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「何もない」からこそ可能性がある!?

『なぜ結局蛮族が境界線を突破することになったのか。文明度の高い社会と低い社会との間の境界線が前進を停止するときは、それで、はかりが安定した平衡状態に落ち着つのではなくて、時の経過にともない、発達のおくれた社会に有利な方向に傾くものであるからである。(「歴史の研究1」第1章 歴史研究の単位より A・J・トインビー著)』


当時、高度な文明を築いたローマ帝国。積極的な拡大路線をとらず、常備軍を作り、基本「防衛」に専念します。

防衛に専念したけど、結果としては蛮族の侵攻を許すことになり滅びることになります。何故そうなるのか。

※【注釈】「防衛」に専念せざるを得ない社会的な問題を抱えていた。新しい国家作りの限界の中で「帝政」を作りあげたから。「独裁者」的な帝政を思考しのたはユリウス・カエサル。暗殺。その意味では、タイミングが悪かったのか、やり方が違っただけだったのか。その後、独裁者的な皇帝は東ローマ帝国へ。

何故「文明度の低い社会」に有利な方向に傾くのか

そもそも「拡張・拡大路線」と「創造力」は連動しているのか?「拡張・拡大路線」とは言え、何の拡張・拡大かは別ですが、対相手がいる分野で勝負することを前提で生きることでは絶対影響していると断言することができます。

これをイメージではなく、具体的な証拠をあげて証明したいと思います。

1,肉食恐竜草食恐竜

この季節にはどこに行けば草(餌)を食べれるかを解っている草食恐竜の方(生活が安定)が明らかに脳が小さい。頭を使う必要がないからです。そして、肉食恐竜は脳が大きい(生活は不安定)。獲物である相手をどう狩るかを具体的な行動をとらなければならず、「創造力?」を働かせたのではないしょうか。

2,創造力が働かさないことは滅亡の因でしかない

目の前のことに囚われた生活、今以上を求めない安定的な生活を続けると「創造力」が働かなくなる。

『まさに重要な困難な問題があまりに多いからこそ、単純な中小企業であっても、その日暮らしでは、マネジメントは不可能である。しかも、退化こそ日常の状況である。したがって、目的意識に基づく体系的な計画が必要不可欠となる。(「創造する経営者」P・F・ドラッカー著)』

「目的意識に基づく体系的な計画」と実行がなければ、退化する以外になく、そうなると折角築いた「防衛力」すら自ら削ってしまうことすら起こり得ます。

先にあげた古代ローマ帝国も、結果として、当初築いた常備軍すら見る影もなく、ローマ帝国の滅亡する頃には、(ローマ市民兵である)ローマ兵はほぼ皆無で蛮族の傭兵を雇っていました。

3,辺境であるほど、逆に創造力を掻き立てられる

『新社会の揺籃の地もしくは発祥地が、先行社会の発祥地から位地を変えるということである。すでに調査を終えた事例では、旧社会の辺境が、新社会の中心になったことを知った。(「歴史の研究1」第二章 文明の比較研究より A・J・トインビー著)』

1)何もないからこそ

高度に発達した文明が他にあるってことは、あの人達ができるのであれば、俺たちにも出来るはず、同じ人間がやれたのであれば俺たちだってやれるはずと思える人達が「創造力」を発揮したのかもしれない。

これらの人の中には、「模範」としてだけ受けとめた人もいれば、それだけでなく「反面教師」としても受けとめた人も居たと思います。

それと同時に、「何もない」「問題がある」辺境だからこそ解決する為に「創造力」を掻き立てられたのかもしれません。

そして、恐らくですが、この「創造力」への流れが一定量を超えるようになったら、周りからも人・物・お金・情報が集まって来るようになったのではと推測できます。

2)「辺境」には「目に見える領域」だけではない

ここでいう「辺境」を、「物理的」な距離又は眼で実際に確認ができるものに限らず、「目に見えない領域」についても言えるかもしれません。

例えば、「異業種の知識等」がこれに該当する場合があります。自らの専門知識とかけはなれた業種の知識等によって、新たな価値を創造し発展の因を作れるかもしれません。

まとめ

自分らしく生きたければ、自分には何もないという人ほど、「創造力」が必要かもしれません。

であれば、「何もない」からこそ、将来、ご自分がやりたいと思っている分野で、将来中心に立っている可能性を秘めている、と言えそうです。

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