❽【悪知恵】 広島替え玉事件S(19)
嵐の日の夜の事件
二百二十日とは立春から数えた9月11日頃で悪天候が多いことなどから昔から農家の厄日とされていた。
その厄日を前に暴風雨の中で広島県豊田郡南方村にて昭和23年9月9日の深夜3時頃に検問中に荷車をおした不振な若い男二人組が引っ掛かり、手持ちのカバンやトランクを投げ捨ててあわてて逃走した。派出所巡査が投げ捨てられた荷物を調べると、持ち主が判明しその主の同村の鉄道員Tさん方を調べたらTさんの妻(26)が縄で首を絞められて亡くなっているのが発見され県警本部に連絡がい