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キングオブコント2019を3年ぶりに見返した感想 もっとバカであって欲しかった 笹見


どうも、個人的な感想をただ書きたい人です。
現在は2022年ですが、TVerで3年前のキングオブコントを見返したので感想を書きます。

賞レースの過去回は、著作権だったり不祥事だったりで観れないネタも多い中、2019年はフルで観れるので有難いです。

ア!2008年が観れない!
これは本当に謎です。
別に誰かやらかしたとか無いですよね。公式からは以前から2008年大会に余り触れない傾向を感じていましたが...。
2008年は大会全体が不祥事だったとでも言いたいんですかね?

ファーストステージ

1.うるとらブギーズ「催眠術」
一緒に喋っちゃう人が居るって設定に頭で慣れるのに結構時間がかかってしまって微妙に入り込め無かったので前半は会場のウケとの温度差を感じてしまいました。
ただ、別の女性客を舞台上に上げた時に、名前を聞かれた女性の応えも一緒に喋ってしまったシーン辺りからこのネタの面白さに段々ついていける様になり、後半はかなり楽しめました。

一緒に喋っちゃうのには特に理由はなくただそういう体質、という事をすぐに受け入れるのは割と自分の中では難しいみたいで、年月を経てこうして改めて観てもやはり前半部分から入り込むのには苦戦してしまいました。
「アーアー」って樫本さんで遊んでいる人が居るくだりが1番すきです。

2.ネルソンズ「噂話」
普通にずっと面白かったです。和田さんの声がとっても面白いですね。
なんか初見よりも笑った気がします。何度観ても色褪せないタイプのネタなのでしょうか。
バット持ってる青山さんに即、岸さんの居場所を教える下りが1番好きです。

なんかお笑いにハマるずっと前、2015年くらいかな。エンタの神様にネルソンズが今急上昇の若手芸人!みたいな感じで紹介されて、自殺を止めるコントを披露してたんですけど、その時は「フーン、これが急上昇の芸人か〜、まあまあつまんなくはないけど?へぇー別に」とかナマ言った覚えがあります(高校生)。
ただ、ハマらなかった割にはやっぱり和田さんのインパクトが残っていて、そのトリオの存在は頭の何処かで覚えていて。そんなネルソンズが遂に決勝に来たんだなあって。しかもあの時よりもずっと面白い。
勝手に感慨深くなってるって話です。オワリ。

3.空気階段「タクシー」
わくわくする脚本と演出ですね。
かたまりさんと同じ見た目の人が何人か居て、今も何処かにいる訳ですから、舞台上以外の景色も広がって見えてすごく魅力的でした。

一方で純粋に笑えた部分が前2組と比べて明らかに少なく、特にもぐらさんのキャラクターがいつもよりイマイチハマりませんでした。
2019年ということは、それ以前にクローゼットや電車のオッサンのネタは観てきている訳ですからね。その2ネタ程キャラ推しのコントじゃないとはいえボケの多くはもぐらさんに起因している訳ですから、やっぱり物足りなさは感じます。

伏線回収が入ったコントや漫才(特に)は基本的には好きじゃないですが、今回のコントはそこは物語としては楽しめました。
ただ伏線貼ってる時も笑いたいという気持ちは強くあります。「トランペットにヘチマが入ってた」とかGENERATIONSの下りとかは伏線の部分なので、回収されて完成って感じなのかもしれませんが、やっぱり伏線の部分だけで、単体のボケとして面白くする事って難しいんですかね。

話は面白いんだけど、笑いとしては〜...っていう、この後全ネタに好きなネタの序列を付けるんですけど(こういう事するの好きなので)、空気階段を何処に入れるべきかとても悩みます。

なんかでも、「空気階段」ってコンビ名で細身で眼鏡かけた人がネタ書いてるコンビのコント、っぽいコントだなとは思いました。
「空気階段」の細身眼鏡はこんな感じのコント作りますでしょ。星新一みたいなコントを量産します。

