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コルクラボマンガ専科6期 4・5週目の振り返り その2

その1はこちら。

4月28日の講義・続き

課題マンガの添削

この日は提出していた課題マンガが添削されるとあって少々ドキドキ。

作品の内容云々、ではなく「コマ割り・演出について」添削されました。
テーマが「最近あった小さな感動」だったのですが、わたしの作品は「情報にズレがあった」とのことでした…。

1ページという制限の中では、伝えきれる情報の量にも制限があり、「どこで一番感動したか」「読者にどんな感情を抱いてほしいのか」ということを明確に一つ提示することが求められる、とのことでした。

ずっと短編に苦手意識があったのですが、ここが整理できれば上手く伝わる短編が描けるようになるかもしれません…!

4月30日の講義

4月30日、3回目の講義。この日の講義は「表現実習1“想いを言葉にする”」、5時間に及ぶ長丁場。

事前に配布された資料をプリントアウトして、講義の始まる前にざっと読んでみて
「ええ…これを話すの…?無理ー!」
という印象を持ちました。

以前にとある方からお誘いをいただいて参加したセミナーがありましたが、それは一人ひとり前に出て「自分が産まれた後の最初の記憶の頃から現在に至るまでに起こった出来事や、自分のしてきたことなどを覚えている限り洗いざらい話しましょう」的な内容でした。それも結構な長時間。

人間観察というか、物語を創る上で誰かの体験談はとても参考になります。が、それにしても人の生きてきた道筋はいいことばかりではなく、時には悲しいことつらいこともあったはずなので、それを一部だけならまだしも全部聞くのはこちらもしんどい。なにより自分のことを人に話すのはもっとキツイ。

1日に一人、何日かかけてその独演会を聞くという内容でしたが、もうわたしは最初の方のお話を聞いた段階で「そんなハードなお話は聞きたくないし、自分の話(あんなことも、こんなことも!)をするのはもっとイヤだ」とそのセミナーを途中でリタイヤ。
…そんなことが何年か前にあったのを思い出しました。つまり今回の講義でまた「あの時と同じような場面に立たされる?」と思ったのです。

講師からの説明を聞き、他の受講生の方と2人1組になって交代でインタビューする方とされる方になりました。
インタビュー前に相手と自分とで共有する“ねらい”があり、それを読んで少しホッとしました。
「言いたくないことは無理に言わなくてもいい」「インタビュアーも無理に聞き出さない」「逆に言いたいことはどんどん話していい」という項目があったのです。

いえ正確に言えば、数年前のセミナーでも「無理してすべてを話さなくてもいい」という前提はあったのですが、今回1対1だったからかモニター画面越しだったからか、ずいぶん気持ちがラクでした。なんだー、やればできるやん。
その後全員に向けての別の発表がありましたが、こちらの方が少々しんどかったです…。

この日学んだこと

「考える方法を習ったことがありますか?」と別の資料の表紙に問いかけがありました。
考える方法を習ったこと…?あったでしょうか。考えることを放棄するような教育なら、もしかしたら受けたことはあるかもしれませんが。

ロジカルに思考することに苦手意識のある自分には(実のところ本当に苦手なのかあるいは得意なのかもわかりません…)講師のお話は、清涼感のある歯磨き粉のついた歯ブラシで気持ちよく脳をブラッシングされているような感触がありました。

論点と意見はセットであること。論点を制する者、文章を制す。良い問いを見出して、視野を広げて問いかけること。5W1H明確に。
…頭に血が上ると、ついつい忘れてしまいがちかもしれません…。
表現への根本の想いを表現する←ブレークスルーポイント!

後半の発表

「自分を伝える」という、自分について表現したいことを一つ決めて500字程度の文章を書き、それを朗読するワーク。
今度は1対1ではなく、受講生も講師も全員が聴いています。指名された順に読みますが、残りの時間で全員は読めないかもしれない、ということで始まりました。

わたしが書いた文章はこれです。500字を少々オーバーしましたが…。

私はこれから自分にしか描けない漫画を描き、自分の世界を表に出したいと思います。
私は物心ついた頃から絵を描くのが好きな子どもでした。紙と鉛筆があればずっと部屋にこもり何時間でも絵を描いていました。周囲の人たちは私が描いたものについて何か言うことはありましたが、絵を描くことを止める人はいませんでした。

小学4年生の時、会社の帰りに父親が手塚治虫先生の「漫画のかき方」という本を私のために買ってきてくれたことがありました。子供には少々難しい内容でしたが、何度も何度も読みました。そこで子供なりに漫画の描き方を学び、将来は漫画家になりたいと思うようになりました。

私の漫画を描く姿勢に大きな影響を与えたのは手塚先生であり、父であったのですが、6年前に父が亡くなりました。亡くなったその2日後に私は瞑想中に父親と再会しました。漫画以外のことについては正直近寄りがたい、優しい父親と感じられないまま長年家族でいたのですが、瞑想の中の父は私に優しい言葉をかけてくれました。なんで生きてる時に言ってくれなかったんだ、とも思いましたが、この瞑想で見たビジョンは忘れられないものとなりました。

納骨の時、一周忌・三回忌と節目節目でその瞑想体験を漫画に描こうと思いながらなかなか描けず、ついに今年は七回忌を迎えます。長年抱えているこの向き合うのを避けていたかもしれない家族についての物語を、今年こそは形にしたいと思っています。

お別れの時に棺桶に入れた短冊

元の文章、かなり削りました。本当は瞑想の内容も「再会したのは三途の川で、川上から川下に向かって川辺を何十年ぶりに手をつないで歩き…」と詳しく説明したかったのですが。

このワークでは、家族についてお話しされた方がとても多かったです(わたしもですが…)。それも割と重めの話。先のワークで子ども時代や学生時代についての質問が多かったためでしょうか。
そして講義後は「めっちゃ疲れた!」「しんどかったー」という声がとても多く聞かれました。それはそうですよね…。
連休のはじめの方でこのワークがあってよかったかもしれません。

わたしの疲労感はGWを過ぎる頃まで続きました…予定が立て込んでいたせいもあったかもしれません。

そして今週末は父の七回忌です。何回目の節目でしょう…(汗)。本当に今年こそは先の瞑想体験、形にしなくては。

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