少年よ“バカ”になれ
ヒッチハイクをしていた時の話です。
山口県でとある建設系の会社を経営されている方が僕のことを拾ってくれました。
なかなか乗せてくださる方がいない中でやっと見つかったので
なぜ拾ってくれたのかを尋ねました。
「裸一貫でこうやって旅をしている君を見て、
『恥とか外聞とか気にしていないで貫き通さなきゃいけない時があるよなー。』
と思った。俺もちょうど今日、会社のために頭を下げてきたところでさ。」
とおっしゃっていました。
当時20歳そこそこの僕にはあまり深くは意味が分からず、お礼を言って乗せていただいたのでした。
やりたいことを通す
今ならこの言葉の意味が何となく分かるような気がします。
やりたいことがあるなら、人からどう思われるかを気にせずに意思を見せる必要がある。
そういうことだったのではないかなーと思っています。
ぼく自身、教員をやめるとき、不安はもちろんありました。
せっかく正規の職員として採用してもらったのに、先輩や上司の方々にお世話になったのに…。
いろんなことが気になりました。
しなやかな強さ
それでも僕なりにお世話になった方々(家族も含めて)には丁寧にやりたいこととそれに向けた考えを話してきたつもりです。
大志を抱くのは素晴らしいことです。
「将来の夢は何?」
「大人になったら何がしたいの?」
大人は子供によく聞きます。
まっすぐにそれを目指すことは大切なことです。幼少期はコツコツ努力することをきちんと身につけないといけないと思っています。
でも、その夢がちょっと違ったら?
挫折を味わったら?
そこから立ち上がる力はもっと重要だと思っています。
周りから“バカ”だと思われてもそれを通す経験がどこかでできると、人としてしなやかな強さが身につくと思います。
周りからどう思われても“バカ”なふりをして自分のやりたいことを通してみてください。
あなたが“バカ”ではないことは大切な人にだけわかってもらえれば十分です。
以前にも紹介しましたが、サッカー日本代表キャプテン吉田麻也選手の著書です。国中の期待を背負う吉田選手の語るしなやかな強さについての話は説得力が違います。