4.ビスケットブラザーズ「知らない街」
「ずっと上を向いていたら知らない街に来てしまった」っていう導入、期待感湧いてきて好きです。
元々SNSや掲示板で「知らない街」というタイトルで話題になってたので気になってはいたのですが、こんなファンタジーなコントだったとは。
ファンタジー過ぎて名前が日本人なのが妙に感じます。
バッグ投げつけて記憶取り戻す下り面白いですね〜。
ただ「サン!」「デイ!」「マン!」「デイ!」って交互に繰り返して叫ぶところは余りハマらなくて、しかもその下りが何度か続くのでそこだけはトーンダウンしてしまいました。

演者としての魅力を感じたので他のネタも大体面白いんだろうな〜ってこのネタ観ただけで思いました。ABCの決勝が初見だった事を完全に忘れていた訳ですが、その時のオークションのネタ含め確かに面白いコンビです。漫才も面白いですね。
しりとりで「大好き」の後「キツネ」で続けたところが1番好きです。

5.ジャルジャル「野球部」
周波数の問題で日本語が英語っぽく聞こえるっていう設定が斬新で、かつ妙な説得力も感じました。
ちょっと距離とると日本語が英語っぽく聞こえる人が居るって状況をリアルに考えれば考える程面白いです。こういうリアルを頭の中でイメージして笑えるのはジャルジャルのコントの醍醐味の1つですよね。
後藤さんが英語で喋って叱られるところが1番好きです。

このネタは準々決勝で披露したらしいのですが、その時は例年のジャルジャルと比べると...という感じだったらしいです。なので準決勝ではこのネタではなく、「体操走りな奴」と「昔、そいつにシバかれた奴」をやったみたいなのですが、正直その2つよりこの野球部のネタの方が好きなので、怪我をされたのはあれですけど、まあまあ、僕としてはラッキーといいますか。
今年は福徳さんが足の小指を骨折した他に、ネルソンズの青山フォール勝ちさんも決勝数日前に右肩を骨折していました。
皆さん満身創痍でこの戦いの舞台に立っているのですね。

人志松本「めちゃイケに出たのは失敗だったね」
僕めちゃイケ観てなかったのですが、実際どうだったんですか?めちゃイケでのジャルジャルの活躍。三中さんが視聴者から嫌われている、という事実のみ認知しています。

6.どぶろっく「農夫と神様」
初見で観た時は全然ハマらなかったのですが、改めて観たらそこそこ楽しめました。
ただどうしてもツッコミがずっと引っかかります。
このネタはしっかりミュージカル調に作った上で凄くしょうもない事を、それをこの決勝の舞台で、っていうとにかくバカバカしさが面白いと感じました。
でも「大きなイチモツ」を求められた時だけツッコミがミュージカル調から離れてお笑いっぽい、漫才みたいなのがこのコントのバカバカしさを邪魔してる様に感じて冷めてしまいます。
途中でツッコミの森さんが「大事なのはサイズじゃない」と諭す下りは馬鹿な世界に入り込んでいて面白かったです。個人的にはずっとこういったノリであって欲しかったな〜。

あと、そもそも大きなイチモツを求めてること自体にハマってないかもしれません。
言うほど大きなイチモツ欲しいか?と感じてしまって微妙に農夫に感情移入しづらいです。
「イチモツ」ってワードは絶妙だと思いますけど、どぶろっくの別のネタで「ちんちん」を連呼し続けるものがあって、そちらの方はとても笑ってしまいました。確かに、男性器の呼称で最も好きなのは何?と聞かれたらダントツで「ちんちん」なのですが。
「大きなちんちんをください」だったら爆笑していた可能性...?

いやどれも違うのかな。根本はもっと。
もっとバカバカしい物を期待し過ぎていたのかも知れません。準決勝で話題になっていたのは知っていて、その感じ的ににゃんこスターみたいなネタで来るのかなと予想してました。そしたら意外とちゃんとしてるんですよねこのネタ。
僕が観たかったのって、もっとセットもぐちゃぐちゃで、歌とかも雑で、ていうかミュージカル調ですらなくて、ただの場荒らし糞だったのかもしれません。もう全然違うネタだし、どぶろっくですら無さそうだけど、何処かでそれを期待してたのかもしれません。虹の黄昏じゃないですが。
にゃんこスターはボケもツッコミも、小道具もオチも全部バカばっかですからね。あれは凄く笑いました。

