ESSTAC KYWI GAP/5.56 Shorty
■Esstac最高! 一番好きなTacです
ベルトキット用にオススメのマグポーチは?と聞かれたら、僕はEsstacのDouble Pistol GAP KYWIと、5.56 Single KYWI Shortyだと答えます。
(AR15とグロックを使っている場合です)
KYWIシリーズはナイロンのガワに、カイデックスインサートが入っているシンプルかつ洗練されたデザインで、非常に評価の高いマガジンポーチです。
その中でもこの2点がベルトキット用なら最適解だなと個人的には考えています。少なくとも僕の用途においてはです。
しかし、人にオススメしといてなんですが、実は個人的なある理由で今まであえて買っておりませんでした。
使いやすいことはずっと前から知っているし、人に勧める手前自分も使ってないと説得力に欠けるだろうということで、さすがにそろそろ買うかーって感じでようやく購入した次第です。ちょうど某ショップに入荷してましたし。
今まで使っていたマグポーチと比較しつつ、KYWIの特徴や、今まで買っていなかった理由についてお話します。
■ESSTAC KYWI - 完成されたマグポーチ
今まで買ってなかった癖にめちゃめちゃ褒めちぎってんじゃねーかって話なんですけど、いや本当にKYWIはかなりよく出来てるんです。まさにソリューションってやつです。
改めまして今回ご紹介するのはこちらの2種類。
ダブルスタックピストル用のDouble Pistol GAP KYWIと、5.56ライフル用の5.56 Single KYWI Shorty (Naked)です。
ナイロンのガワの中に、Kydex Wedge Insert(KYWI)と呼ばれるカイデックスインサートが入っています。マガジンを保持するテンションはドライヤーで熱して曲げることで調整します。
抜きやすいことはもちろん、カイデックスのおかげでポーチが潰れることもないので戻しやすい。保持力もちょうどいい。快適なポーチです。
固定にはHSGI CLIPのShortを使いました。マリスクリップよりは脱着が楽ですし、TACOマグで使い慣れているので…
しっかり固定されます。
ちなみにEsstac純正のペラペラのやつはオススメしません。固定が甘くなりがちですので…
マリスクリップやHSGIクリップなどの類を使う方がよろしいです。
■GAPとShorty
KYWIはバリエーションが豊富なのですが、今回の目的はベルトキットに装着するスピードリロード用のポーチなので、抜きやすさを優先したものを選んでいます。
ピストルマグポーチのGAPというのは、2つ並びのマグポーチの間にある隙間のことで、この隙間があることでマグ同士の干渉を防ぎます。
また、このマグの間の間隔が狭すぎると、1本目を抜き出すときに2本目も一緒に引っかけてしまう、ということが起きることがあります。GAPポーチですとこれが防げます。
EsstacからはGAPではないモデルも出てますが、コマ数も変わりませんし(2コマ)、GAPの方にはメリットしかないので、GAPをオススメしたいです。
Photo from SKD Tactical
ライフルマグポーチはマグを保持する深さにバリエーションがあるのですが、その中でも一番浅いのがこのShortyです。
マガジンの露出範囲が大きいため、掴みやすいです。
表のPALSウェビングの有無は選ぶことができ、僕のものはウェビングなしのNakedモデルです。
ベルト用マグポの外になんか付けるとマグが掴みにくくなるので(以前ダブルデッカーTACOを使っていたときの経験)、今回MOLLEは必要ありません。
あと見た目がスッキリしてて好きです。
■KYWIの問題点 - マガジン保持位置の高さ
さて、そんな素晴らしいKYWIポーチを僕が今まで買っていなかった理由ですが…
それはこれらのKYWIがマガジンを保持する位置が高く、僕の体格だとプレートキャリアを着用したときに干渉するというのが理由でした。
これまで使用していたマグポーチと比較しながら見ていきましょう。
比較のために改めて、KYWI GAPと5.56 Shortyです。
そしてこちらがATS TacticalのDouble Pistol PouchにEsstacのKYWIインサートを入れたものと、High Speed Gear(HSGI)のTACOです。
ベルトを買ってから今回KYWIを買うまでの2年ほど使っていた構成です。
これらの構成では、マグを保持する高さが違うのです。
ベルトキット単体運用では問題にならず、むしろその場合はKYWIの方が使いやすいとはずっと前々から思ってたんですが、プレートキャリアやチェストリグと併用したときには話が変わってくるのです。
