hideaki sasaoka STAGE EVENT 2023/10/01 @ちちフェス
2023年9月30日(土)、10月1日(日)の二日間にわたり、「第2回 ちちぶCheers!! フェスティバル」(略称:ちちフェス)の野外ステージイベントにhideaki sasaoka くんが出演しました。
とっても素敵なイベントだったので半分はちちフェスの感想になっているかもしれないけれども、イベントレポートをお届けします。本レポートは10/1(日)の内容となります。
秩父ってこんなところ
埼玉県の南西部に位置する「秩父市」。四方をぐるりと秩父山地に囲まれて、中央部に市街地があります。埼玉県の中で一番の面積を誇り、都心からだと池袋駅から西武池袋線の特急「ラビュー」に乗って約80分で到着。高速では花園インターまたは狭山日高インターで降りて1時間くらい。
個人的には学生時代のゼミで泊まり込みで秩父の地層を見にきたことがありました。実は秩父は日本地質学発祥の地とも言われています。日本に46地域ある「ジオパーク」に登録されており、観光地で有名な「長瀞」、巨大なスケールの「ようばけ」など地質学的に興味深い場所がたくさんあります。
また秩父鉄道では「都心から一番近い蒸気機関車」と呼ばれる「SLパレオエクスプレス」が熊谷駅〜三峰口駅間で3月〜12月の土日祝などに運行しており、今回たまたま秩父駅近くの踏切を通りかかろうとしたところ、親切なおじさんが「もうすぐSLが通るから見ていきなさいよ〜」と教えてくれました。
声をかけられたその時は影も形も見えなかったのですが、果たして数分後、遮断機が降りて確かにSLが目の前にやってきたのです。SLおじさん(仮)すごい。
間近でSLを見るなんて人生で初めて! 停車時と発車時には水蒸気がものすごい勢いで吹き出していきました。迫力満点!!!
また秩父エリアは奥秩父連峰から流れ出る豊富な清流と寒暖差の激しい気候を存分に生かし、日本酒・焼酎・ワイン・ウイスキー・ビールなど7種類のお酒が造られている「酒どころ」でもあります。昔からお酒を楽しむためにさまざまなお祭りが毎日のように行われていたという地域なんだそう。お祭りとお酒好きには堪らない土地ですね!
ちちぶCheers!! フェスティバル (ちちフェス)
今回の「ちちフェス」は昨年秋に続き今回が第2回目の開催。西武秩父駅の横に「駅前温泉『祭りの湯』」があり、そちらの専用駐車場スペースを利用した二日間のイベントです。
まず駅の真横に温泉があることにびっくり!!!
また温泉と駅の間にはフードコートやお土産やさんがあるのです。すごい。そして館内がめちゃくちゃ綺麗。そして広い。総じて快適。
ステージ前のスペースでは「ちちぶ乾杯共和国」による各酒造が厳選したお酒の飲み比べができ、駅側のロータリー前では「ちちぶマルシェコーナー」と銘打って地域の食材を使った地元グルメが楽しめます。
私自身はお酒があまり強くないタイプということと、家族で来ていたのでほとんどグルメの方で楽しみましたが…
お酒がメインのイベントにも関わらず地域の方々はとてもゆったりと軽やかにこの空間を楽しんでいらっしゃいました。大声で騒いでたりする方が全然いないので、お酒に対して大人の楽しみ方をしているなという印象です。今日ほどお酒が飲めるっていいなと思ったことはありません。綺麗にたくさん飲める人が羨ましい!!
とはいえ、家族連れもたくさんいらっしゃいます。ファミリー層も大人のグループも、カップルでも一人でぶらりでも、それぞれ自由な楽しみ方をしているのがとても印象的でした。
館内でも外でも本当に美味しいものばかりで秩父の人々はこんな毎日を送っているのか…と羨ましいことしきりでした。食べたものの一部はこのような感じです。
上の写真の真ん中にあるのは秩父名物「みそポテト」。柔らかくつぶしたじゃがいもを揚げた串の上に、甘辛い味噌が載っています。これがまあー美味しくて!!