7.かが屋「花束」
表情の変化が魅力的なコンビだと思ってるのですが、このネタだと表情の変化する過程がごっそり暗転でタイムスリップしてしまってるので、僕の観たいかが屋ではないんですよね。
明るい時と暗い時の大きなギャップの差は確かに面白いですけど、かが屋にはもっとディテールの部分、ちょっと明るい、ちょっと暗いの間の揺らぎを求めてしまいます。
ストーリーとしてもなんでしょう。やっぱり変化の過程が見れてないし、時間軸が短い間に何度も前後する関係からか、哀愁が意外と感じて来ないな〜って。哀愁コント師のモダンタイムスが「20年後のかが屋」と内村光良さんに言われる様に、かが屋といえば哀愁ですよね。終わらせ方は好きですけど。

準決勝では「イヤホン」をやるんじゃないかと予想されてたみたいですが両日やらず。イヤホンってあのワイヤレスイヤホンをプレゼントするネタの事ですよね。正直ハートフル全面なコントはそこまで好みじゃないんですが、イヤホンのネタはちょっと泣きますね〜...。良い意味で。普通にうるうるします。
うわー確かに決勝で観たかったですね。マミィの「やばいおじさん」のネタとかでもSNSとかで良い話〜感動しちゃった!とか書かれるんですから、イヤホンとかならもう。
まあ高得点取れるネタなのかどうかは知らないですけど、こういう注目の集まるデカい舞台でやってる所は観たいですね。もう結構バレてるネタなんでなかなか予選でかけることはないでしょうけど。

かが屋も空気階段も前年、準決勝大ウケで落とされてるんですよね。前年も決勝で観たかったな。ジャルジャルも。あっ、あと「ケンタウロス」...は観れたので良いですが。
かが屋、皆好きでしょうし散々知られてると思いますけど、決勝でやったネタがこれで終わりであっては欲しくないですね。

8.GAG「芸人の彼女」
漫才中彼女がブス弄りされてる様子を騒然と見つめる福井さんがめちゃくちゃ面白かったです。
漫才の感想求められて色々ぐるぐる考えた中で重い口開けて「じゃがいもには似てないと思います...」という一言も笑いました。

予選の数ヶ月前にこのネタを公式で上げていたのを観たことがあります。その時からこれは決勝でやって欲しい!って思っていたので実現して嬉しいです。
公式で上げられていたバージョンと比べると、決勝版は全体的に演技が過剰で分かりやすくし過ぎているのがちょっと、とは思いましたが、過去の決勝での成績を考えたら...ですよね。

現在までで4度の決勝、内3回が8位以下で今回は3位、でも決選投票で最終決戦に残れず。この年は2本目観たかったですね...。

9.ゾフィー「謝罪会見」
悪魔じゃないけど、なんかヤバい奴に取り憑かれた人形みたいな、死霊館のアナベルみたいな独特の凄みがある見た目と動きが面白かったです。
それこそこの大会の数時間後に死霊館シリーズの何かが深夜に放送してた様な...。
ゆっくりまぶたを下ろして寝るの良いですよね。
まぶたを閉じてクワッと目を開ける。ザコシショウの福山雅治モノマネで使うあの眼鏡の芸みたいですね。
記者の方へとゆっくり首を動かすふくちゃんが1番好きです。

このネタ確かに面白かったですが、まさかふくちゃんがこんなにメディアで活躍するとは思いませんでした。
2021年の秋頃にあったみたいですね。「ふくちゃん寄席」。ふくちゃん主催のライブ、ゲストにゾフィーとランジャタイを呼んで開催。
は?

