日本語要約 Finding Water 第7週 Uncovering a Sense of Resilience 本文要約
7.持ち堪える感覚を発見する
たいていの人間は自分のちょっとした真の強さに関する感覚を持っている。今週の文章と課題は、自分の持ち堪える感覚や立ち直る感覚に着目する内容である。
自分が利用出来るリソースに目を向けると、創造性を探求する旅を行うのに充分な燃料を持っているのに気づくだろう。
自分の霊性の源泉は、自分自身を大切にする行動のために時間を費やし続けていれば枯れることはない。
中間点(midpoint ミッドポイント)まで来た所で、創造性に関する偉大なる存在との霊的そして個人的な繋がりがますます深まってきたことでしょう。そして、これまで気付いていなかった自分自身の内なる強さも明らかになっていくでしょう。
7-1.Support サポート
ご近所に住んでいるテレーゼを訪ねた時のエピソード。鋭い知性を持つ彼女曰く。
「私たちが抱えている多くの問題は、自分一人で何とかしようとしていることに起因する。」
「神の助けを請う代わりに、自分だけで解決出来ると思い込んでいる。その一方で、なぜ自分は孤独なのかと悩む。自分を周囲から切り離して、孤立していると感じている。」
「しかし、本当は誰も孤独ではない。」
テレーゼはアルコール依存症だった過去がある。現在は立ち直ることが出来ている。
ジュリアはテレーゼに言う。「文章にするのに苦労することがある。良い言葉が浮かんでこない。モヤモヤしているように感じる。」
テレーゼは言う。
「あえて言語化出来ない方が良い時もある。精神面のより深い領域を扱っている時、必ずしも最適な言語化を出来るわけではない。言葉が出てこなくなって打ちのめされるのが良い時もある。」
さらに続ける
「貴方は全部自分で解決しなければならないという恐怖に苛まれています。」
確かに、自己解決しなければという恐怖心がある。お金に困るのではないかとか、マンハッタンで見かけるホームレスのようになるのではないかとか、不安がある。自分の想像力がネガティブな方向に引っ張られている。
繰り返し見る夢がある。それは4歳の娘を引き連れてニューヨークの路頭に迷うというもの。夜には安心して休める場所がない。
「それはただの悪夢だ。それは単なる夢だ。」自分に言い聞かせるが、それでも真実になるのではと恐れている。
テレーゼは再び話す。
「自分の気持ちをシェアする必要があります。そして手放す必要があります。」
ジュリアは返答する。
「私には答えがあるはずです。28年間お酒を飲まずに過ごしました。人々は私が答えを持っていると思ってますが、今日は何も持ってません。私は助けが必要です。」
テレーゼは言う。
「貴方には助けが必要です。」
課題 助けてくれる友人を探そう
以前の課題で作成した、自分自身そして自分の作品を励ましてくれる人々5人のリストをもう一度見よう。その中から、自分の感情面についてのサポートを頼れる人が居ないか確認しよう。
見つけたら、電話をかけたり手紙を送ったりメールを送信したりしてみよう。今は必要でなくても、いずれ勇気づけや元気づけが必要になるかも知れないことを伝えよう。
普段一生懸命働き、明るく振る舞っているのとは反対側の側面には何らかの弱さがあり、それを表現することについて、自分自身を許可しよう。
そして、送信した相手の友人がどう反応するか観察しよう。この課題のテーマは、自分がどのような状態になっても向き合ってくれる友人を見つけることである。
中には自分が上手く行ってる時だけ近づいてくる友人もいる。他方、どんな状態でもありのままの自分を受け入れてくれる友人がいる。
7-2.Discernment 洞察力
運が良ければ、楽観主義を呼び起こす事が出来る。
ニューメキシコへ行ったエピソード。昨年の夏(ジュリアは)ニューメキシコ州にて激しい痛みに襲われた。遠くの医師に電話で相談した。
唯一の解決先は、取り敢えず強力な薬を服用して、長距離ドライブをしてマンハッタンに戻る事だった。
マンハッタンならばすぐ近くに医師がいる。頼れる友人も居る。ニューメキシコ州は美しい自然こそあるがあとは恐怖感しか無い。今年はニューメキシコ州には行かない。今年はマンハッタンで自然の美しさを見つけ出す。
アシスタントのエマは何か大きな生き物を発見した。鷲ではなかったと思うがとても大きかった。頭は白ではなく茶色。脚に太い羽毛が生えていてふわふわしていた。
