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コルクラボマンガ専科6期 14週目の振り返り

7月13日、Twitterで「7月20日から開始する連載マンガの予告マンガ」を公開しました。
マンガ専科の課題として提出したもの(ほぼ下描き)を、もう少し見やすく加工しています。

タイトルはログラインの文言そのままでもよかったのですが、ちょっと長い気がして縮めました。
「声フェチ女子がイケボのバンドマンに出会って恋が始まる話(仮)」
シンプルイズベスト。

連載マンガの進捗状況はといえば、前回「13週目の振り返り」を書いた時からまったく進んでいなくて、ネームはおろかプロットも未だ出来ていないのですが、見切り発車でとりあえず予告マンガ発信。これ、一人で描いていたら絶対できないことでした。
お尻を叩いてくれるマンガ専科様様です…。

14週目(2022.7.7~2022.7.13)

今、求められている作品って?

昨年末から縁あって縦スクマンガのネーム制作をやらせていただいているのですが、そこでお仕事をさせていただく際に最初にいただいた文書があります。
縦スクをまったく描いたことがなかったわたしに送られてきた「描き方のコツ」がまとめられた文書だったのですが、正直、小学生の頃から「なかよし」や「りぼん」など分厚い月刊の漫画雑誌に親しんできたわたしにとっては「え?今ってそうなの?ちょっとびっくり!」な内容でした。
その編集部に限らず至るところで言われていることですが、「縦スクマンガ読者の求める作品とは“無料”“気軽”“読みやすい”“わかりやすい”ものである」ということです。

月の始めに書店に並ぶ雑誌を買う行為にときめきを感じ、連載も読み切りも漫画は隅から隅まで何度も読み返し、読者投稿ページは暗記する勢いで読みつくし、まんがスクールのページでは常連の作家さんの入賞作の講評と作者のプロフィールを見て「高校生でデビュー決定かぁ、すごいなぁ」とため息をつき、丸々一カ月その1冊で楽しむだけでは飽き足らず、自分やきょうだいが買えなかった漫画を友達から借りてはそれも隅から隅まで(以下略)…していた昔の自分を思い出すと、今のライトな「漫画とのつきあい方」に隔世の感を覚えます。
現代は漫画以外にもゲームやネットやVRや、楽しいものがたくさんありますからね…。

最近になって、自宅で視聴する映画などの映像作品を早送りや倍速で視聴する若い人が増えていると知りました。
劇場に映画を観に来ても、長い沈黙のシーンやセリフのないシーンが続くと「退屈だから」とスマホを取り出す人もいると聞きました。
映像作品を楽しむというよりは、仲間との話題に遅れないように「その作品を観たという経験をするため」にしていることだという論説を読みましたが、そうなのかもしれません。

皆が皆、ではないでしょうが、このようなエンタメ作品の“楽しみ方”をする人がいる、ということを意識するようになりました。
わたしの楽しみ方とは違いますが、彼らは彼らなりに作品を楽しんでいるのだろうと思います。そう思うことにしたのです。
エンタメ作品の楽しみ方が自分とは違う方にも「自分の作品を読んでほしい」と思ったら、やはり自分から「今どきの読者さんに寄せていく」必要があるのだと考えるようになりました。

今回の連載で目指していること

ということで、7月20日から連載が始まる今度の課題作品では「とにかく初見の人にもわかりやすく」「入り込みやすく」「それほど深刻な話ではない」ものを今の自分なりに描こうと決めました。
これから描いていくマンガは縦スクマンガではありませんが、スマホで読まれる・支持されるマンガには、縦スクマンガ同様「無名の作家の重い内容のマンガはあまり歓迎されないだろう」ということを踏まえての選択です。

まずタイトル。「声フェチ女子がイケボのバンドマンに出会って恋が始まる話(仮)」、ここですでにあえてのネタバレです。
物語に入る前に「このマンガはこういう話ですよ」と知らせて、読者さんに安心感を持ってもらおうと考えた結果です。
今は多いですよね。あらすじか?と思うほどやたら長文のタイトル。
「声フェチ女子…」というタイトルはそこまで長くはありませんが、まあ簡潔に内容の説明になってるかなと思っています。

現代社会は何かと刺激が多い。息抜きに読むマンガで深刻なストーリー、動揺させられるセリフやエピソードを読まされるのは御免だ、と考える人は多そう。
この作品では「読者の心に爪痕を残すもの」というよりは「ストレスフリーで安心して読めるもの」を目指しています。でも……

もちろん「トリハラの作品が刺さる」という方に刺さったなら、それはもっっっちろん!とても!嬉しい!ことです!(くそデカボイスで本音を叫ぶ)

7月20日から毎週水曜日、Twitterにて公開してまいります。
いいねとリツイート、リプライ大歓迎!
よろしくお願いします!

コルクラボマンガ専科6期 受講の記録まとめはこちら。

2021年5月末、大阪から東京へ引っ越しをした時の話。完結済。

「西から東へ」の続編にあたります。毎日1本ずつ更新中。


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