hideaki sasaoka「KITTE 中庭音楽祭」2024/04/28 14:00〜/16:00 @KITTE丸の内
2024年4月28日(日)、KITTE丸の内にてhideaki sasaokaが「KITTE 中庭音楽祭」に出演しました。こちらはそのイベントレポートになります。
中庭音楽祭とは
KITTE丸の内は東京駅丸の内口方面を出て徒歩1分にある商業施設です。東京駅駅舎を背面に、丸ビル、新丸ビルを正面に見ると左手側にあるのがKITTE丸の内です。地上38階のJPタワーの低層階部分がKITTEになっています。
東京中央郵便局があった場所に建てられたため、切手や便箋などの郵便物を思わせるような窓枠がいくつも連なるちょっとレトロな雰囲気な外観になっています。
KITTEには一枚の手紙に貼られるとたちまち郵便物となる「切手」の意味と、「来て」の意味が込められているそう。本日の出演者であるこのお方もさっそくこんな「KITTEギャグ」を...
「中庭音楽祭」はそんな KITTE1階アトリウムスペースを利用したイベントになっており、今回笹岡が登場するのは「未来への登竜門!ニューエイジ音楽祭」。未来を担う新進・実力派アーティストたちによる音楽ライブで、4/27(土)〜5/6(月・振)の延べ10日間にわたるイベントとなっています。
ちょうどこどもの日ウィークということで、アトリウムには天井まで届く長い長い鯉のぼりの行列が!
天窓から自然光の入る素敵なロケーションで、ライブへの期待が高まります。
特設ステージは青空をイメージしたような綺麗な水色の背景です。Macを見ると先日の渋谷のライブが思い出されてセッティング大丈夫かな...?と心配になってしまいますが今日の出番は笹岡のみですので大丈夫でしょう、きっと。(オープンリハも無事に終わったようですし)
01. 理由
ここからは主に1部(14:00〜)の様子をお伝えしますが、イベント開始のアナウンスが流れると、白の上下に身を包んだ笹岡が登場。
「KITTE丸の内にお越しの皆さん、こんにちは!」
と挨拶すると、会場にいる1歳半くらいのお子さんが「コンニチハ!!」と元気よくごあいさつしていました。これには笹岡もニッコリ。
「ありがとうございます笑 シンガーソングライターをしているhideaki sasaokaと申します。よろしくお願いします!」
「みなさんもせっかくなんで、頭上の鯉のぼりを見てください。綺麗ですねぇ。鯉のぼりなんて久しぶりに見た気がしますね。大体一年振りくらいかな? みんなそうか笑」
初めての場所でもちょっとした笑いを挟んでくる笹岡。リラックスしてますね。
「こんな綺麗な鯉のぼりに負けないように今日はパフォーマンスしようと思うので、ぜひ聴いていってください!」
オープニングは先日の渋谷のライブと同じく「理由」からのスタート。
14時は自然光に近い形で吹き抜け!という感じの開放感のある空間でしたが、16時になると若干日が翳って見えてくるので、それはまたそれで照明が映えて素敵空間でしたね〜。
足を止めて見て下さる通行人の方もちらほら。2階、3階からもステージを見下ろしたり撮影されている方もいらっしゃいました。
「理由」はいままでのライブで何回かオープニングになってますが、今回のイベントで改めてイントロ聴くと、こういうオープンスペースでも「お!」と耳目を引くフックとなり得る曲かなと思いましたね。私が通りかかったら「あ、なんだろう」って一度は足を止めると思います。クラップしやすいですしね。参加しやすい感があります。
吹き抜けなので音が下から上に上がるというか、拍手が結構響くので、これは笹岡も嬉しかったんじゃないでしょうか。
ちなみに2部では冒頭の挨拶が「頭上にいる鯉のぼりの皆さんも、僕の歌を聴きに来てくれたんでしょうか。ありがとうございます。そして、お買い物中の人類の皆さんも、僕の歌を聴いていってください」となっていました。
長く生きてきましたが、人類の皆さんという大きな括りでカテゴライズされたのは今日が初めてのような気がします。
02. draw
「シンガーソングライターをしてますhideaki sasaokaです!どうぞ聴いていってください!」
こんな感じで曲の合間にちょこちょこと名前を伝えながら、「draw」のイントロが続いていきます。曲中は「あ、この人なんかいいな」と思ってもどこの誰が歌ってるかわからないですからね。いい作戦ですね。
こちらはいつもライブでは笹プノリノリの曲でお馴染みですが、「理由」に続く流れという意味でもスムーズにのりやすい曲なので、あきらかに笹岡目当てではなかっただろう...という観客の方もクラップしていただき、嬉しかったですね。意外と老若男女というか、幅広い年齢層の方が聴いていってくださってた気がします。
曲の途中でおもむろに録画を始めて、その上ズームしてくださっていたご婦人(後方にいたので画面が見えました)もいらっしゃり、感動してしまいました。
03. 羽化
「ありがとうございます!hideaki sasaokaです!よろしくお願いします!」
「すごい楽しいですね〜。ショッピングモールでやるのすごい僕自身憧れがあったんですけど、今回初めてこういった形で歌を歌うので、新鮮な気持ちです」
「最近もう暑くて、半袖の方もいますね。僕も最近半袖で外に出るようになったんですけど、もう夏ですよね、ほぼね。暑さはね。」
…おお?次の曲は「夏だね」なのか?
「僕自身夏が好きな季節ではあるですけど、その理由がですね、僕子どもの頃からクワガタ、カブトムシが大好きで」
…おや?これはワンチャン「カブトムシ」(aikoさんのカバー。かつて笹岡がyoutubeに上げていたことがある)の可能性もあるのか??
