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日本語要約 Finding Water 第11週 Uncovering a Sense of Discipline

11.規律の感覚を発見する

創造的な努力について言う時、“Easy does it(物事を簡単にすれば出来る)”ほど有用なフレーズは無い。日々の小さく細やかな行動こそが大きな成果へと繋がってゆく。

小説は1ページ1ページ書かれていく。絵画は筆の一回一回の動きの積み重ねである。小さく考えれば大きくすることが出来る。創造的なギフトを受け取るエクササイズをするにあたり、芸術表現の厳しさの中にある喜びも体験するだろう。

私たちはアスリートのようにトレーニングし続ける必要がある。日々繰り返し行ってる事こそが持久力を作り上げる。

11-1.Twenty Minutes 20分間

「楽しい」という考え方を取り入れようとすると、自分自身が緊張しているのを感じる。鬱っぽい状態に陥ってる時には、「楽しい」ことは殆ど頭で考える理論になる。

妹と会話する時でも、会話という行事に出席し、仕事をするように説明しなければならない。しかしリビー(妹)は明るくお喋りする。そして私は自分の絶望感ではなく、彼女に耳を傾けるべく自分自身を強制しなければならない。自分の否定的感情を封じ込める囲いを設定しなければならない。

ポジティブになろうと自分自身に言い聞かせる。「他人に興味を持つべきだ、自分の精神的葛藤ではなく。」

友人のソニアが電話をかけてきた時のエピソード。彼女は疲れ切っていた。執筆したい本があるがスケジュールに余地が無かった。ジュリアはモーニング・ページを書くように勧めて付け加える。

Just start where you are.(自分の今居る場所からスタートしよう)

Put down something and then we will go from there.(何かしら降ろして身軽になれば、そこから移動出来る)

ソニアは言う。「私は1ページ目を書こうとしている。」「これは小さな本のはず。自分なら出来るはず。」

ジュリアは言う。「一度に1ページずつ進めていきましょう。」

ある日目を覚ますと突然ベストセラー作家になったり、権威ある賞を受賞したりする人は居ない。アーティストとして成功するキャリアは、一度に一つずつ進む(one step at a time)。本は1度に1ページずつ書き進められる。

小さくて実行可能なものにフォーカスし続けると、やがては大きくて想像もつかないようなことも出来るようになる。物事を細かく分解する練習を日々行おう。自問自答しよう。「私が今日手に負えることは何だろう?」

取り敢えず20分を確保しよう。20分すら確保できない日は実は稀である。作家なら20分あれば1ページ進めるのに充分だろう。20分を は少なくとも物事が何かしら進む最小単位と考えてみよう。

創作に触れる時間に飢えている時は、飢えた恋人のようになる。ほんの少しでも接触を切望する。そして少しでも接触すれば、さらに続けたくなる。

ジュリアは20分間ピアノに向かった。一日一個、一回一音、それなら出来るだろう。

出来る可能性にフォーカスしている時は、出来るかの疑問を無視している。出来そうな見込みとか確率という厄介な問題を脇に置くことが出来る。

実際に手を動かして創作していると、見込みとか確率はとたんに低く感じられてくる。小説を書いてみると、出版出来る確率は地獄のように低く感じられる。言い換えると、自分が実際にしていることにフォーカスしていると、実際に出来るようになる。これは論理的な現象であり、自然界の幻想ではない。

課題 20分確保して創作しよう

今週1週間は、毎日20分を確保して創作活動に当てよう。タイマーを設定しよう。それはたったの20分だ。例えば、ピアノ練習、オーディオブックで勉強する、ノートを開いて文章を書く、キャンバスを用意して絵を描く、などしてみよう。

20分は長い時間ではない。探せば20分は確保出来る。自分の一日を見直してみよう。どのタイミングで20分を確保出来そうですか?

