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『魅惑の人』最終回(第16回)ネタバレあり

※366日間チャレンジ、65日目。

はー、終わりましたなー、『魅惑の人』。
ネタバレのない感想は、書けそうにありません・・・!
なので、ネタバレは嫌だわ・・・という方は、そっと別のページへ移動してくださいませ・・・なにとぞ・・・!





大丈夫ですか・・・?




書きますよー。



はい、やっと見れました、最終回。
大妃様が、性別に嘘をついていた棋待令(モンウ)を罰することもなく、結局そのまま無罪放免になったのが、ほんとにそれで良いの・・・?とか思ったけれども、結局いろんなことが最終回にバタバタと片付きましたなー。

そして王様の粘着質な性格に、最後ゾッとしました(爆)。
あの、第1回の冒頭でのセリフを、最終回に回収するとは・・・。
いやー、怖い怖い。もうすっかり忘れていましたよ、あんなやりとりがあったこと、私なんぞは。

相当執念深い人だったんだね、君は・・・だからこそ、ずっとモンウを諦めずにいたんだねえ。
ほんと、物事には良い面とそうでない(爆)面の両方がありますなあ。

それにしても、なんだろ、最近の韓国ドラマにおける、ハッピーエンドの描き方が・・・いくらなんでも、結婚しない自由な関係にこだわりすぎなんじゃないかい?と感じることが増えてきた。

王様の
「お前を王宮に閉じ込め
 独り占めしたい欲心を
 母上に見透かされたようで後ろめたく
 ふと我に返った」
というセリフ、すごくうまく言ってるな、とは思ったんだけど、なんというか、

「現代の女性は、きっとこう言われたら嬉しいんじゃないか(現代の若い女性視聴者にウケるのではないか)」

という脚本家の欲が、透けて見えた気がしたんだよなあ・・・。なんか違和感があって・・・。

エンディングの、二人の関係が結局どうなるのかはっきり描かないままでの終わり方は、『ザ・キング』とか『新米史官ク・ヘリョン』なんかに通じる感じがあったけど、脚本家さんや演出家さんなど、スタッフさんたちも、

『4B運動』と呼ばれる、若い韓国女性の間で大きくなってきた『恋愛しない、結婚しない、性行為をしない、出産しない』選択の自由の先の“幸せな生き方”の具体像というものが、思い描けていないのではないかな?

という気がした。

制作している人たちは、たぶん40代以上の、恋愛も結婚も性行為も出産も『幸せ』に通じているとポジティブにとらえている(あるいはそう教育されていた)人たちで、それをひとつもしないで到達する幸せな人生像というものが、いまひとつ理解できていないんじゃないかな・・・。

それを韓国の王朝時代に持っていこうというのは、なかなか難しいと思う。
だから、ラストだけ、主人公の二人が、過去にタイムスリップしてしまった現代の男女みたいな違和感を感じた。(それは『ザ・キング』とか『新米史官ク・ヘリョン』にも感じたものだ。)

世継ぎの男子を産まないといけない、という、ほとんど生死をかけた女性たちの戦いが繰り広げられていたはずの時代設定を背景にしながら、現代の4B運動まで盛り込んでいくって、そりゃ無理がないか・・・?

でも、そうしないと、現代の若い女性たちに、ウケないよねえ、たぶん。

という、おじさんおばさん世代のドラマ制作者の葛藤を、最後に勝手に感じてしまったのでありました。

だってさ、モンウ(ヘス)は、チャングニョンが泣くほど『王様に迎えにきて欲しかった』『王様を待っていた』んだよね?でもそれは、結婚して王宮に入るってことでもないし、王様の子供を産むってことでもないんだよね?

ただ死ぬまで一緒に囲碁をするだけで心満たされて幸せ、ってことなんだよね?

うん、頭ではわかる。わかるんだけども・・・この時代の王様にそんなこと許されるんだろうか(いやだからフィクション!ファンタジーなんだってば)。
なんか中途半端というか、宙ぶらりんというか、おさまってない感じというか・・・私はそう感じたけれども、とはいえ。

ドラマの中の二人が幸せなら、それで良いのだ、うん。(←まだちょっとハラ落ちしてない、ふんわりした理解)

そして、実は王様が、モンウに一度も囲碁で勝っていなかったという衝撃の事実も、最終回で明らかに(爆)。
モンウ、強すぎだろう!!!
そして、最後に、勝負もついてないのに、自ら名前をバラしてしまうモンウ。

なぜ!なぜそこでバラしてしまう、モンウ!

王様の病的に粘着質でマゾヒスティックなところに、とことん付き合ってあげればいいのに、と思ったりした(いやだからフィクション!ファンタジーだから!!笑)。

ほんとにねえ、この、極東アジア圏で同時に起きている少子化問題が、はたしてどういう新しい幸せな生き方像を生み出していくのか。
もう子供を産める現役世代を引退した身としては、部外者として、若い世代を邪魔しない外野となるべく、若い人たちから学びながら、見守っていきたいものでありますね。

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