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『るなしい』4巻
相変わらずメチャクチャ面白いんですが、すごく困るのが「これ、何漫画なんだろう?」ってとこですね。
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帯には「信者ビジネス漫画」と書いてありますが、そしてそれは間違っちゃいないんですが、ただ普通に「信者ビジネス漫画」と聞いて思い浮かべる面白さとは結構違うんですよね。
『アマゾネス•キス』もそうでしたけど、カルトとか宗教を真っ向から否定する感じじゃない。かといって肯定するわけでもない。
結局やっぱり、そういう場所に集まっている主要人物の「心情」の部分が一番面白い。
なのでやっぱり「人間漫画」がうまい人なんだよなぁと。
ケンショー君の方の感情の変化はまぁなんとなくわかるのだけど、るなの感情の変化が描かれてるのがこの構図だとすごく意外というか、そこが面白いというか。
逆にるなが圧倒的なカリスマというか「全てを見透かしている」「全ては掌の上」みたいなマンガマンガしたキャラだとこの面白さは出ないんだろうなと思うんです。
そんな「全ては彼女の掌の上」みたいなキャラがいたら、逆に安心するだけなんですよね。最後の最後にソイツをひっくり返せるかどうかだけの話になっちゃう。
でもるなは「神の子」でありながら、ちゃんと揺れる。
それも「神の子の中にある人間の部分が揺れる」という見方も出来るけど、「神の子として揺れている」ようにも見えるから、全く安心できないというか、「おもしれぇー!」となるんだと思います。
いやぁ、マジで先が読めない。面白い。
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とりあえず『アマゾネス•キス』でいう「ねこみさん」的な萌えキャラは茂木さんに決まりだろうか。
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こわいってば。