もしかしたら創作活動に集中するためにビリービング・ミラーに新たなサポートをしてもらう必要が発生するかもしれない。励ましの友達リスト(以前の課題で作成した)から1人選択しよう。連絡して、毎日20分確保して創作活動をすること、チェックインするためにどこかの場所が必要であることを説明しよう。

11-2.The Courage to Create 創造する勇気

アーティストとして、自分は孤立しているという心理的な思い込みはシェア(分かち合い、近況報告など)という行為によって解消されることが良くある。私たちはお互いに助け合う機会があり、進んでそれを受け入れると素晴らしい何かが起こることがある。

創作活動はマラソンを走るようなものだ。レースで走るのは自分自身だが、沿道で「ナイスラン」と応援してくれる友人がいることは大きな助けになる。

創作や創造するのに必要な勇気とは、私たちが感じている物事から何かしらを作り出す勇気のことである。

渦巻く感情から抜け出すように何かしら纏まりのある表現の形が生まれる。それはペンキを塗ることや詩篇かもしれない。あるいは音楽の短いフレーズかもしれない。何であれ、それは私たち人間の人格の蒸留物である。

私たちが表現しようとするものは、私たちを通して表現されたい何かである。時にはその表現されるものが不快感を覚えるものかもしれない。エゴはそれに対して物言いをするかもしれない。

実は私たちは自分のアート(作品や成果)を保有しているわけではないと認めざるを得ないだろう。コントロールを放棄するのが早ければ早いほど、状況は良くなるだろう。何らかの理由で神は私たちの何人かを執筆する人に選出したが、その理由に関与する必要はない。

全ての人が創造的な存在であり、この身体を自分のものとして与えられたと私(ジュリア)は信じている。私は自分のエゴを脇に置いて、自分がするべきことは何かに投票するのをやめなければならない。エゴが投票する選択はしばしば間違っている。

エゴを凌駕するように創作するにはどうすれば良いか。謙虚さに手を差し伸べる。それは頑固なブロックを打ち負かす方法である。「私は”悪い”作品を作る」という意思は私たちに本当に”良い”芸術作品を創作出来るようにしてくれる。

課題 他人のために役立ってみる

インスピレーションを求めるなら、まず謙虚さに手を差し伸べるのが良い。奉仕や貢献したいという祈りは、神への繋がり(チャネリング)をクリアにし、創造的な導きを得やすくしてくれる。

自分自身のことでいっぱいいっぱいになってる時、華麗さとか独創性とかに囚われている時、創造性の流れに制限をかけてしまう。

誰か他の人を支援しようと意識した時、良いアイデアが溢れてきた経験がどれくらいあっただろうか?

ペンを手に取ろう。1〜5の番号を振ろう。自分の能力や特技を使って他者の力になれそうなことを5個書き出そう。

「神よ、この課題が実際の奉仕につながるよう導いて下さい。」と祈りを捧げても良いだろう。

誰かの役に立とうとする時、考え方そのものがクリアになる。明快で平易な話し方をし始める。奉仕をしようとすると、寛大さに心を動かされる。何かを手放す準備をすると、ゆったり動いている感覚を持つようになる。実は自分はもっと伸び伸び出来るのではと気付く。これにより自由さの感覚かもたらされ、仕事や創作の流れがより容易くなる。

11-3.Resigning as Author 自分が作者であるという立場を辞める

→resignは単に辞めるという意味ではなく、大企業の社長が記者会見を開いて辞任を表明するくらい重いニュアンスのある単語です。

自分自身を通して何の障害やブロックもなく作品が創造されるようにするということは、自分が作者であるという立場を手放すということを意味する。製作する者は作品自身が選択したがる形状や色彩を選んでいくことを許可しなければならない。

私(ジュリア)は段取りを考えることは出来るが、それがどのようにして計画されるかについては成り行きに任せなければならない。これがインスピレーション、より高次元の波動に従うということである。それは作品自体が保持しているより繊細な波動やエネルギーでもある。

音楽やパフォーマンスでも同じである。私たちを通して生まれようとしている何かがあり、私たちを通して流れていくのを許可出来る時に、最善は尽くされる。

アート(芸術、創作、その他表現することなど)は、私たちが思い通りに事が運ぶようにコントロールすることの放棄を要求する。信仰や信念に基づくよう求められる。

そういう意味ではアートそのものがアーティストよりも一歩先を進んでおり、アートが私たちに前に来るように呼んでいる。

アグネス・ド・ミル曰く
「生きることは、次に何がどのように起こるのか分からない、確信が持てないものである。もしそれを知る方法を知ったなら、死に向かい始める。アーティストは決してそれについて完全に知ることはない。おそらく、私たちは暗闇の中で次から次へと跳躍しているのだろう。」

知らないという状態を続けるには謙虚さが必要だ。自分のアート(創作)から教えられ続けるには勇気が必要だ。

ジュリアがある小説家から受け取った手紙曰く。
「創作した作品は自分の鏡である。自分が上手くいってないとき、作品もまた上手く出来ない。創作の為に時間を取れない時、作品もまた私たちの為に費やす時間を持っていない。必要なことは何でもしなければならない。」