ジュリアはバードウォッチング用の双眼鏡を持って公園に行き、観察を試みた。それはペレグリン・ファルコンまたは鷹の一種だと思われた。その時間はリオ・グランデで過ごした時間と完全に同じとは言えなかったが、小さくても立派な冒険だった。
創作をしてバランスの感覚を取り戻すためには、楽観主義の感覚を奮い立たせる必要がある。そのために日々出来る些細な事柄に目を向ける必要がある。
私はモーニング・ページを書く。そして祈りを捧げる。アーネスト・ホームズの著作を何冊か読んだ。コンピュータを立ち上げて仕事をする。仕事が終われば小さな冒険に出掛ける。
アーティストとして、誰にどんな事について気を許すか良く考えなければならない。可能な限り、自分の熱意を弱めたり創造性を萎えさせたりする人々を明確にする必要がある。
フクロウの鋭い爪のように、皮肉に覆われた鋭い舌は、自分の楽観主義をいとも簡単に引き裂いてしまう。回復力こそあるが、繊細である。
アーティストとして、私たちは用心深くなる必要がある。周囲の人々をコントロールすることは出来ないが、どの人間関係が自分にとって良いのか、そしてどの関係性が自分を萎縮させるかを見極めることは出来る。
境界線を再設定しようと試みる時、怒りや憤りが発生するかもしれない。「手を離せ!」と言う時、最後の抵抗をする人が居る可能性がある。
アーティストとしての自分と話す人の多くは、アーティストと会話する方法を知らないのは、残念ながら危険な事実である。彼らは良かれと思って善意を向けてくることがあるが、その結果ダメージを負ったとしてもそれを修復してくれはしない。
米国では物事を分解する方法は教えられているが、逆に組み立てる方法は教えられていない。学校教育では批判する方法を学ぶが、構築する方法を学ばない。
その結果、人々は何が間違ってるか比較検討する方法こそ知ってるが、何が正しかについての意見とのバランスを取ることはしない。
アーティストは批判ばかり聞かされて活動をやめてしまう。ここでも批判を解析するために友人の助けを借りることが出来る。
課題 友人関係を見直そう
ジュリアの友人のジュリアナ・マッカーシーが教えてくれたゲーム。”Who Would You Take to the War ?”(あなたは誰を戦争に連れて行きますか?)
このゲームは自分の幸福や目標を達成するため「戦争」で戦力になる友人関係があるかどうかを見渡す内容である。
ジュリアが戦争に連れて行ける人は、状況が厳しくなった時でも冷静さと客観性を保てる人である。例えば、抜け目がなく先見の明のある友人エド・トゥル。彼は感情をコントロールしながら最善の行動方針を示すことが出来る。
私(ジュリア)が感情的な話をしても、彼はそれを全体像の中に組み込んでくれる。
友人のフェリーチェは戦争に連れて行くことが出来なさそうだ。彼女はドラマに陥りがちだ。トラブルの最初の兆候で過剰に反応した。私(ジュリア)の恐れも助長した。そして彼女は冷静さを失っていた。
ペンを手に取ろう。自分の友人関係を見渡して、戦争に連れていける友人が誰かを書き出そう。そしてその名前と挙げる根拠となった特質を書き出そう。これは識別力を鍛える練習である。
7-3.Healing 癒し
Get tiny(小さくする)は、小さいが確実な一歩を踏み出す絶妙なコツである。12ステップの用語ではdo the next right thing(次の真にするべき事をする)と言う。
自分の作品や仕事で損失が発生した時、その先に進むためには、肯定的かつ小さな出来る事を何かしら見つける必要がある。
ジュリア・キャメロンが地元の新聞に酷い内容の書評を書かれた時のエピソード。その書評の記者に向けて詩を書いた。
『この短い詩篇は、ビル・ケントの行った事がいかに劣悪だったかを感じさせるために送り出される。』
『これが私の本に対してではなく、カール・ユング(心理学者)を批判したのであれば、どうなっていただろうか。』
この短い詩篇を書いてみたら、ちょっとやってやろうかという遊び心の感覚が湧いてきた。
遊び心の感覚は物事を健全な視点で捉えている証になる。
遊び心がなく必至で真剣になると、かなりの割合で物事をダメにする。自分が物事の瀬戸際に立たされている時、自己憐憫はとても魅力的に感じられる。
Get tiny(小さくする)
