生成AI曲利用者からの視点として

 前提として、私は有能無能論に当てはめれば無能側の人間であり、また勤勉怠惰論に当てはめれば怠惰側の人間です。
 故に、生成AI反対派から「生成AIを利用するユーザーは怠け者であり無能だと自己紹介している様なものだ」と謗られても何も言い返せないでしょう。
 それらを認めつつ、それでも尚生成AI作曲のサービスに手を出すのは何故なのか、それらをつらつらと綴り、所信表明的なものとさせてもらいます。


1.生成AI作曲と言うものを知ったきっかけ
 私は平日休日問わず、Youtube鑑賞を日々のルーティンの中に落とし込んでいます。
 チャンネル登録をさせてもらっているとあるチャンネルさんの動画を視聴している時でした。
 詳しい内容は伏せますが、そこにはクオリティが高い(と個人的に感じた)曲と声が流れていました。
 後日、それはAI作曲であると言うことを知り、興味本位で検索し、【私自身が書き綴った完全オリジナルの歌詞】を読み込ませてみました。
 レスポンスの早さに驚いたことを覚えています。
 そして一日に生成できる上限があることを知り、その上限まで読み込ませてみた――それが始まりでした。

2.使い続ける理由
 前提の部分で話した通り、私は怠惰な無能です。
 作詞は出来ても作曲は出来ない、何故ならば無能だから。
 何故作曲ができないのか?怠惰な人間だから「創る努力」をしなかったから。
 本当にそれだけです。
 個人的には、音楽創作と言ったものは分業でするものだと思っており、一人で作詞も作曲も演奏も歌唱もできる人は超人だと思っています。
 そうでなくても、バンドメンバー同士や、裏方の作家さんと表に出るアーティストとの分業など、やり方は色々あると思いますが、そう言った方々と比較したら……いや、比較すること自体烏滸がましいことこの上ないくらい怠惰な人間です。
 しかし、言い訳に聞こえるかも知れませが、私もかつては分業の一端を担っていました。
 作曲は出来ないけど、作詞なら任せてくれ――そんな感じのポジションにいました。
 ネット上で繋がったとある二人と共に、活動グループ名も決めて、作曲担当がMIDI音源をアップロードすると言った流れもありました。
 また、私自身がレンタルスタジオで作詞者兼ボーカルとしてCD収録したことや、第三者撮影のもとオリジナル歌詞の曲を顔出しで歌い、それをYoutubeやニコニコ動画にアップロードしたこともありました。
 ただ、各々事情があり、3人揃っての音合わせだったりだとか、そう言ったものが起きないまま10年以上の時が流れ、無駄に歳だけ取ってしまいました。
 更に、詳細は省きますが、とあることが引き金になり、このまま続けるのは限りなく不可能に近いと判断し、事実上の空中分解となってしまいました。(交流自体はまだあります)
 その様な諸々の事情もあり、【曲が付いていない歌詞】がいくつか残ってしまいました。
 これでも作詞勢の端くれですので、世に出せていない【詞】があるのは大変心苦しいので、レスポンスが早いAI作曲に手を出してしまうのは、ある意味当然の帰結ではないでしょうか。
 前提と項目2.の最初で触れた通り、怠惰な無能である為、作曲できない人間ですので。

3.使ってみてわかったこと
 私が利用させて頂いているのはSuno AI様ですが、利用経験のある方は「ガチャに近い」と言われることがあると思いますが、私も同じ感想です。
 一言一句同じ(コマンド)プロンプトを入力しても、全然違うものが出力されますし、また日本語歌詞の誤読もあったりなかったりで、自分が納得行くものが出来上がるまで何回もリテイクする必要があったり、逆に最初に出力されたものが一番良かった……の様な事も普通に発生します。
 また、出力されたパターンの内Aの一部分が気に入った/気に入らない、Bの一部分が気に入った/気に入らない……と言った場合、その部分だけを抽出することは出来ないので、細かい調整をする場合は手動作曲と比較した際、融通が効かないと言った欠点もあります。(途中から別の曲に繋ぐことは可能)
 これらは実際に利用してみないと分からなかったことだと思います。

4.使い続けて変わったこと

 創作ガチ勢の方々からしたら「怠惰と無能の度合いが天元突破したな」と思われてしまうかも知れませんね。
 私自身としては、ある意味では勤勉になった部分があると思っています。
 何が勤勉になったと言うのか?
 それは【一日に出力できる曲数に限りがあり、かつ持ち越しができない】と言った特性上、「完成より完璧」と言った、創作勢としては最悪なルーティンだったのが、「完璧より完成」と言った在るべきルーティンに変われた部分はあります。
 曲が付いていない歌詞があるとは言っても、ストックに限界もありますから。
 そして日々の生活のルーティンに「作詞への意識」が今までよりも根付いたことも個人的には大きいと思います。
 代わりにソシャゲやマイクラへの時間リソースが大幅に激減しましたけど。

5.まとめ
 批判意見は非常に多いかと思いますが、私はこれからも利用を続けます。
 ただし、作詞だけは絶対に完全オリジナルであることを条件にしてですが。これだけは絶対必須条件です。これを無くしたら【私】と言う欠片を喪うことになるので。
 私としては、生成AI曲と言うのは、私の作品(詞)を完成させる為のサポートツールと言った認識です。
 他の物で例えるとしたら、構図・線画・色塗と言った絵描きの作業に於いて、色塗のバランス調整をAIにサポートしてもらう……みたいな感じでしょうか。分業範囲が段違いですが。

 乱文、雑文失礼しました。お目汚し失礼しました。
 ご一読、ありがとうございました。

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