2023年にポータブルCDプレーヤーを買う。(Bluetooth接続編)

ポータブルCDプレーヤーを購入した理由の一つに、「CDを聴くときにワイヤレスイヤホンを使いたい」というのがありました。
音楽を聴く時間というのはいろいろあると思いますが、私は「ながら聴き」のことが多いです。多いのは、家事をしながら、というときでしょうか。
リッピング音源やらSpotifyやらの場合はスマホにBT接続したワイヤレスイヤホンを接続して聴けば良いのですが、CDとなると我が家にあるパナソニック製のコンポからでは「大音量で流す」以外の選択肢がありません。いやヘッドフォンジャック自体はたぶんどっかについていると思いますが、家事をする範囲がごく限られてしまいます。

というわけでこのTY-P50ですが、Bluetooth接続ができるようになっています。
ただし細かい仕様がいまいちわかりません。BluetoothバージョンはV5.0、対応プロファイルはA2DP、AVRCPとなっています。A2DPとは音楽、映像を送信するための規格で、AVRCPは操作のための規格ですね。要は音楽をBT経由で通信できますよ、リモコンも使えますよ、ということです。A2DPは標準でSBCというコーデックに対応していますが、その他のコーデックの記載がない、ということはAACやLDACなどのより高音質なコーデックの規格には対応していないと思った方が良さそうです。

私の手元にはいくつかワイヤレスイヤホンがありますので、それを使って試してみました。
とりあえず使ってみたのはSkullCandyのInk’dというやつです。少し古めで、対応するBluetoothのバージョンは4.1。特に特徴があるイヤホンではなく、拗らせた感じの名称の割には普通。他のデバイスで聴いた時の印象としては、比較的平坦でクリアな感じの音質だと思います。
※なお、私は若い頃のささやかな音楽活動が祟ったか、高音域の聞こえが元々あまり良くありませんし、歳をとったせいでメニエールを患っており、平均的な人より音がよく聞こえません。このため音質についてはあまり参考になさらないことをお勧めします。

接続方法は、付属のマニュアルに記載しているので一応わかります。
①CDを入れる。
②再生ボタンを押して電源を入れる。
③プログラム・BTボタンを押す。液晶に「bt」の表示が出るとペアリングモードを開始。
④イヤホン側をペアリングモードにして、しばらく待つ。
これで接続されます。
Bluetoothでのワイヤレス接続は、若干音が潰れる印象がありますが、一応許容範囲かな、という印象です。
というか、たぶん配信とかiTunesとかで流れる音って音の強調するポイントが「圧縮されて音が潰れることを見越して強調点をチューニングする」みたいな感じなんですかね。このためiPhoneやiPadなんかで音楽を聴くときに、ワイヤレスだから音の潰れが、みたいなことはあんまり気にならないんじゃないかと思います。いやーITすごいなー(棒
CDで聴いた場合は、ワイヤードで聴く場合とワイヤレスで聴く場合とでだいぶ音質が変わって聞こえます。

まあこの辺は使用するイヤフォンによる差異の方が大きいかも知れません。

さて、むしろ問題なのが先ほどの接続手順で、実は一旦スイッチが切れるとBluetoothも切断されてしまいます。接続情報を保存していてくれないんですよね。困ったことに。
このため、例えば持ち運び中にCDを交換したりなんかすると、その時点でBluetoothが切断され、うっかりすると上面スピーカーから音が流れてしまいますので、ちょっと周りに迷惑をかけてしまう可能性があります。持ち運び時ほどワイヤードで使う方が安心感がありますかね、私なら。

とはいえ、限定的な場面でもワイヤレスで音が聴ける、というのは良いものです。
じっくり音楽を聴きたいときにはワイヤードで、ながら聴きをしたいときにはワイヤレスで、みたいな使い分けでもいいかな、と思います。

ということで、2023年にポータブルCDプレーヤーを買うシリーズ、一旦ここで終わります。
レコードやカセットテープの頃から、CD、シリコン、オンラインと音楽の聴き方が変わってくると、なんとなく「音楽を聴く」という行為が雑になっているような気がしていました。レコードなんかだと、音楽を実際に聴くまでのプロセスというのは、ひとつの儀式か何かのような感すらありました。ジャケットからレコードを取り出し、クリーナーで埃をとり、指紋をつけないようにプレーヤーに置いて、ゆっくりと針を落とす、という一連の行為は、さあこれから音楽を聴くぞ、という気持ちをしっかりと高めてくれます。それはアルバム一枚で3,000円近い金額を要求するのに相応しい丁寧さの要求です。
カジュアルに聴きたい音楽を選んでプレイ、というのは、それはそれで気軽でいいのですが、大切に音楽を聴くということからはいささか程遠いように見えます。
手元に積み上がっているCDを眺めつつ、大切に音楽を聴く、ということにもう少し真摯になってもいいのかな、と改めて考えてみたりもしています。


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