とあるユーザーのダビマス調整案
王座予選は所持アイテムの9割方を注ぎ込んで生産しました。満足のいく成果は出ずもやり切った感がありなかなか清々しい気分。意図的に休止期間を作るのもありかなと敢えてリソースを使い切った訳ですが、膨大なツムツムをこなした後でもまだ生産したい気持ちが残っており我ながら不思議なもんですね。サービス終了までなんやかんや楽しんでいけるだろうという気楽さがあるので、やる気が完全には切れないのかも知れません。
一方でユーザー馬のレベルは限りなく飽和に近づいており、行き詰まりを感じているのも事実です。1回の公式で配合限界の馬が複数出現し、うち何頭かは強力な非凡才能を持っているイメージ。天井は明確に見えており、確率的には誰もが十分に届き得る、ただし安定Cが必須という風に、開拓の余地は減り選択肢が狭まっている。
先日登場したリファールの安定C以外オールAという作られた感バリバリのパラメータを見ると、運営もこの状況を察知していると考えられます。狙い通りにセルランは一時的に跳ね、ユーザーの需要と一致している証左となりました。僕自身もこれは便利だと取ったのですが、グラスワンダーとリファールとあと1頭異系で気性A安定Cがあればもう何もいらんでしょと、ガチャに関しても行きついてしまった感があり寂しい気持ちもあります。
前置きが長くなりましたが、本エントリではまず何故ダビマスでは簡単に天井に届いてしまうのか考察し、次に具体的な調整案に触れていきます。現状の閉塞感を打ち破るためにどのような可能性があるのか、単なるいちユーザーの意見なのでこんな考えもあるのかと気楽に読んでいただければと思います。またゲームの仕様に関しての言及はあくまで筆者がネットで得た情報及び個人の経験に基づいたもので、何ら公式に確定しているものではないことを予めご承知おきください。
ダビマスは1万倍跳ねやすい
小学生の並の適当な計算に見えますがあながち的外れな数字でもありません。歴代ダビスタにおいてスピスタ共に配合限界の馬がどれくらいいたか?僕の知る限り、97と99においては恐らく1頭もいない。他シリーズでも1作品通して10頭もいればいいところだと思います。
セーブ&ロードが不可かつ試行を重ねるのにリアルマネーを要するダビマスにおいて、旧作並みの水準にすると廃人ゲーまっしぐらなので跳ねやすさついては妥当な調整だと思いますが、争点はスピスタ共に簡単に上限値に届いてしまうことでしょう。
ダビマスにおける限界値の決まり方
種牡馬には種固有の限界値が設定されており、さらに安定パラメータによって段階的に壁が設定されている模様です。Twitterではジムノさんが有志各位からの情報をまとめてくれているのでいつも参考にしてます(感謝)。一例を挙げるとデインヒル覇走が安定Cの場合にスピスタ共に限界値128、安定Bだと126で安定Aだとさらに下がって124(あくまでイメージで細かい数値の検証はしていません)という風に明確な壁が存在します。
自家製種牡馬のパラメータ引継ぎにおいて安定と気性は完全に連動しているため、安定C種を作ろうとすると同時に気性も落ちるという一応のトレードオフが存在していたのですが、元から安定C気性A種の登場によりその均衡が崩れ、ほぼ安定C一択の状況に拍車がかかったと言えると思います。安定が限界値を明確に規定してしまい、安定C以外のメリットが実質存在しない。ここが1つめのポイントです。
肌能力との対応と産駒の能力分布
前段で述べた限界値128は繁殖牝馬の能力がA(100)の場合の値です。実際には肌能力が98であれば産駒は126、96で124という風に(数値は適当であくまでイメージです)肌能力をベースに限界値は変化していきます。
また、解析値Aの出方には大別して3種類あると考えられます。界隈で使用される用語を拝借して、能力の高い順から強跳ね(120以上)、弱跳ね(スピは116付近?スタは恐らく110)、ただのA(110未満)とします。
問題はここから。肌能力100で強跳ねすると、産駒の能力は128で確定します。同様に肌能力98からは126の産駒しか出ません。産駒の能力分布に一切の幅がなく、肌能力100という現実的に再現が容易な条件さえ整えば、たやすく配合限界値が出てしまう訳です。ここが重要なポイント2です。むしろ諸悪の根源とまで言える。
補足となりますが強跳ねの確率は肌能力に左右されないと僕は考えています。肌100から128出すのも肌98から126出すのも同じ。ユーザーがこぞって安定Cに傾倒し、かつ優秀な肌馬を安定して確保できる環境と技術が浸透している状況においては、スピスタ共に配合限界の馬が溢れてしまうのも納得がいきます。
具体的な調整案
以上を踏まえた調整案の要点です。
1.安定A&Bの上限を開放する(安定Cと同様の値にする)
2.強跳ね時の産駒の能力分布に幅を持たせ、出現確率に傾斜をつける
3.全種共通で限界値を+2とする
図にまとめるとこんな感じですね。
続いて一つ一つ詳細とその理由について説明していきます。下方修正(同能力値の馬が現環境より出辛くなる)はしないというのが大前提です。
1.安定A&Bの上限を開放する(安定Cと同様の値にする)
安定C一択の状況を是正する目的です。現状の最強馬戦線における非凡才能狙いの配合の主な組み方は大別して以下の4種類しかなく、上2つは膨大な手間がかかり下2つはそもそもの選択肢が非常に限られているという欠点があります。
・父安定C種(ループが主)×母父非凡種直付け
・父安定C種(ループが主)で非凡は覚醒狙い(いわゆるKルート)
・父安定C種の1回薄め
・父安定C種の直付け
