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田村芽実さんの歌手活動について
実は苦労人
「無形有形」がTikTokで話題になっている田村芽実さんですが、歌手活動においては実は苦労人です。今日は田村芽実さんの歌手活動について紹介していきます。※アンジュルム卒業までの活動は割愛します。
歌手デビュー
田村芽実さんは2016年5月30日にアンジュルムを卒業、その翌年、2017年1月23日に舞台『minako-太陽になった歌姫-』で女優活動を開始することを発表しました。2017年5月1日には本田美奈子.さんが所属するビーエムアイに所属。以降、同事務所で活動を続けています。
2018年5月12日「田村芽実 ワンマンライブ 2018」にてビクターエンターテイメントからのソロデビューが発表され、2018年9月26日、「輝いて 〜My dream goes on〜」でメジャーデビューします。
ビクターエンターテイメントへの所属
田村芽実さんは昭和歌謡への愛着を公言しており、歴史あるビクターエンターテイメントとの相性が抜群でした。同レーベルのA&R担当・森谷秀樹さん(岩崎宏美作品や阿久悠作品集のプロデュース経験者)のディレクションにより、阿久悠さんの楽曲や松井五郎さん作詞の曲が多数採用されました。こうした「時代を超えた普遍性」が、彼女の音楽活動の核となっています。
『Sprout』のリリースと並行してYoutube上で公開、後に『CLIP&COVERS』としてまとめられた数々の楽曲のカバーはビクターのアーカイブの幅広さを存分に感じることができる企画です。
ちなみに、ファン人気が高いのは「お祭りマンボ」あたりかと思いますが、私個人的なオススメはアン・ルイス「グッド・バイ・マイ・ラブ」やaiko「カブトムシ」です。
ミニアルバム『Sprout』
田村芽実さんのキャリアを再び振り返っていきます。2枚目のシングル「魔法をあげるよ」をリリースした翌年、1stミニアルバム『Sprout』をリリースします。
このミニアルバムには田村芽実さんの敬愛する遠藤響子さん書き下ろしの曲が2曲、TRUMPシリーズの脚本家である末満さん作詞、同シリーズの音楽を担当されている和田俊輔さん作曲の曲が2曲、事務所の先輩である本田美奈子.さんとも縁が深い深田太郎さんが手掛けた曲が2曲と、田村芽実さんのアーティストとしての色が徐々に発揮され始めた作品です。そして、このミニアルバムに初収録されたのが、件の「無形有形」です。
このミニアルバムに合わせて2ndワンマンライブが東名阪で開催されました。(名阪は追加公演)
※ちなみに遠藤響子さんを担当しているディレクターさんも先ほどの森谷秀樹さんです。
フルアルバム『無花果』
2019年8月に吉澤嘉代子さん作詞の3rdシングル「舞台」をリリース後、2020年1月に初のフルアルバム『無花果』の発売が発表されました。このアルバムはこれまで発表されたシングルや新たな書下ろしを含む全12曲で、今聞いてもとても良いアルバムになっていると思います。ビジュアルのクリエイティブ・ディレクターに「LEBECCA boutique」の総合ディレクター・赤澤えるさんを迎えて制作されたクリエイティブ全体もとても印象的です。
しかし、コロナ禍の拡大により、このアルバムに関連するリリース記念イベントやコンサートは全て中止。アルバムは予定通り発売されたものの、プロモーション機会を失う結果となりました。
コロナ禍とその後の音楽活動
その後しばらくして舞台俳優としての活動は再開していきますが、アーティストとしてのキャリアは自身が出演した映画「大事なことほど小声でささやく」の主題歌「似たものどうし」(2022)以降、田村芽実名義での楽曲リリースはありません。
歌手活動の転機の兆しが訪れたのは、現在放送中の朝ドラ「おむすび」への出演でした。おむすびへの出演をきっかけにNHKの歌番組出演が増え、『うたコン』では純烈さんとのコラボで美空ひばり「真赤な太陽」を、我が心の大阪メロディーでは超特急さんとのコラボで欧陽菲菲「雨の御堂筋」を、そして『The Covers Fes.in広島』では高橋真梨子「For you…」と安室奈美恵「Baby Don't Cry」のカバーを披露し、お茶の間に"歌が上手い女優さん"というイメージが広がる機会になりました。
そして現在
現在は朝ドラ「おむすび」への出演、ミュージカル『SIX』のアン・ブーリン役、3月7日公開の映画『ウィキッド ふたりの魔女』のネッサローズ役吹替と多分野で活躍中。そんな中、2019年リリースの「無形有形」がTikTokで6年越しのブームを起こし、改めて音楽活動への注目が高まっています。ファン待望の新作リリース、コンサートに期待が寄せられる状況です。
「今更」?いいえ、「今こそ」活動再開を楽しみに待っています。