長女に求めすぎてしまう自分との戦い
2歳の娘はなぜ空気清浄機の横の隙間から手を入れてフィルターを触るのか。
なぜバウンサーを引き戸にぶつかる位置にセッティングして乗って揺らしガンガン音を立てるのか。
なぜ「トイレから自分で降りる」と言って片足を便器に突っ込むのか。
なぜ食べ物がスプーンに乗っている時に限ってスプーンを振って踊り出すのか。
なぜ私が使うものそのものを欲しがり全く同じ物を揃えて渡しても私のものを欲しいと泣くのか。
なぜ読んでと持ってきた絵本を読んでいる途中で他の遊びを始めたのに読むのをやめると怒るのか。
なぜ抱っこできるよと言ってもこないのに絶対に手が離せない時に「抱っこ」と言うのか。
なぜ「これは食べれないよ」と言うと「これ食べれるよして」とセリフ指定で言わせてくるのか。
なぜジャストで絵本の上に立つのか。
なぜティッシュをいまだに出しまくるのか。
なぜ私が次女を抱いていたら機嫌が悪くなるのにベッドに寝ている妹を起こすのか。
分かってる、なぜなんてない。理由なんてない。ただ今を生きているだけ。
いやでも!にしても!そんなにちょうどダメなとこばっかりやらなくて良くない?!その隙間に入ったら出られないしそこに登ったら降りれないしそれ触ったら危ないし痛いしほらほらほら…
ある程度自分でやって失敗して考えたらいいと思うけど、流石に…という場面が多すぎる。娘からしたらやりたいことを止められているのには変わりないから難しい。
いろんな思いが頭を巡る毎日。私は長女に求めすぎる自分と戦っている。
もしも。私が今日止めた長女の行動を、長女が一つもしなかったとしたら。それは本当に2歳児なんだろうか。
駄々もこねず適切な距離感で空気を読んでおもちゃだけで遊び、お行儀よくご飯を食べて声をかけたら昼寝をし、次女の世話をしている時や料理をしている時は1人で遊ぶ。
違う。そんな子になって欲しいわけじゃない。子供らしく、まっすぐ笑って楽しんでいて欲しい。
そうだ、私は長女の行動全てを笑顔で受け入れたい。今しかないこの可愛いよくわからないこだわりや、無理やり言わされる会話を楽しんで常に笑顔で過ごしたい!
と思った10秒後にはおもちゃのキリンで思い切り眉間を殴られて叱っている自分がいる…
寝姿を見てはまだまだ小さいなと思うのに、昨日できたことができないと腹立たしく感じ、まだたった生まれて2年と1ヶ月なのに、延々くっつかれると少し1人にしてと思ってしまう。母もまた、人間だ。
対して次女は何も言わない。寝返りもしない、動かない。こちらが機嫌良く話しかけにいけば嬉しそうに笑って、構うのをやめても引き止めない。なんなの、ただの癒しなの?とすら思う。
私は長女にだけ求めすぎているんだろうか、今までも今もこれからも?次女が2歳になった時、今の長女と同じようなことを求めてしまうだろうか。いや、変わる気がする。長女はいつも我が子の中で1番大きくて、“ここまでは伝えなきゃ”とどうしても思ってしまう。次女には長女の過去が重なる。懐かしさとあの頃持てなかった余裕と長女の今の姿からくる安心とで、ゆとりがある。だとしたら長女がなんだか可哀想だ。生まれた順など関係なく甘やかしたり叱ったりしたい。難しい。
小さい命をより気にかけるのも、母としての本能だろう。厳しい言葉をかけるのも、愛しているからだ。わかる。でも、自分の余裕のなさや他で感じた苛立ちが自分の気持ちを助長させるのを実感した時、やっぱりその皺寄せは長女にいく。それが辛い。
とはいえ、自分の気持ちに振り回されながらもひたすらに愛を伝えようとする私を、1番感じてくれているのも長女のような気がする。