学の授業を制限しなければならないのだろうか。4年間フルコマをすることは難しいことなのだろうか。
人によって興味も関心も経験も様々だろう。大学の講義が嫌いな人だっている。じゃあなぜ大学にはいったのかと私は聞きたい。就職をするためにはいった?学歴に浸るためにはいった?授業を切ることを全く厭わない人がいるから早期内定を得たり、限定イベントを得るためのプロセスが平日の普通の昼間に行われている。授業があるからでたくないというかでれない。休んだ授業中に先生が超おもしろい雑談をいっていたらどうするんだ。
そんなこと言うなら、フルコマとって努力して内定もとればいいじゃんと思うだろう。私もそう思う。だが、そんな勇気や自信はない。結局ただの弱音の履き捨てた言葉なのだ。自分で考えて行動力のある人が必要なのはわかる。妥協やしょうがない部分があるのもわかる。
だが、就職イベントのために授業をきって、「大学の授業に価値はない」と言っているような人を見ると、「ああ、考えが違う人なんだな」と思う。
やるせない憤りや、言葉に表しにくい感情があり、どうしたらいいのか最近わからなくなっている。
就活で授業をきらなくてもいい世界になってくれないか。無理か。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?