2024年大宮、移籍して出場機会を増やした選手、減らした選手(後編)
前編の続きです。
6.J1チームから移籍してきた選手
植田は京都から期限付き移籍で加入しましたが、左サイドの下口、泉の牙城は崩せず、9試合381分の出場に留まりました。4バックが続いていたらもう少し出場機会はあったかも知れません。現時点で来季の所属先の発表はありませんが、貴重な左利きのDFということでまだまだ活躍の場はあると思います。(2025/1/5追記)千葉への期限付き移籍が発表されました。
7.J2チームから移籍してきた選手
泉は山形への期限付き移籍を終えた後、大宮に期限付き移籍し、大きく出場時間を増やしました。開幕戦の鮮烈な2ゴールの後、先発に定着し、最終的には6ゴール。見事ベストイレブンに選出となりました。
杉本は磐田への期限付き移籍を終えた後、大宮に期限付き移籍し、こちらも大きく出場時間を増やしました。今季の大宮の柱としてプレーの面でも精神面でもチームを引っ張りました。チームのトップスコアラーとなる10点を取り、ベストイレブン選出となっています。
杉本、泉の期限付き移籍コンビが出場時間を増やし大活躍し、ベストイレブンに選ばれ、シーズンオフに完全移籍という流れは強化部としては素晴らしい仕事だと思います。来季、二人がどこまでJ2でやれるか楽しみです。
濱田は長澤チルドレンとして岡山から大宮に移籍してきて、出場時間を増やしました。吏音が代表活動などで不在の際でも、濱田がいることでチームの質を落とさずにすみました。
8.J3チームから移籍してきた選手
下口は今治への期限付き移籍を終えた後、大宮に移籍し、出場時間を増やしました。波のない安定したプレーと正確なクロスでチームを支えました。
アルトゥール シルバは出場時間としては629分の増加に留まりましたが、昇格ライバルの富山から点取り屋を引き抜いたこと、数々の理不尽ゴールでチームの勝利に貢献したことから、今季の優勝・昇格には欠かせない移籍でした。
加藤は北九州への期限付き移籍からのレンタルバックでしたが、出場時間は0分でした。今季のようにチームが勝っているときにはキーパーは変えづらいものです。来季は今季ほどは勝てないと思いますので、どこかで控えキーパーにもチャンスが巡ってくるはずです。
中野克哉は20試合818分の出場に留まり、出場時間を大きく減らしました。ゴールチャンスはあったのですが、ゴールポストに嫌われるなど決めきれず、結果0ゴールに終わりました(長澤監督も「10ゴールくらい取れたはず」と言っていましたね笑)。来季の奮起に期待です。
9.シーズン中に移籍してきた選手
知念は仙台から期限付き移籍してきましたが浦上から先発の座を奪えず、5試合227分の出場に留まりました。
和田、オリオラ サンデー、ラッソ(ファビアン ゴンザレス)は移籍前のチームでもそれなりに出場していたことで出場時間としては減っていますが、それぞれ移籍後は15試合の出場で、和田は中盤の守備強化、サンデーはスピード系FW、ラッソは理不尽系FWと、前半戦で足りていなかったピースを見事に埋めました。
10.最後に
2022年、2023年は移籍していった選手のほとんどが出場時間を増やし、移籍してきた選手の多くが出場時間を減らすという編成がうまくいっていないことを表すような結果でしたが、今年は他チームに移籍した選手が出場時間を増やしつつ、他チームから移籍してきた選手も出場時間を増やすというWIN-WINの移籍になったのではないかと思います。
大宮を離れる選手、大宮に加入する選手が既に発表されていますが、皆が新天地で出場機会に恵まれることを祈っています。
それではまた。