板橋cityマラソン2024忘備録
放置気味のnoteだけど、今回は忘備録としてメモを残しておきたくて久しぶりにログインしている。何の忘備録かというと、それはもうタイトルの通り『板橋cityマラソン』の忘備録である。
結果から言うと、私はPBを大幅に更新してネットタイム3時間28分55秒でゴールできた。
初めてのマラソンは昨年の東京マラソン。サブ4を目指して臨んだが、30km以降に大失速して4時間10分。その時以来1年ぶり2回目のフルマラソンだった。
今回はその板橋cityマラソンを振り返り、良かった点と反省点をメモして残しておきたいと思う。
目標設定について
レース展開を綴る前に、私が今回の板橋の目標をどのように設定したかについて残しておきたい。昨年の東京ではサブ4を達成できなかったことを考えると、まずは確実にサブ4を達成したいところ。
しかし私のGARMINコーチはこう言うのだ。
『お前は3時間8分43秒で走れるぞ』と。
これは過大評価である。
私のベストは
5km:19分57秒。
10km:42分48秒
ハーフ:1時間33分50秒
なのだから。
実際に2月初旬に練習で走った板橋cityマラソンの試走では、サブ3.5のペース(4分50秒前後/km)で走ったところ、25kmすぎくらいでガス欠。ジェル2つ摂取していたが、30km以降はハンガーノック状態になりほぼ歩き。結局37kmで中断という事態に陥っている。
ここで完全に自信を失った私。スピードタイプの私をGARMINコーチは正確に評価できていない。自分を信じるか、コーチを信じるか、、
当日の目標をどうしたらいいものか直前まで悩んだ。
昨年よりもロング走も頻繁に行ったし、月間走行距離だって増えてる(とはいえ150km〜170kmくらい)
サブ4は達成できるだろうという根拠のない自信と、試走で大失速した不安とが入り混じる。
結局サブ3.5に目標を決めた。それには論理的な理由はなくて「サブ3.5できなかったら、サブ4できなくてもいい」というサブ3.5への憧れからの決断だった。後半失速しても気合いで乗り切ってサブリノできれば、70点くらいあげようという狙いだ。
ということで、レース1週間前くらいまで悩みながらも「最初から4分50秒/kmペースでいく」と決めて、調整期間に入る。
1週間前からの調整内容
これまでにフルマラソンやスパルタンレースなどの際にカーボローディングを何度か行ってきたが、個人的には「古典的法」のカーボが合っているように感じていたので、今回は古典的法で。
古典的法とは、最初の3日間は糖質制限を実施して糖質を枯渇させてから、直前3日間でリバウンドを利用して一気に溜め込むというものである。気合いと根性が必要だが、体育会系育ちの自分にはそういった方が性に合っている。
他にも「改良型」とか「最新型」なども提唱されてるが、ここでは説明は割愛。
レース週の月曜〜水曜まで糖質制限しつつ、練習では距離を短く(と言ってもいつも短めなので変わらないが)、怪我しないように注意しながら無酸素系を多めに。速めのペースで神経系に刺激を入れ、潜在的に4分50秒/kmペースは遅いジョグだと錯覚させる狙いである。
3日前からは糖質解禁!ということで木曜日は朝から大盛のカレー!何グラムとかは測っていないけど、お茶碗3杯分くらいを朝から食す。
その日は仕事が休みだったので、レース用のジェル等を買いに御茶ノ水へ。そこでお昼は私の好物である鴻(オオドリー)のカレー(ご飯大盛)。またカレーかぃ!
ここのカレー屋は学生時代に友人がバイトしていたので知っていたのですが、最近ランニング用品を買いに御茶ノ水に行くことが増えたので再訪。その美味しさにハマってしまい、リピートしている。ぜひ行ってみてね♡
金曜・土曜も餅とか米とかうどんとか、糖質メインの食事にしながら空腹時にジェルをチュパチュパ。
昨年の初マラソンの時は後半にジェルを身体が受け付けない感覚があり、補給をうまく行えなかった反省点。それを解決するために、ジェルを2日前から摂取して胃腸の吸収能を慣らしておく(何かの本に書かれていた。科学的根拠は不明)それと前日にはモルテン320をチビチビ飲んでみた。高いけど、年に1度のフルマラソン。そこは投資してみる。
お酒は普段からあまり飲まないが、レース3日前にあった結婚記念日も禁酒。それと言い忘れていたが、10日前からDHCの鉄分サプリと梅丹本舗の梅エキスを摂取した。効果は分からないが、生理学的にはこれらミネラル類は必要だろうという考えから。(梅エキスは体調管理のために普段から時々飲んでいる)
睡眠も普段より多めを意識。とはいえ毎朝6時半には家を出て、帰宅は20時過ぎ。めちゃくちゃ頑張っても6〜7時間くらいになるが、レース前日は21時頃には布団に入り、8時間睡眠を確保!