安定A&B種の一回薄めまたは直付けでも最強馬を狙えるのであれば配合選択の幅は飛躍的に広がります。非安定C故に使い方が限られていた大多数の種牡馬に日が当たり、これまでスルーしていたガチャが意味のあるものに変わるかも知れません。また安定C種を前提とした種ループは実績積みに要する時間が非常に大きいため、簡便な一回薄めのルートが増えればユーザーはコストと手間を天秤にかけた遊び方の選択を能動的にできるようになると思います。ツムツムの作業が嫌すぎて止めたプレイヤーも一定数いるでしょうしね。また複雑な配合が苦手なプレイヤーでも戦線に加わりやすくなるというメリットもあるのではないでしょうか。
2.強跳ね時の産駒の能力分布に幅を持たせ、出現確率に傾斜をつける
現環境の最大値を下限に強跳ね時の産駒能力に一定の幅を持たせ、高い能力値ほど出現確率が低くなるように設定する。図中の安定Aを一例に取ると、これまで強跳ね時は124で確定していた能力を124~130の間で分布させ、低い確率であっても安定Cと同等の能力が出現する可能性を持たせる。平等でなくとも確率がゼロでないことが重要で、僅かな可能性に賭けるのがこのゲームをやり込む人の習性のようなもの。127を目指すなら安定Aの方が有利で128以上では安定Cに分がありといったバランスになると面白いかも知れないですね。
このような仕様は目新しいものではなく、歴代ダビスタでは限界値に近づくほど出現確率が下がるようになっていました。故にスピスタ共に上限値付近で揃う確率は限りなく低かったわけです。インフレが大敵であるはずのソシャゲのダビマスで敢えて独自仕様を採用した理由は謎ですが、出現確率を変えない限りどれだけ限界値を上げようが即座に天井に到達してしまうので、その場しのぎにしかなりません。
3.全種共通で限界値を+2とする
安定に関わらず限界値の蓋を外すという内容で、最も意見が割れやすい点だと思います。個人的にも限界値をいじるのは好まない調整で苦肉の策ですが、あくまで一度きりかつ、新たに解放された上限値の出現確率はかなり低いという大前提で、以下の理由から調整に踏み切った方がよいのではという考えです。
・素体は既に飽和状態にあるとも言え、過去の馬を更新して最強馬を作ろうという楽しみの余地は才能の組み合わせにしか見出せないプレイヤーが一定数いるのは事実。現状の+2程度かつ出現確率を相当低めに設定すれば既存馬の急激な陳腐化も起こらず、希少価値を持った高素体馬という新たな長期目標が生まれるので、ユーザーがリフレッシュした状態で最強馬生産シーンが活性化するのではないか。
・上記「1」「2」の調整のみを行っただけでは素体限界で飽和している現状は変わらない。また安定A&Bの限界値出現確率をある程度Cに近いものにしなければ限界値が確定で出る安定C一強の現状は揺るがないが、一方で安定A&Bの限界値出現確率を高めれば現状の素体インフレを一層加速させる要因となる。ならば新たな限界値を設定し、その開放領域においても安定毎に能力の出現確率に差をつけることによって、配合選択肢の多様性を確保できるのではないか。
いつも心にエーピーインディ
ここまで書いといてなんですが、こんな文章を投稿してしまう自分も、読んで理解できる方も、ダビマスプレイヤー全体からすればごくごく一部だと思います。その一部の層が売り上げの大きな部分を支えているのでしょうし、運営が特に配慮して施策を考えてくれるのは有難いのですが、最強馬戦線に積極的に身を投じるガチ勢以外にもう少し目を向けて欲しいと思うことがありました。
何かと言うと王座予選生産期間中の種牡馬ガチャです。今回の秋天条件で人気の非凡はスペとかステゴとかグラスとか、先行ならオグリとか新ミスワキとか追い込みはディープかなとか色々あったと思うんですよ。王座の条件発表後にこれらの種牡馬はガチャでどれだけ出たんでしょうか。全部のガチャを詳しく見てはないですが、少なくともピックアップはされてないはず。
ちょっと調べてみようと公式Twitterを遡ったところ、新ミスワキが出るガチャが9月10日までやってました。んで王座の条件発表は11日。その後のガチャの目玉はドバイミレニアムにマヤノトップガンにリファールとか秋天メインではない。ここで俺の中のリトルインディがヌッと顔を出したわけです。何をやっとるんやと。ヨウシバインディて馬名で王座勝ち取るぞと。そんな気持ちをゲーム内用語集を見ることで何とかセルフ封殺したわけです。クラシックレースの秋華賞面白かったですね。デアリングタクトは底力が発動しているように見えました。
僕の観測範囲では秋天特化種牡馬ガチャがないことに対して不満を漏らしているプレイヤーはいませんでした。ここまで続けてる人は何らかの種を既に持っているということでしょうか。それでも機会があれば王座に挑戦しようとするまだ見ぬ人たち――そんな人がいるかどうかも分かりませんが――のために出来る限りを扉を開いて欲しかったと思います。期間中は王座以外のイベントが薄いから尚更ね。ガラポンの方はスケジュールを立てて有効な才能を再販したりと細やかな配慮があったと思うだけに、非常に惜しかった。
僕はこのゲームの仕様に概ね満足していますし、ここに書いた調整案が全く採用されなくてもサービス終了まで続けます。それは何らかの形でずっと楽しめるという自信があるからですね。あとは腐れ縁だから結局止められへんやろというのも。ただ一つ止める状況があるとすれば、競い合う相手が誰もいなくなった時です。今そこにいる人たちを繋ぐことが大切なのは言うまでもありません。同時に今はそこにいないまだ見ぬユーザーを、見えないものを見ようとするオーイェーアハーンな運営であって欲しいと願いつつ、本稿の終わりとしたいと思います。
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