参天台五台山記読記018
十七日(丙寅)
巳時,家主張三郎調美食送。見兔馬二疋:一疋負物,一疋人乘。馬大如日本二歲小馬,高僅三尺許,長四尺許,耳長八寸許,似兔耳形。彈琴童二人出來,人人與錢。行法七時了。自䉼買糸鞋一足,直八十文。
ノート:
巳の時、大家の張三郎さんが美食を調理してご馳走してくれた。その際、兎馬2匹を見せてもらった。1匹は荷物を運ぶための駄馬であり、もう1匹は乗り物として使われていた。馬は2歳程度の日本小馬のような小型馬で、高さ3尺、長さ4尺程度で、耳だけは8寸程度の長さがあり、ウサギの耳のような形をしていた。とても可愛らしい動物のようだが、本当はロバだったね。
また、琴を弾く子供の門付が来て芸を披露した。みんなが銭を投げた。
行法は七時に修了した。
今日、自分でわらじ一足を選んだ。その値段は80文だった。
十八日(丁卯)
雨下。家主食如昨日。錢三貫借送問官,開封後可返者。頼縁供奉、快宗供奉、聖秀各買糸鞋一足,直各四十文。七時行法了。
ノート:
雨が降った。昨日と同じように、大家さんに御馳走してもらった。
問官には銭三貫を貸した。開封に着いた時には返済することができると言われた。具体的な理由は書かれていないので、内陸に進むための保証金だったのかもしれない。ちなみに、山中貞雄監督が生涯の傑作『人情紙風船』を完成させた後、徴兵令が下され、赤紙一枚で兵隊になった彼は、その戦場で無念にも命を落とすこととなったのが、まさにこの開封の地であった。
同行者の頼縁供奉、快宗供奉、聖秀はそれぞれわらじ1足を購入した。価格は40文と比較的安価だった。
勤行は七時に修了した。