そんな感じで1週間の調整は
・栄養面:カーボローディング、ミネラル多め、ジェル慣らし。
・運動面:一般的に言われている、距離は短く強度は維持を意識
・睡眠面:最優先コンディショニング事項。できるだけ寝る!
あとは当日の展開のみ!
レースの戦略
レース当日は5時20分起床。これはいつも出勤する日とほぼ同じなので、そういう面では有利。起床後すぐに朝食。お餅1個と白米1膳。飲み物はジュース。最後の最後まで糖質を溜め込むが、食べすぎないよう注意。
家を出る時間も出勤の日と同じ。8時に会場到着。
会場はとても広く、トイレも並んでいたけど数も多かった。着替えてトイレへ行ってスムーズに準備万端!
私はEブロックスタートだったので、号砲から5分22秒遅れてスタート地点を通過。この日はサブ3.5目標なので、前半に4分50秒/kmペースで行って、わずかな貯金を作りながら、後半5分台になっても粘っていくという展開を予定。
しかし河川敷のコース。思った以上に混雑区間を抜け出るのに苦戦。
最初の1km通過に5分23秒かかったこともあり、5km通過は25分31秒と借金を作る羽目に・・
気温も高かったので、給水はいらないと思ってもこまめに摂っていくことに。
第2給水ポイント(6.7km)で水を摂取。そして9km地点くらいにある江北橋付近で、最初のジェル補給。
レース展開として、今回特に意識していたのが「ジェルを早めに摂っていく」ということ。とにかく脚を維持するためには、エネルギーを切らさないこと。前回の失敗を繰り返さないために。30kmの壁を乗り越えるために。
ということで、今回携行したジェルは、事前に試した中で味の好みで選んだ3種類、あとはモルテンのカフェイン入りを1つ。
最初に摂取したのはこちら。コーダ ENERGY GEL エナジージェル コーラ味
こちらは駄菓子のコーラ味の水飴のような感じ。コーラ好きで、コーラ味駄菓子好きの私としてはイチオシ。
13km地点くらいになると、ようやく人もバラけてきた。そこで自分に合うペースの人をペーサーにしてついていく作戦へ。この作戦も振り返れば奏功したなと感じる。
17km地点あたりの四ツ木橋で2つ目のジェルを摂取。こちら。WINZONEのマスカット風味
マスカットの風味がとても爽やかで、喉越しも良く個人的にはお気に入り。
最初にコーラ味にしたのは、甘いのは後半になるとキツくなるという去年の反省から。あと手にジェルがつくとベタベタになって萎えるのも去年の反省点にあったので、開ける時と飲む時は慎重丁寧に。
順調にペースも4分50秒/kmペースで進み、ペーサーAに20kmあたりまでついて行った。(途中向かい風が強かったけど、ペーサーAの背後にビッタリついて風除けに)
風よけに関しては昔から研究などが報告されており、最近の研究でも体重などによるが、風よけで5分ほどのタイム短縮効果もあるのではと結論づけられている。
順調に風よけを使いながら進んだが、折り返し前の第7給水所で私は水を飲まず、ペーサーAが水を飲みに行ったのでそこでお別れ。折り返してからは次のペーサーを見つけることにした。
しかし折り返し直後は追い風に。自覚的な感覚はこれまで通りで脚を動かしながら、風を受けて前に出る作戦。4分40秒ペースで22km〜27kmを通過した。
この区間、途中でYOUTUBERのみゃこさんと並走。元気に声掛けしながら走る姿に元気をもらいつつ、この日はゆっくりペースのみゃこさんを抜いて前へ。思いもよらぬ出来事で、とても元気づけられたので感謝!