わかりやすく並べて配置した写真を用意しました。
これでお分かりいただけると思います。
KYWI GAPと5.56 Shortyのマガジン保持位置が、一回り程度高くなっていることが。
それぞれATS Aegis V2プレートキャリアと併用したときの写真です。
ATSポーチとTACOのときはなんとか干渉せずにいられたのが、KYWIだと直立しててもちょっと干渉気味になります。
僕の身長は169cmで体型も細身なため、元々プレキャリとベルトキットの干渉には結構悩まされてきました。
ガンファイター系のコンパクトなベルトが出てくる前に主流だったパッド系のMOLLEベルトはことごとくアーマーと干渉して、全く使えないほどでした。
ホルスターも通常のヒップ位置だとかなり窮屈になるので、サファリUBLなどでドロップさせることが必須です。
ピストルマグに関しては、元よりプレキャリの左側をラジオやポーチで盛っていることもあり、このように身体を反らして抜くことになります。
この2枚は同程度の反らし具合ですが、よく見るとマグとプレキャリとの隙間にちょっと差があることが分かると思います。
僕以上に身長や体格の小さい方だと、この問題はより大きくなるのではないかと思います。
Esstac KYWI自体は間違いなくオススメできますが、プレキャリとの併用を考えている場合には、干渉具合について一度気にしてみた方がいいかもしれません。
ベルトキットのポーチ選びに結構大事なポイントだと思っています。
■一応の解決 - 慣れと工夫
結論から言いますと、僕の場合は慣れと少しの工夫でなんとか解決し、一応運用できるようにはなりました。
自分で買ったKYWIポーチを初めて使ったのはこの間行ったT-MOUTの定例会でした。
以前のポーチの感覚でいると確かにちょっと高くてやり辛いなと最初は思ったのですが、いざゲームが始まって動いている時にはあまり気になりませんでした。いや、確かにプレキャリとマグはちょっと干渉するんですが、我慢できる範囲でした。どちらかというとそもそもヘルメットとプレキャリを着てること自体の方が負荷です。
この日はいろいろと姿勢を変えたりしましたが、マグポーチのせいで動きに影響が…ということはなかったように思います。
僕の場合、多少の不快感はあっても、結局慣れでどうにかなる程度でした。
また、工夫についてですが、僕はベルトキットを巻く位置を腰骨より下の位置にしています。
いわゆる腰パンのポジションになります。
腰骨の上にベルトを巻くと腰骨がかなり痛くなるので、それを防ぐために初めた方法ですが、マグポーチの位置を下げられるという副次効果があります。
ベルトとアーマーの干渉や、腰骨の痛みに悩まされている方はこの方法で一気に解決できる可能性があります。
腰パンが嫌だって方は、パッドがガッツリ効いてるベルトにするとか、下げた位置で付けられるマグポーチ(Emdom IAP, その他HSGI, G-Codeなどのドロップレッグプラットフォーム)が存在するのでそういうのを使うしかありません。
Photo by Emdom USA
■終わりに - ギアに使われないために
装備品が使いにくい!と思ったとき、その原因が本当にそのギアのせいなのか、自分のせいなのか。冷静になって考えて、出来ることを試すことが大事だと最近はよく思います。そもそも正しく使えているのか、とか。
装備は結局道具ですので、適切な状況で適切に使用できて初めてその価値を発揮します。
ある程度の水準を満たしている製品なら、それぞれの差は実はそれほど大きくなくて、あとは使用者次第でしょう。
今回マグポーチを変えましたが、それによって得られたメリットって、正直僅かなものだったなと思います。かっこいいし使いやすいんでいいですが、正直今までの構成でも同じことは行えていましたので。
道具を使う人間が最も重要です。
うわオタクキモw玩具で何語ってんのって感じですが、今回、ずっと自分には合わないかもと思っていた装備を買って練習してみたら割と普通に使えたという経験を通じて、改めて思った次第です。
しかしそれでも、どうしても合わないギアはあると思います。そういうときは素直に変えればいいのです。
ただ、「何故使いにくいのか」という原因が明確に特定できていない状態で他の製品に手を出しても、根本解決には至らないでしょう。一度手に入れたものをしっかり使ってみてから判断することで、結果無駄な買い物をせずに済みますし、自分に合ったものを選ぶ精度が段々上がっていき、失敗しなくなります。
道具よりまず自分を疑おう!
はい締めにドヤ顔リロード動画
きっしょ
ー完ー
P.S.
Note, ミリブロより使いやすくて見やすいので、今後ブログはこちらでやっていくと思います。
並行して更新するかどうかは迷ってますが多分やらない可能性が高いです。