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暗黒麻雀への誘い
またssmjp同人部の新刊に記事を書かせてもらったので、noteにも転載しつつ宣伝してみる。
良かったら買ってくださいませ。
ssmjp麻雀部について
ssmjpではコミュニケーションツールとしてSlackを活用している。
そこには「#麻雀やろうぜ」という「麻雀したい」と言えば面子がすぐに集まる素敵なチャンネルがあって、ssmjp麻雀部では日々麻雀を楽しく打つことができている。
Slackは良いね。
※「#麻雀やろうぜ」はssmjpのSlackの中で最もアクティブなチャンネルだぞ!!
光あるところに影あり
人生は迷いやすい。
迷ってしまってどうしようもないときには宗教に助けられることもあるだろう。
麻雀も一緒だ。
4年ほど前、迷える雀士を救うために「槓の光」という宗教を立ち上げた。
槓を目指すことにより、迷いがなくなり、麻雀をより楽しめるようになる。
教義(指針)等については、過去のささみの本やnoteにも書いているので良かったら読んで欲しい。
これであとは信者が増えて上納金が増えれば左団扇でのんびり暮らせるぞ、宗教すげーな、と思ったこともありました。
でも現実は全然甘くないのよ。
ちょっと麻雀が上手くなると、常に対々和を目指すのは無茶だということにみんな気付いちゃうんだ。
そして順子のほうが刻子より強いことにも気付いちゃう。
素直に教義を信じ続けて弱いままでいてくれれば良いのにね。
だんだん安易にポンしたり槓したりしなくなっちゃうんだ。
カモが減ると悲しい。
さらに、私が槓をしないと、どーして教祖なのに槓しないんですかー、とかみんなで煽ってくる始末。
どうしてこうなった。
麻雀界に光を灯すつもりが心が曇る一方だよ。
よろしい、光があるところに影あり。
暗黒麻雀を広めていこうじゃないか。
麻雀とはどんなゲームなのか
そもそも麻雀はこんなゲームだ。
不完全情報ゲーム、見えない情報がある
運にかなり左右される
長期戦では強い人には絶対に勝てない
弱い人でも強い人に勝てることがある
4人で行なう
強いと言われる人は、
読み等で情報の精度を上げつつ
確率的に効率が良い手を作っていき
情報と確率に基いて押し引きの判断をする
ということができてる。
でも強くなるのはとても大変。
形を覚えたりすることで思考の省略と短縮はできる。でも情報の精度を上げるためには、他人の手とかもちゃんと観察しつつ全力で推理しないといけない。
ぶっちゃけとても集中力がいるし頭も使うんだよね。
そしてちゃんと打つと疲れちゃう。
もっと気楽に楽しく打ちたいよね。
勝ち負けより大事なこともあるんじゃないかな。
暗黒麻雀が目指すもの
こんな考え方で打つのが暗黒麻雀だ。
相手をハメ
疑心暗鬼にさせ場を支配し
やばいときには遠見の見物
勝てそうなときだけ戦い
配牌がダメなときは遊ぶ
どう?、楽しそうでしょ?
こっちがわにおいでよ。
具体的なやり方についてこれから説明していくよ。
相手をハメる
人生も麻雀も落とし穴だらけだ。
落ちる側より落とす側のほうが楽しいよ。
スジひっかけ
麻雀のセオリーのひとつに、スジ牌が当たる確率は低い、というものがある。
両面待ちは和がりやすい、両面待ちであれば、スジの牌は通りやすい。
「5」を捨ててれば「2」と「8」は安全、「6」を切ってれば「3」と「9」は安全。
まあ普通に打ってればそのとおりだ。
でも普通に打たなければ良いんだよ。あえてスジひっかけになるような待ちを作っておけば、それは素敵な落とし穴になるんだ。
たとえば「126」という牌の並びがあったら、序盤で「6」を切ってしまって、「3」の待ちを残しておくとひっかけになるよね。
効率は悪いけど、落とし穴を作って待ってるときのワクワク感は和がるより魅惑的だったりするぞ。
壁の裏
「2」が全部場に見えてるときは、「1」はあまり使いようがないんだよ。
順子にならないからね。
4枚見えてる牌のことを壁と言うんだけど、その裏側の牌で待つのも良い落とし穴だぞ。
壁の裏で待ってるわね、とサイコパスもしくはメンヘラな気分も味わえるよ。
地獄で待ってる
西が2枚場に見えてる状態での、西の単騎待ち。
こういう待ちも素敵。
絶対当たらない、と思って切った相手に与える心理的ダメージは大きいよ。
地獄待ち、って言うんだけど、地獄で待ってるわ、とメンヘラ気分全開でワクワクしよーぜ。
序盤の捨牌で騙す
序盤に捨てられた牌の近くは安全に見えちゃうんだけど、それを逆手に取るのも面白かったりする。
具体的には、配牌で「233」という牌があったら「3」を最初に切っておくとか。
しばらく進んだ後に、リーチをかけると、「1」は出やすくなるよね。