それと折り返し地点で、ジェル以外に1つ持ってきていた物を補給。それはこちら。即効元気GABA+
本当はカフェイン入りの方を買いたかったのだけど、コンビニ探しても無くなっており、仕方なく新商品のこちらに。
GABAというのはリラックス効果の物質なので、マラソンの時には不向きかも。これじゃなくてカフェイン入りだったらもう1分くらいタイム縮んでたかな?笑
とりあえず前回の経験から、ずっとジェルだと内臓がきつい印象があったので、今回は途中でこのゼリーを。気分転換にもなった。
27kmを過ぎたあたりから、今度は向かい風に。
そのあたりで、最後の粘りに向けてモルテンのジェル(カフェイン入り)を摂取。
高価なのでこれまで買ったことなかったけど、他のジェルよりもゼリー感が強くて飲みやすい感じはあった。味は特に可もなく不可もなく、ただ走るために摂取するという感じ。
向かい風が強かったので、ペーサーを探して風除け作戦再開へ。
この時間になると、私の周りにはEブロックスタートの選手はほぼいなく、BブロックCブロックあたりのランナーが大半。彼らは私より前にスタートしていることを考えると、きっとこの先もペースが落ち続けると予想。ペーサーには不向きだ。
そんな中、なんとGブロックスタートで脚がしっかり動いているランナーを発見。彼に決めた!(ペーサーB認定)
強風の中、途中で帽子が飛ばされるハプニングもあったが(拾おうとしてくれたランナーさんありがとうございました)、なんとかペーサーBに追走。心の中で勝手にライバルであり仲間としていました。
しかひ36kmくらいになり、ペーサーBのペースが落ち始めたのでここでおさらば。
私の風除けになってくれていたので消耗も大きかったのかもしれない。
ここで最後のジェル補給。その美味しさに定評があり、私も大好きなマグオンの梅味。
後半の足攣り対策のために給水所の塩分タブレットを3〜4個くらい消費していたが、ここでマグオン。最後の足攣り対策。最後の頼み。命綱。
しかし岩淵水門を過ぎたあたりの、土手の上側を走るコース。強い向かい風が吹き荒れる38km地点で私の右内転筋と前脛骨筋が攣り始める。
これまでよく頑張ったと個人的には満足しているが、もうペースが上がらない。5分〜5分10秒/kmでラスト4kmを必死に走る。
このままこのペースを維持できれば、なんとかサブ3.5は達成できる!
そう信じて走る中、ラスト1kmくらいで倒れ込んでるランナーが複数。
「こうなってしまったら最後」と緊張感もあったが、攣りながらも走れる状態は維持できて、ゴール!!
なんとかギリギリでサブ3.5達成!
めちゃくちゃ嬉しい。気持ちいい。
レース中はトイレにも行かずだったので、もし行っていたらサブ3.5怪しかったかもしれない。それくらいギリギリだった。
今回のレースを振り返り、もう一つだけ良かったと思う点があった。それは「波がある」ことを知っておくこと。
具体的にいうと2つあって
・尿意の波
・キツさの波
である。
人間は尿意を感じても、それはしばらくすると落ち着く生き物である。
走っていてキツイと感じても、しばらくすればその山を越えてまた走れるようになる。
この2つを知識として、そして経験として知っていたので、今回は冷静にレースに臨めていたと思う。
実際にスタートして5kmくらいで私は「ちょっとオシッコしたいかも」と感じ始めていた。しかし波があることを分かっていたので、急いで行く必要はないという判断を下し、結果的にゴールまで行かなかった。
脚の疲労も38kmくらいに起こってから「今がピークで、最後また走れるはず」と考えれたので、無理せずにペースを落としながらも心に余裕を持って走れたと思う。
マラソンに大切なことは「自己理解」であり、自己理解を深めるには人間に対する理解が必須。生理学的な知識も、精神的な知識も、そして自分に負荷をかけた結果得られた経験が大切になるのだ。
私は走ることは好きではないけれど、走ってると必ず弱い自分に何度も向き合う場面が出てくる。
「ペース落とそうかな」
「距離短くしようかな」
「もう歩こうかな」
「やめちゃおうかな」
そんなことを繰り返しながら自己理解を深め、記録だけでなく人間として成長していけたらと思ったのでありました。
次はトレランの大会へ。それとフルマラソンは3時間20分を目標に。