10.わらふぢなるお「バンジージャンプ」
普通に全編面白かったですけど、会場ウケはなんかまばらですね。「ハハハ!」シーン...「ハハハ!」シーン...みたいな。
後半の展開が特に好きです。やっぱり狂気的なボケが僕は好みですね。
準決勝はイチウケって聞いていたので期待しながら観てましたが...。準決勝イチウケと聞くコンビ毎年決勝で微妙な成績残している気がします。僕自体観に行けてないので何とも言えないですが...。

ちなみにこのネタ、グレープカンパニーがYouTubeで何か変な、バンジーというより転落死に使う様な背景付きでアップしているので是非観てください。
あとその動画に「かもめんたると似たものを感じる」とコメントが書かれているのを発見しました。なるほど、考えた事なかった。皆さんはどう思いますか?

ファイナルステージ

1.ジャルジャル「空き巣」
「ショウハラ?」と聞かれて無言でウンウン頷くところが1番面白かったです。
途中までは普段のジャルジャルらしい感じですけど、最後の展開はなんでしょうか?
確かにミラクルな展開続きですし、オカルト的な話でもないと収集つかないくらいのネタといえばそうですが...。

前半部分も本当に普段のジャルジャル過ぎるというか、ネタのタネでよく見る感じ。逆に言えばそれくらい普段から面白いという事でもありますが、10年前から売れ、賞レースに出続け新しさを評価されてきたジャルジャルが9年ぶりに決勝に来た!という状況で僕が求めてしまうのはやっぱり普段以上に発想重視なネタといいますか。まあこのオチも大胆な発想か。

前半は普通に面白いだけに後半の展開が本当に謎で、ネタとして何が狙いなのかが分からなく、どう笑えばいいかとかじゃなくてどう思えばいいかが分からないです。
ジャルジャルの何がしたいんだネタとして有名なものに「男なのに女子バレー部の試合呼ばれた奴」があります。あちらはそこまで笑いはせずとも、単純に理不尽な物語としてコントを楽しむ事は出来ますが、今回のネタは笑えはするけどネタ全体としての楽しみ方はわからないです。どちらが好きかといえば「女子バレー部」のネタの方が好きです。
単純にオチてないオチなのかもしれないですけど。先程の女子バレー部もそうですが、「エチュードに引く奴」も散々福徳さんがブチ切れて帰る、という特にオチの無い終わり方をしているネタで、そういう事ジャルジャルは結構しますよね。僕はそういう所も好きなんですが、今回のネタは決勝、て事もあってか何か狙いが無いと釈然としないんですよね。

泥棒が空き巣を試みるも、人が居て、誤魔化す為に知り合いのフリしたら偶然話がかみ合って、その後もずっとミラクルが続いてやり過ごしていたら、全てが幻となって消え、気がついたらそこには家が無かった。

??

2.うるとらブギーズ「サッカー実況解説」
2人で勝手に盛り上がって毎回最後にドカンッて笑いが来るこの感じが、ABCで優勝した時のエンペラーの1本目の漫才みたいなワクワク感がありました。
天丼ネタってワクワクしますよね。どぶろっくで得られなかった分をこちらで摂取。
佐々木さんがふざけてフェイクで「ゴール!」って騙す下りが1番好きです。

3.どぶろっく「金の斧銀の斧」
リアルタイムで観ていた時は前述の通り1本目に全くハマっていなかったので完全苦痛タイムでしたが、結果を全て知った上で観ると純粋に楽しめて1本目より好きでした。
基本的には1本目と一緒ですが、オノを返して欲しいという立場だと、森さんのツッコミもそこそこ自然に感じます。
最後は結局大きなイチモツを求める所も何だかハッピーエンドみたいで良いですね。
1番好きなところは、「前が見えなくなる程の〜」です。


好きな順です。

GAG
ゾフィー
ジャルジャル
ネルソンズ
うるとらブギーズ
わらふぢなるお
   うるとらブギーズ2
空気階段
ビスケットブラザーズ
   ジャルジャル2
かが屋
   どぶろっく2
どぶろっく


先程空気階段を何処に入れるべきか悩むと言いましたが、そもそもほぼ全組甲乙つけがた過ぎて並べるのが難しかったです。
歴代でも一番横一線な回だったなと感じました。日によって変わりそうなランキングです。
横一線で特別これは優勝だ!と感じたコンビが居た訳でもないのでどぶろっくが優勝である事には割とすんなり納得できました。


終わりです。

書くことがなくなったので。

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