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思い出論文の思い出
最近、私が卒業した修士論文をグレードアップさせた論文が出版になりました。
私は趣味では生き物を記録に残すことが好きで、よくフィールドに出ては報告を書いています。
基本的に私は「思い出」というかなり軽め(?)の気持ちで、ある種の日記というような感覚で執筆をおこなっています。
ただ、この論文だけはまあもうかなりの思い出といいますか、当時を思い出すと今じゃ無理だなという感じな勢いで調査を実施したのが思い浮かぶ、ある意味記憶に刻まれた論文です。笑
調査の下調べ時に分かった調査地のやばさ
よくよく読むとわかるのですが、かなり泥臭く、かつ相当な移動距離と時間を短期集中で行って調査をしました。短期集中になった理由は、沢山の場所を同じように調査したかったため、環境変化が起こらないよう、なるべく短期間でデータを取りたかったためです。
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さて、このような研究と言うとまず「予備調査」や「下調べ」的なことをするのは研究をするにも、仕事をするにも1度は皆さんやっていることかと思います。
そんな私も、この論文を始める前には各調査地がどんな感じかを環境や、過去に生息していた魚類を含めて色々調べていました。
ただ、その下調べにおいて、とある水域で最近の非常に怖い情報を手に入れてしまったのです。
「つい最近人が亡くなったみたい…」
私は霊感もなければそんなにそういうのは気にしないタイプなのですが、それを聞いた時に「そんなやばい場所があるのか」と引きました。笑
ですが、比較的その場所は調査地でも重要な場所であった関係もあり、やるしかないと言って来たる調査時期まで時を待ちました…。
(下調べというのは、することが推奨されますが、知らなくていいことも知ってしまうということもあるみたいです…)
調査と調査後の出来事
そんなこんながありながらもそのやばそうな場所の調査は無事に終わりました。
なんとこの時は、いつもはウェーダーという長い長靴を履いて水の中に入るのですが、危険で何が起こるかわからないこともありました。このため、ウエットスーツにトラロープを巻き付けて泳いで調査をする万全の体制(かは疑問)で望み、無事に生還することが出来ました。
ちなみに私はフィールドにいつも出ていますが後にも先にももうこんなやり方はしないと思います。笑
ただ、問題はその後です。
その2日後、通常通りタイトなスケジュールをこなすために、朝5時に起床して調査に向かおうとしました。
すると「目の前がクルクルする」………
なんと38℃の高熱に見舞われたのです。咳も出ず、寒気もしない。関節も痛くない。ただクルクルしてフラフラする。私は風邪もそんなに引くタイプでは無いので、なんだこれはという感じで完全に沈没し、結局後の2日ほどは調査を同僚にお願いしました。
病院にも行けず、とりあえずリポビタンD(これが一番効いた)を呑み、自己回復で治癒しましたが、熱もいきなり上がっていきなり下がったのでなんだったんだ…という感じでした。
今でもこの発熱が、私自身今のところ最後の発熱での寝込みだったのでそれまでの一連の流れは鮮明に覚えています。ただ、1つなんだかあまり覚えて居ないのですが、変な夢をみたような記憶があり、一体あれはなんだったんだ…という感じで思い出になりました。
(なんなのか、呪いなのか…ご想像にお任せします)
という感じで、適当に思い出をつらつら書きましたが(書き残したかったので…笑)、そんな大変な思いをしながらも(かつ、論文完成に時間が掛かりながらも)、皆さんのおかげもあっていい論文が作れました。
感謝いたします。
あと、皆さんも調査の際は色んなことに気をつけてください!
何があるか分かりませんので…
論文が読みたい方はぜひ別刷りをご用命ください。
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