one day at a time(一度に一個)
just do the next right thing(ただ真に次にやるべき事をする)
ウォーキングに出かけよう。足も想像力も柔軟にしよう。私は癒しと健康を見つける必要がある。
課題 神頼みをしてみよう
ペンを手に取ろう。神が偉大な聞き手であることを思い出して、簡単な祈りの文章を書いてみよう。(心が不安定な時に神頼みをしたことがあるでしょう。それを通常の状態の夜にやってみよう)
今日一日の出来事を神に話すかもしれない。自分の夢や失望したことを再考するかもしれない。神に導きを求めたり、翌朝神の御心をはっきり感じながら目覚めることを願うかもしれない。
夜の祈りには感謝の祈りが有るかも知れない。嘆願の祈りもある。何を祈りにするかは問題ではない。その祈りは自分にとって率直な時間である。大好きな恋人同士の秘密の会話のように、心に秘めた秘密を神に打ち明けてみよう。
7-4.Soldiering On 兵士のように立ち向かう
人生の歩みを日々の小さな出来事に分解してみると、自分が気付いているよりも遥かに多くの力を持っていると気付く。one day at a time(一度に一つ)の心構えがあれば、困難な状況でも最善を尽くすことが出来る。
日々の生活で発生する事柄を自分がコントロール出来る範囲に狭めることは、自分自身に設定するべき規律である。
Just for today.(今日だけでも)
今日だけでも最善を尽くして子供達と過ごしたり、犬を散歩につれていったりが出来る。今日だけでも、取り組むべき事に兵士のように立ち向かうことが出来る。
兵士のように立ち向かうとは、アーティストとして生きる上でしばしば求められることだ。仕事の進め方において突破口が見えない時があるかも知れない。
「それが何に役立つの?」と内なる批判家が言うかもしれない。「いずれにせよ、すべて無駄になる」という批判家の声は悪魔の声だ。
内なる批判家はこれまでに出来た事ではなく、出来てない事に目を向けさせる。「絶望的だね」と言い、夢を簡単に諦めさせようとする。
しかし何も絶望的ではない。兵士のように立ち向かうならば、暗い日だけでなく明るい日もやってくる。勇気を奮い起こし続けるならば、成功するかもしれないという希望が湧いてくる。私たちは可能かつ肯定的なことにフォーカスする必要がある。自分自身そして上手く行くよう支えてくれる慈悲深く神聖な存在に当てにするべきだ。
私たちはどうすれば良いのだろうか?
モーニング・ページを書こう。自分の心に潜む否定的な声を払拭できる。心がお喋りしている事をモーニング・ページに書き出すと、静かなオアシスに自分の心を置くことが出来る。
「簡単に出来る」と自分自身に言い聞かせられるようになる。泡立つようにやってくるガイダンスに注目しよう。その導きは間違いなく静かで優しく穏やかである。
今日だけは、大きな問題に対する答えは何も得られないかもしれない。しかし小さな問題に関する答えを得ることが出来る。
課題 失望の先にある祝福を探そう
悲しみや不満に苛まれている時、ウォーキングは広い視野と見通しの感覚を呼び覚ましてくれる。問題を抱えた状態でウォーキングしても素早く広い世界に出ることが出来る。
孤独や閉塞感と共にウォーキングしても、すぐに自分は独りではない感覚を得られるだろう。「この現象」は人としての経験の分かち合いでもある。今回紹介する課題は、より大きな視点に手を伸ばすことが求められる。
ペンを手に取ろう。1〜5の番号を振ろう。望むものを得られなかった状況、妨げられたり否定されたと感じた状況を書き出してみよう。
書き出した一覧を見て、否定のその先にある希望の兆しを探してみよう。悲しみから来る良いこと、困難から来る恵み、ある扉が閉まった時に別の扉が開くような好機が常にある。
率直な疑問が湧いてくるかもしれない。「この状況からどのように良い事がもたらされるのだろう?」
質問を投げかけて、降りてくる答えに耳を傾けよう。
そして予期せぬ祝福を探し求めるように、時間をかけて長めのウォーキングをしてみよう。必要なのは静けさの感覚だ。
7-5.第7週 チェックイン
1.今週は何日モーニング・ページをしましたか?
2.今週はアーティスト・デートをしましたか?
3.ウィークリー・ウォークに出かけましたか?
4.今週、自己発見に関して重要だと感じることが他に何かあれば、ノートに書き出してください。