秩父のイメージキャラクターは、このみそポテトが大好きなクマの妖精・ポテくまくん。オープンスペースで飲食していると、(おそらく)市の観光協会の方がポテくまくんのバッジを配ってくれました。缶バッジ3種類全てをくれるという太っ腹ぷり。
温泉横のお土産コーナーにはポテくまくんのグッズが何十種類も置いてあります。本当にかわいい。ランダムアクキーとかあるんですよ??ガチャガチャも数種類ありました。今回はすんでのところで我慢しましたけど、次にまた来たらきっと買ってしまう。
そんな美味しいグルメとお酒に舌鼓をうちながら音楽を楽しもうよというのがこの「ちちフェス」で、今年のステージイベントには地元の高校生吹奏楽部や大学生ビッグバンドの他、ゆいにしおさん、三上隼さん、宮本美季さんなどがゲスト出演しました。
人気Youtuberの「ファンタスティック☆パイセン」さんがMCとして会場を盛り上げてくれます。途中、地元の蔵元さんの製品紹介なども挟みつつ、テンポよくステージは進みます。
hideaki sasaoka イベントステージ
小雨がポツポツと降る中、ファンタスティック☆パイセンさんのMCのあと笹岡がステージに登場します。
笹岡はrelease partyの時と同じ黒シャツでの登場です。初日である昨日は白シャツでステージに立った様子でしたので、渋谷ライブの時と同じ流れでの衣装チェンジとなりますね。
薄曇りで影を少し落としているステージに、黒が映えます。
① new song 1
会場は前から縦5列横3列? のベンチが並び、着席している方は9割方地元の皆さん。ちょっと間隔開けながらも遠征したファンがその周りを囲むように位置して立って聞いており、その合間合間に地元の皆さんが点在しているというような状況。人数比はちょうど地元の皆さん6:ファン4くらいかなという印象でした。
東京・渋谷でのrelease partyに引き続き、1曲目はまだタイトルのない(new song 1)からスタート。
疾走感があり、気持ちが徐々に高まっていくようなこの曲は初めての観客も多い野外ライブのスタートにふさわしい選曲なのだなと感じました。
決して全体に対してファンが多かったわけではないけれど、途中笹岡がクラップを促すような仕草を見せるとファンは当然ながら地元の皆様もクラップして…聞いてくれている…!!??
1曲目からですよ!?!?!? 本当にびっくりしました。なんて優しい方々なんでしょう…。
② purple
2曲目は「purple」。昨年4月に発表された楽曲です。ちょっとイントロが雨がぴちゃぴちゃと飛び跳ねているようにも聞こえますね。明るくも優しい曲調で、ファンにも人気の一曲です。サビに連なる「LA, LA, LA…」のリフレインはきっと秩父で初めて聴いていただいた方にも耳馴染みの良いフレーズだったのではないかと思います。
初野外の笹岡、ちょっと緊張しているのかなとも感じましたが、歌い慣れている「purple」ではいつもと同じように伸びやかな歌声が聞けて一安心です。というかもうこの頃には(2曲目にして)自分が勝手に盛り上がってしまいました。野外の「purple」はやばい。今日が小雨でよかった。晴れてたら完全にぶっ飛んでいたと思います。
※こちら最初に記事をupした時に初日の「draw」で掲載してしまいました。ない記憶をどこから引っ張ってきたのか…(汗)お詫びして訂正いたします。
MC 1
2曲終わるとMCが始まりました。
「皆さんこんにちは〜!ちちフェス楽しんでいますか〜?
初めましてhideaki sasaokaといいます!シンガーソングライターです。
ちちフェス美味しいものとかたくさんありましたけれども、皆さんはもう、何か食べましたでしょうか。
僕はですね、みそポテト!
もう想像を超える美味しさでした。味噌が家じゃ絶対に作れなさそうな味で本当に美味しくて素晴らしかったです。」
「さて私 hideaki sasaoka は9月15日に「羽化」というファーストシングルをリリースしたばかりになります。今日は皆さんも初めてこの「羽化」という曲をお聞きになると思うので、後からあの曲いい曲だったなと思い出していただいたり、何の曲だったかなと思ったらぜひyoutubeなどでお聞きいただければ嬉しいです!」
③ 羽化
ここで満を持して「羽化」が登場。出だしは少し抑えめな入りですが、四つ打ちのドラムに合わせて会場の皆さんも小刻みにリズム乗ってくださっている様子が伺えます。
この時はまだ雨が小雨の範疇だったので、歩道を通りかかっている方が足を止めたりその場に腰掛けて聞き入ってくださる様子があったりで、やはりここはデビューシングル、イントロが入った時の会場の惹きつけ方が段違いだなという印象を受けました。
笹岡もステージを伸びやかに動き回り、この状況を楽しんでいる様子が伺えます。この曲は最後がとっても盛り上がるので、ボルテージが上がったまま次の「擬態」へと続きます。
④ 擬態
2曲目の新曲です。release partyに続いて聴くのは2回目となりますが…
ダークかつ妖しい雰囲気の一曲ではあるのですが、こうして老若男女が集う白昼に聞いてみると…ひょっとしたら若者の孤独、社会問題を扱った一曲なのかもしれない、という印象を受けました。
歌詞はちょっと飛び飛びなのですが
「世界はこうして僕を追い詰める」
「世界に復讐の狼煙を」
「誰一人もくれない愛情を」
日によって耳に入る歌詞があまりにも違うので、周囲の環境やこちらのコンディションで何か聴こえてくる内容が異なるんだろうか…と考えてしまうほどでした。
もしかしたら全部聴いたらまた全然違うのかもしれないです。どこまで行っても歌詞は虚構の世界なのだと思いますが、秩父の会場の温かく穏やかな雰囲気も相まってか、今日は何だか聴き終わった後に「この少年が救われる世界であってくれよ…」と願ってしまうような一曲となりました。
MC2
「擬態」の途中あたりから、小雨という定義からはいささかはみ出すような感じで、傘を差す人もちらほらと出てきました。そんな中…
「ありがとうございます。本当にね、天気もギリギリ、雨が降ってませんね」(会場笑い)
初対面の方が半数以上を占めるこの会場でこの一言。これぞ笹岡です。このユーモア。老若男女が好きなこのセンス。
「降ったり止んだりで皆さん、風邪ひいたりしないようにしてくださいね。さあ次の二曲で最後になってしまうんですが..
