寒い朝
布団の温かさに包まれて
窓の外はまだ薄暗いけれど
遠くに一日の始まりを告げる赤い光
指先を吐く息で温めて
そっと上着を羽織る
ようやく抜け出した布団に
後ろ髪をひかれながら
冷たい水で顔を洗う
あまりの冷たさに
一気に目が覚める
こぽこぽと湯気をあげる薬缶から
お湯を注いで
ゆっくり体におさめていく
じんわり体の中から温まる
空気が冷たいせいで
くっきりと見える風景
庭の木々も
遠くの山も街並みも
どれもこれもスッキリと
凛として見える
寒い朝
少し丸まりがちな背中を
しゃんと伸ばして
今日も一日
頑張ろうと気持ちを引き締める
寒い朝
白い息とともに
眩しい朝日を背に
出かけよう