「未だにね、夏になると、採りに…捕まえに行くくらい好きで。で、卵から大人の虫になるまで育てるくらい好きなんですけど」
「急に虫の話をしだして申し訳ないんですけど笑、 これには理由があってですね、次に披露する曲が、「虫の成長」みたいなところからインスピレーションを受けてタイトルをつけた曲で、その曲を歌いたいと思います。それでは聞いてください。『羽化』」
(おお、羽化だよね!それはそう…とこういう流れで思った笹プは私だけではないはず…多分…笑)
ここのMCの流れは16時台にも踏襲しており、その時には「小学生の頃に「虫取り大会」ってなかったですか?今はないのかな?虫取り大会。やってる人?」と前列にいる小学生を指したり、
「今やらないんですねー、虫取り大会。僕の頃はね、「ムシキング」とか。そういう世代ですから」などと話すなど、より昆虫エピソードが増していた笹岡。
きっと、昆虫好きのちょっと風変わりなシンガーソングライターとして「羽化」と共に名前を覚えて帰った観客の方もいたことでしょう。いい作戦です(2回目)。
04. 擬態
次は「擬態」です。この曲、歌うたびに良くなっていってますよね。擬態はバックに使ってる音の数がそんなに多くないんですよ。演奏が控えめなんですよね。だからこそ笹岡のメロディアスな歌い方がとっても際立つというか。
ライブの時には照明も相まって邪悪さが際立ってましたけど、今回自然光なんでそこまでの雰囲気ではなかったですね。だから余計に歌に聴きいっちゃいましたけど、いやー、上手くなったなあってほんと思いました。
16時の回では「こんな素敵なところで昼間から復讐だのなんだのって、びっくりしちゃいますよね」みたいなことを言ってました。それは確かにね…。
14時と16時では髪型のスタイリングも異なりましたし、16時の方が夕暮れに近いので、より擬態の雰囲気には合ってたかなと思います。
またこの曲のあたりで、5〜6歳くらいの女の子が後ろの方からスタスタと歩いてきて、一人でちょこんとお行儀よく座ってじっと見ていたりしました。今日の歌のラインナップ的に子ども受けする曲ってあまりないと思うんですけど、何か心に響くものがあったのでしょうか。
05. 標本
続いて「標本」。擬態と標本の2曲はどちらも地声と裏声を行き来する難しい曲ではあるんですけど、生み出される世界観が全く異なりますね。1部ではMCによるインターバルが最少だったので、異なる2曲のステージにどっぷりと浸かってしまいました。
(雨も降らず)陽光が燦々と降り注ぐ中で聴く「標本」はまた格別なものがありました。私はライブ会場も好きですけど、この曲はどちらかというと戸外で聴きたい曲No.1という感じですね。
ちょっとジャジーな雰囲気もありますし、なんと言っても丸の内は大人の街なので、通りすがりの方(特に女性の方)に「標本」が刺さってくれたらいいなと思いました。それくらい今日の笹岡の「標本」はこの街の、この建物の雰囲気によく合っていたなと感じます。
06. これから
「ありがとうございます。次の曲で今回の公演は最後の曲になるんですけれども、次の曲はですね、今月の4月12日にリリースしたばかりの新曲を披露したいと思います」
「『これから』という曲なんですけれども、生きてると何かに挫折してしまったりとか、失敗してしまったりとかが誰しもぶち当たる壁だと思うんですけれど、そんな時に小さな希望の光になったらいいなっていうふうに思って書いた歌詞で、また一歩ずつでも、少しずつでも前に進んでみようよっていうようなメッセージを込めています」
「またこれからについて考えすぎて、行き詰まってないかな、焦っちゃってないかな、息苦しくないかなと、そういう風になった時に一度落ち着いて今を見つめ直してみて、そこから、「これから」のことはまた考えようよ、というような、そんなメッセージを込めた曲です」
「音楽サブスクで各種配信中なので、ぜひ聴いてみてください。よろしくお願いします!」
昼下がりに聴く「これから」はとても素敵な雰囲気で、こんな曲が日曜の昼のお買い物中とかお茶している間に流れてきたらなんだかすごく特別な気持ちになるのではないかと感じました。
笹岡の歌もいい感じに「もったり」感が出ていて、ますます「気を楽にしていこうよ」っていうメッセージが伝わっててとっても良かったですね。
「本日はありがとうございました!hideaki sasaokaでした!
この後も楽しんでいってください!ありがとうございました!」
笑顔で手を振って、ここで終了です。
16時の回では最終回ということもあって、最後の最後まで、もうそろそろ捌けるかなと思ってもまだ振り返ってもう一回バイバイしていたりして、笹岡らしさ満開という感じでした。
モール内のイベントでは当たり前なのかもしれませんが、「この後も楽しんでください」ってところがまたいいですね。
人の動線が流動的に交差する商業施設のたった一つの地点で、気に入って腰を下ろして聴いてくれた人もいるし、たまたま偶然に笹岡のライブに通りかかっただけの人もいるかもしれないけれど、それぞれに等しくこの後楽しく過ごせますようにと小さく祈る笹岡の姿は美しいなと、ふと思いました。
この後何かを買って何かを食べて、一人で、家族で、友人で。
それぞれ楽しく過ごした後に、帰途に着く頃に。
空高く舞い上がる美しい鯉のぼりと、今日の笹岡の歌を思い出してくれたらいいなと、ファンの一人としてそう思う、そんな素敵なイベントでした。
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