龍の取扱説明書(おんりゅう版)その5 龍との縁はいつか終わるか
【5 龍との縁はいつか終わるか】
お互いの合意により龍との縁は始まると書いた。
それでは、いつかその龍との縁は終わったりきれたりするのかというと、
それは様々である。
だが、基本的に龍は、一度愛した人を決して見放さない。
あなたがいつかその龍の存在を感じなくなったとしても、
気配を消して、遠くからあなたを見守り続ける。
いつかあなたが体を離れて魂としてのエネルギー体に戻ったとき、
全ては分かるだろう。
生きている、体がある時に、そのすべてが分からなくても何ら問題は無い。
魂とは、実に不可思議なものだ、くらいに捉えておけば良い。
思議すべからざるもの(=不可思議)ならば、
ま、深く考えなくていい、ということだ。
どうせそのうち分かるから。あとほんの、たった何十年か先のことだ。
我々から見たら、ほんの瞬き程度の、人間の命の時間。
どうか、この限られた時間の中で、体も心も、めいっぱい楽しんで欲しい。
人を愛してしまった龍の、ささやかな願いである。
(『龍の取扱説明書』シリーズ 完)