We must do whatever it needs(必要なことは何でもしなければならない)とは、自分のアート(創作や活動など)を育むことに注意を払う必要があるということである。

なぜならば、先の小説家が言うように「それがなければ自分は本当に惨めになるから」である。だからこそ、私(ジュリア)はモーニング・ページ、ウィークリーウォーク、アーティストデートを行う。

私は産まれたがってるものが何であるかに注意を払うようにしている。細かく注意を払うようにしている。モーニング・ページを利用して何が産まれたがってるのか声が聞こえてくるのを待つこともある。そして繊細さを保ち勤勉であるようにして、注意を研ぎ澄ませている。

なぜならば私の作品は私の内部を通り抜けるので、私自身の心身が静的で休めていることが重要だからである。私は貢献と日々を生きられる為に祈りを捧げる。アートは刻々と日々産まれる。

そのスピードが遅いとしても、それが然るべきスピードなので、私はゆっくり進めることを厭わない。Easy does it(簡単にやろう)は、落ち着いてリラックスの意味ではない。Easy accomplishes it(簡単にすれば成し遂げられる)の意味である。

私(ジュリア)は鬱状態と対峙するために、惰性と戦わなければならない。自分自身を動かす為に恵みが必要である。毎日その恵みを求める。

「私の困難を取り除いて下さい」祈りを捧げる。「どうか、貴方と仲間達に対して悪影響を与えるような人格の欠陥を全て取り除いて下さい。」

「私の創造性のコミットメントを維持する為には、毎日の規律(discipline→今週のテーマ)が必要です。」

私に対する問いかけ「Did you work today ?(今日は何かしらしましたか?)」に対して、今日だけでも「はい」と答えられるよう祈りを捧げる。

課題 神を信頼しているか

エゴは私たちを粘着質のように掴む。それをテストするには次の形式の文章を10個素早く書いてみよ。用意はいい?

The readon I can’t let God author my work is ◯◯.
(私が自分の仕事や作品の制作者という立場を神に委ねられないのは◯◯だからである。)

貴方は神を信頼していないことに気付くだろう。そして自分自身を信頼してないことに気付くだろう。もしかしたらこの質問の文章そのものが貴方を怒らせるかも知れない。

もう一度ペンを手に取ろう。もしくはマジックペンを使うと良いだろう。仕事をする場所に、はっきりと見える小さな看板を設置しよう。看板には以下のように書こう。

Okay,God. You take care of the quality.I will take care of the quantity.
(分かりました、神様。貴方は質の面倒を見て下さい。私は量の面倒を見ます。)
→日本語、英語どちらでもしっくりくる方で書いて下さい。

11-4.Joy 喜び

鬱状態と戦いながら私は倦怠感とも対峙する。ウォーキングすると気分が良くなるのを感じるが、筋肉を動かす必要があるのが辛い。私は祈りを捧げる。「喜びを得られるよう助けて下さい。どうか私自身の有用性を妨げるあらゆる人格の欠陥を私から取り除いて下さい。」

自分が弱ってると感じる時は、他の存在のエネルギーを拝借することがしばしばある。「貯水池の周回コースをウォーキングしませんか?」私はエマに訪ねる。「いいですよ。」エマは答える。1日の遅い時間帯であっても出かけるのが嬉しい犬たちを呼び出す。日没の1時間前に公園に入る。散歩道に入ると、夕方にジョギングする人は、昼間の人たちよりも真剣に見える。

彼らは夕暮れを滑るように駆け抜けていく。タイガーリリー(ジュリアの飼い犬)は、リードの先端で彷徨うリスに緊張する。私はタイガーリリーの様子にふふっと笑った。そして楽観的な気持ちが短時間で戻って来て、身体を動かした報酬を得られたように感じた。自分の祈りが応えられた。

課題 自分に喜びをもたらす行動リストを作る

これまでに大好きな物のリストを作成した。今度は自分に喜びをもたらしてくれる行動のリストを作ろう。そのような行動を10個書き出そう。

例えば
自家製野菜スープを作る
フルーツパイを焼く
ライスプディングの料理をする
髪の毛を本格的な手入れをしてみる

その一覧は家庭的なものから壮大なものまで様々に渡るだろう。その中から簡単に実行可能な行動を選択して実行しよう。この1週間、自分に喜びをもたらす行動を一日に一回実行しよう。

