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織物と女の子【人が興味を惹かれる瞬間に立ち会えた話】①


あるイベントで体験出来たお話です。

人が何かに興味を持つ瞬間は宝物を見つけるような瞬間だと思った体験。

【ひとにも布にも優しい織り機】

あるお店で「織り機で作品をつくる」とう珍しいイベントが告知されていた。

「織り機」を使ってみる…私の生活の中には存在していない事だった。

編み物はしたことがあるが、「織り機」というものは使った事が無い。

「織り機」のイメージは「難しそう」「伝統工芸」。織り機で出来上がった作品(織物)を見るのは好きだけれど自分がする事は考えた事がなかった。

「織り機」を

「誰でも簡単に」

「生活の中で身近に取り入れられるように」…そして

「織機で無駄な糸が出ないように」

と考え、自分で「織り機」を開発した女性がいる。宮大工の技術も活かし、使わずに捨てられている木材を利用したその織り機は「ECO織り機」という。布にも人にも木材にも優しい織り機。

色々な色や素材の布をくみあわせて作品を作れる、そして誰でも簡単に出来る…。

楽しそうでワクワクした。そして興味が湧いた。

私はこのイベントに参加することにした。

【色とりどりのパッチワーク絨毯】

ECO織り機の体験イベントは、店のスペースをいっぱい使って開催されていた。

店の床には、ECO織り機で作った四角い織物がパッチワークになり絨毯として敷いてある。

そのパッチワークの絨毯は1つのひとつの四角が色や素材が違うので、座る場所によって肌に触れる感触も変わる。

それは普通の絨毯では体験できない新鮮な感触だった。

私は店の入り口付近に座り作業を開始した。織り機に縦布を張ってセットする。セットした縦布に別布を横から上下交互に通していく…。
言葉にするとこれだけの作業だが、慣れるまでには中々時間がかかる。
私は隣の女性に手取り足取り助けて頂きながら、時間を忘れて作業に没頭していた。

私が作業をしている間にもお客さんが引っ切り無しに訪れる。

そんな中、あるお母さんと女の子が店の入ってきた。

②に続きます。

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