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軽い臼蓋形成不全を伴う腰痛

30代男性で腰痛が2日前からあります。4年前にも腰痛を当院で治療しました。

腰痛の部位

痛みの程度はMAX10とすると8程度。
靴下・ズボンの着脱・歩行で痛みます。レントゲンで右股関節の軽い臼蓋形成不全があり、腰椎の前弯も減少していました。
 初回の深部灸頭鍼治療を行った直後、症状は半減しました。
 臼蓋形成不全を伴う腰痛は20代30代にも見られ、再発傾向がありますが、鍼治療に良く反応する印象です。
 一時期、腰痛にはレントゲン写真は不要と言われた時期がありましたが、私はレントゲン写真は必須と考えています。腰椎側弯例・前弯現症例・臼蓋形成不全例で鍼が有効な印象で、腰痛の病態を考える上でレントゲン写真は必須です。
 股関節専門家の臼蓋形成不全への治療は変形性関節症となるまでの期間痛み止めと股関節に過負荷をかけぬよう体重減少など指導し、筋肉トレーニングになります。腰痛をみる脊椎の専門家は股関節の異常を発見しても悪化したら、股関節の専門家へ紹介する方針になると思われます。(これとは別にHip-spine synd.といって股関節の悪さと腰痛は併発するという病態もあります。臼蓋形成不全との関連は議論を要します。)
 当院では臼蓋形成不全を伴う腰痛は腰痛の再発傾向と筋力アップを含め病態を説明し、患者さんに自分の腰痛の種類をよく理解できるようしています。形成不全の程度・肥満度・筋肉量・労働の種類によって症状の経過は異なります。


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