昨日今日と初めて秩父にお邪魔したんですが、本当にめちゃくちゃいいところで、自然が豊かで美味しいものもいっぱいですし、また来たいなというふうに思います。いずれまた会いましょう!」(会場拍手)
⑤ new song 3
こちらも先日の渋谷のライブで披露された新曲のうちの3曲目です。切なくておしゃれな雰囲気の曲。まだタイトルのないこの曲ですが、この曲の歌い出しにちょっとしたミラクルが起こりました。
傘を差していなくてもあまり気にならないくらいの雨から、ポツポツと雨粒が大きくなり、しとしとに近い降り方になっていた時にこの歌詞です。
歌い出しから失恋の曲ということがわかる中、スピーカー上のライトに雨粒が照らし出されてキラキラと光って、そのキラキラと光る膜の向こう側で笹岡が恋を失った時の気持ちを歌っている。
「奇跡だ」
と思いました。
⑥ Tell me why
最後の曲は「Tell me why」。しっとりとしたバラード曲です。
ここらあたりではやや雨足が強くなってきてしまい、地元の方の中には席を離れて屋根のあるところに一時避難される方も(ベンチの)半数くらいいらっしゃいました。
が、それでも傘を差しながらお席でそのまま聴いてくださっていた方も半数くらいはいらしたように思います。それが何ともありがたいなという印象でした。
私はタオルを頭に乗せているだけの状態でしたが、全身びしょびしょというにはまだまだ、という程度の雨模様でした。
ファンとしては、この曲をこの天候で聴くのもいいなあ…って思えますね。
笹岡もしっかりと最後まで気持ちを切らさずに歌い上げてくれました。
最後まで伸びやかな歌声でした。
最後の挨拶
「hideaki sasaokaでした!ありがとうございます!」
「皆さん雨気をつけて!風邪をひかないように!傘持っている方差してくださいねー!」
こんな最後の挨拶をした後に、MCのファンタスティック☆パイセンさんお二人がまたステージに上がりひとしきり笹岡のステージを褒めてくださいました。(感激)
フ「本当にかっこよかったです!!
とても盛り上がってましたね!曲のノリが…グルーブ感がとっても素敵でした!ファンの方も沢山来ていただいて」
笹「今日初めて聴いてくださった方もこんな雨の中…ありがとうございます!」
フ「本当に素敵なステージでしたね。今日はいかがでしたか?」
笹「こうやって野外でのステージも初めてですし、雨の中歌うのも初めてなんですけど笑」
フ「確かに!なかなかないですよ!笑」
笹「心配にはなりますけど、歌っているこっちとしてはバラードの曲とか雨降ってくれると気持ちが入りやすい部分はあったかもしれないですね」
これだよ、これ〜〜〜〜〜!!!
一見ネガティブな出来事をユーモアの力でいい思い出、それもちょっと力が抜けたようなラフな感じで、笑い合える思い出に変えてくれる笹岡がもう本当に……素敵だな〜〜〜〜と思います。
この後最後の挨拶を終え、笹岡がステージを捌けた後に雨足はより一層強くなり、バケツをひっくり返したような雨が続きました。
今日はもうステージの続行が難しいんじゃないか…と思うほどでしたがその後、この日の大トリの宮本美季さんのステージ時刻になるとまた雨足が弱くなるという、ミュージシャンが持つ奇跡の力を存分に見せていただいたようなステージイベントとなりました。
何よりも秩父のグルメの美味しさ!
人の温かさ!
このイベントの出演がなければ、こんな素敵なイベントを知らないままでした。それは人生において何とももったいないことです。
来年もぜひ笹岡を呼んでいただきたいと思いましたし、来年も秩父に遊びに来たいなと心から思いました。
来年は温泉も入りたいし、みそポテトもまた食べたいし、ポテくまグッズも買いたいし、きゅうりの一本漬けも買いたい!!(X のタイムラインで見かけて地団駄を踏みました)
とっても楽しいイベントをありがとうございました!!
【写真のご提供】
文中のhideaki sasaokaさんの写真は@_33oka_さんからご提供いただきました。ありがとうございました!