青春
私の今の住まいは
四方向をスーパーと学校で囲まれている
おかげで買い物には困らない
学校が四方向にあると煩くない?
と聞かれたことがあるけれど
今のところうるさく感じたことはない
一番近くにある学校は
朝と夕方に校歌のようなものが流れる
時間が分かってありがたい
日が暮れてくると
野球のグラウンドが照明で明るくなり
金属バットでボールを打つ音
ボールが勢いよくグローブに吸い込まれる音
選手たちのやけに低音の掛け声
体育館から聞こえてくる
シューズが床をキュッと鳴らす音
何かを知らせるホイッスル
畳みに体が打ち付けられる音
プールサイドをデッキブラシでこする音
吹奏楽のチューニング音
合唱部のボイストレーニング
音を聞くだけで
声を聴くだけで
何だか懐かしく
もう戻れはしない場所を思い出させてくれる
一生懸命何かに打ち込んでいる声や音がうるさいなんてことはない
無心に頑張る学生たちに応援されているようにも感じる
君たちが私の今いる場所に来たときにわかるだろう
だから今は精一杯
その時間を生きてほしい