
光ファイバを用いたインフラモニタリング
日本のインフラ
日本のインフラは高度経済成長期の1960年代以降の20~30年間に急激に整備されはじめています。一方で、インフラの耐用年数は50年程度と言われており、国土交通省によると2018年から2033年までの社会インフラの老朽化の推移の予測では、架橋は約25%から約63%、河川管理施設は32%から62%へと増加するとされています。加速度的に増加するインフラの老朽化による不具合が懸念される現状下では、維持管理・更新を計画的かつ適切に進めていく必要があります。

光ファイバを用いたインフラモニタリング技術
インフラを取り巻く現状に対し、先端的なセンサ技術を用いたインフラの再構築が求められており、分布型ファイバモニタリング技術が注目を浴びています。
インフラ構造物の状態を確認する方法として、ひずみゲージなどの器具を用いた変位・ひずみの測定や打音検査などがありますが、巨大な架橋や施設の検査を行う際には、代表的な測定点を選ぶことになります。光ファイバを用いたモニタリングでは、あらゆる箇所に配置ささえることで、ひずみ・温度・振動を高精度かつリアルタイムに計測することが可能となります。

ファイバ・ブラッグ・モニタリング(FBG)
インフラモニタリング用の光ファイバにはファイバ・ブラッググレーティング(FBG)が形成されています。これはレーザ照射により、フィアバーコアに回折格子が形成され、屈折率を局所的に変化します。
このコアに光が入射すると、反射光が発生します。このファイバに張力がかかり、ひずみが生じるとスライスの間隔が変化し、反射光の戻り時間が長くなったり短くなるだけでなく、反射する光の波長も変化します。