12ステップ・プログラムを実施するArts Anonymousは、アート製作への抵抗感は中毒性があると提唱している。拒食のように断ち切りたい気持ちが高くなる。創作活動をしないのは、食べるのを拒むのと同じような、形成された習慣である。この悪循環は必ず抜け出せるものであり、それは1日一個の精神で行える。

モーニング・ページを書き、アーティスト・デートを実行し、ウォーキングをしよう。ビリービング・ミラーに助けを求めよう。小さな創造性の行動をすることで冷静さを取り戻し、地に足のついた感覚を取り戻すことが出来る。冷静で地に足のついた生き方をする喜びを享受しよう。

11-5.Cycles 季節のようなリズム

アーティストして、私たちも移り変わる季節のサイクルに生きていることを学ばなければならない。いつ拡大して模索して、いつが昼寝するべきどんよりした午後なのかを学ぶ必要がある。創造的な生き方にはリズムがある。ある時は拡大し、ある時は収縮する。私たちはそれに合わせて行動することを学び、常に心の声に耳を傾けるべきである。

とある有名な作家曰く
「創造性は子供のようなものだ。わっと吐き出してくすくす笑う。」
「それらを無視すると、不機嫌に当たるようになる。それらは私たちの注意を引こうとする。」

創造性や創造力に注意を向けるとは、インプット(原本ではinflow)を必要としているタイミングがいつなのか、あるいは穏やかに過ごすのが必要なタイミングがいつなのかを気付ける感覚を意味する。

私が創作をするには落ち着きと静けさが必要だが、ある程度の刺激も必要だ。まさにジャグリング(曲芸)だ。

そして自分の人生や生活に関わるものを交通整理する門番のようになる必要がある。その交通が多すぎると圧倒されてしまう。少なすぎると退屈してしまう。必要なのはバランスである。自分の必要とするものは常に変化しているので、それに注意を払わなければならない。

ある日の夜。ジュリアは落ち着くことが出来ず、深夜になっても寝付けないでいた。悲観主義に包まれているのに気づいた。翌朝、その日の為に相応しい過ごし方を出来るように祈りを捧げた。

「もし気分が優れていたら、何をしようか?」と考えていたところ、アーティスト・デートという概念が誕生した。地元(マンハッタン)には冒険がたくさん詰まっている。

アーティスト・デートは想像力(imagination)を刺激する。遊ぶことが奨励される。アートを”アイデア遊び”と考えるならば、アーティスト・デートは創作を豊かなものにする。そして内なる井戸を満たしてくれる。私たちの内なるアーティストを養い、不思議な感覚を呼び覚ます。

課題 自分の変化変容に気付く

アートとは変化や変容をもたらす。それをセラピーとして体型にしているわけではないが、きわめてセラピーのようである。モーニング・ページ、アーティスト・デートなどのツールを活用する時、偉大なる創造主の創作行為に私たちが組み込まれる。その変化変容は非常に微かなもので、もしかしたら気付かないかもしれない。

ペンを手に取ろう。自分自身の変容について目を向けよう。以下の質問に答えよう。

・自分の生活する空間を模様替えしただろうか?
・何かしら断捨離したものはあるだろうか?
・色の好みは変化しただろうか?
・音楽の好みは変化しただろうか?
・自分がより平易な話し方をしているのに気付いただろうか?
・親しい人間関係に変化はあっただろうか?
・エネルギーの違いを経験したことはあるだろうか?
・体重の増加や減少はあっただろうか?
・何かしら悪い習慣を放棄しただろうか?あるいは放棄することを真剣に考えただろうか?
・日常生活の中でより多くの選択肢を持つことを意識しているだろうか?
・高次の存在との関係性は変化しただろうか?
・自分の霊性に満足しているだろうか?
・何よりもそれは日常生活の事実だろうか?

この課題の記述をしていると、さらに他の変化が発生するかも知れない。多かれ少なかれ、それは取り組む価値のある課題(原本ではexercise)である。

寝ている時に見た夢をより明確に覚えるようになるかもしれない。ジャンクフードを美味しいと思わなくなるかもしれない。あらゆる形の変容に注意しよう。

貴方自身は蝶です。
→英語圏の文化で蝶(butterfly)は変容の象徴
今後どんな変化変容をしていくか思い描いてみよう。

第11週チェックイン

1.今週は何日モーニング・ページをしましたか?
2.今週はアーティスト・デートをしましたか?
3.ウィークリー・ウォークに出かけましたか?
4.今週、自己発見に関して重要だと感じることが他に何かあれば、ノートに書き出してください

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