その後に「3」をツモってくると速度が遅くなってちょっと悔やしいけど、もう1枚「3」を切れば、ますます「1」は出やすくなる。
まあ撒き餌みたいなものだ。寄ってくる魚は釣り上げておいしくいただきましょう。
疑心暗鬼にさせて場を支配する
この人ヤバイ、何をしてくるかわからない、と相手に思わせたら勝ちだよ。
とりあえずドラをポン
ドラを対子で持ってるときにドラが出てきたらポンすると良い。
それを見て、他の3人が、うわー、やべー、って思って手を止めてくれたらラッキーよね。
ポンによって自分が和がりにくくなったりもするけど、ノーテン仲間が増えれば、ノーテン罰符もそんなに痛くない。
謎のポン
おた風のポンとか、そのポンは何か意味があるの?、という行為も楽しいよ。
ひょっとして、ドラを持ってる?、別で特急券を持ってる?、一色手に染めてる?、とか相手が疑心暗鬼になるのを見て楽しもう。
捨牌でブラフ
相手の捨牌から手牌を推理するのは麻雀の基本的なテクニックだ。
文字牌が全然切られてない、特定の種類の牌が全然切られてない、最初から真ん中の牌が切られてる、というような違和感がある捨牌を見ると、強い人はそれを感じとって、危険を回避するような打ち方をする。
それを逆手にとって、全然手牌はたいしたことがないのに、それっぽい感じの捨牌をしておけば相手は勝手に想像して勝手に自分の動きを縛ったりするのよね。
ポーカーで言うブラフと一緒。
高そうに見せて中身は役無しみたいな感じ。
ブラフしやすい役は以下かしら
国士無双
染め手
チャンタ
ブラフで染め手を作るときには、一番種類が少ない牌で染めた風に見せると、すごくそれっぽく見えるよ。
いきなり真ん中を切ったり、いきなりドラや赤ドラを切るのもインパクトがあってとても良い。
そして、こういうブラフをすると、安全牌が比較的溜まりやすいので、後半で降り打ちがとっても簡単になったりもする。
さらにこういう打ち方をすると七対子っぽい形になることも多い。
その場合は真ん中の牌の単騎待ちでリーチとかすると意外とポロリしてもらえるぞ。
理牌(リーパイ)で幻惑
役や待ちがわかりやすくなるように牌の順番を整理するのは普通なんだけど、強い人は出てきた手牌の場所で、あのへんは萬子であのへんは索子かな、みたいな推理をするんだよね。
その情報を元に当たり牌を絞ったりするわけだ。
もしそういう強い人がいたら、ちょっとだけ罠をしかけとくと良い。
全部バラバラのまま打つのは難易度が高いので、特定の対子とかだけをバラバラにしておいたり、萬子の真ん中に索子を入れておいたり、そういうちょっとしたことで相手は少し悩んだりするんだよね。
ちなみに、そういう姑息なことをしてるのがバレないように、後ろで人が観戦してるときには、素直に並べておくと良いぞ。
早いリーチで足止め
点数が高くなったり待ち良くなるまでリーチを待つみたいな人と、なんでもかんでもリーチをする人だと、対戦する相手としては後者の方が実は嫌なんだよね。
なので早めにリーチできるならリーチしちゃうべき。
ポイントは、相手が嫌がるかどうか、だ。
他の人の手牌や顔をじっと見つめる
麻雀が強い人は自分の手牌をあまり見ないで、相手の手牌や動きを良く見てる。
そしてそれによって得られた情報を元により良い打牌をしてる。
とりあえずその真似をして、他の人の手牌や仕草を見てるふりをすると、強い人はそれなりに警戒してくれるぞ。
実は良くわかってなくてもポーズだけで意外と騙せるものだ。
ちゃんと考えると疲れちゃうんだけどポーズだけだと考えないので楽ちんだしね。
たまに目が合ったら変顔をするのも大事。練習しておこう。
やばいときには遠見の見物
逃げるは恥だが役に立つ。BGMは恋ダンス。心の中には新垣結衣。
おた風の活用
おた風や端の牌は使い道がないから早く切ったほうが良い、というセオリーはあるんだけど、持ってると意外と便利なんだよね。
対子や暗刻で持ってたら、それは手牌で使うのではなく、絶対に通りそうな安全牌として使うことも考えたほうが良い。
相手からリーチがかかったときに、こわいなー、と言いながら、絶対に当たらなそうな牌を切っていって、リーチをかけた人の顔が曇るのを見るのはわりと楽しい。
絶対に通る真ん中の暗刻を落とす
降りると決めたら、徹底的に降りるべき。
誰かがリーチをしたときに、もし絶対に通る真ん中の牌が沢山あるならどんどん切ると良い。
それを見ると、リーチをかけた人は、こいつは絶対に振らないんだと、とがっかりするよね。
そしてもし真ん中の牌が4枚切れると、その周辺は使えなくなる。
使えない牌ができると、降りようかなあ、と思う人も出てきて、ノーテン仲間も増えて、ノーテン罰符のダメージも減るんだ。
もしリーチをした人がその周辺で待ってたら、その周辺の不要牌の放銃を促すこともできる。
自分以外が放銃してくれれば、自分はノーダメージで済むのよね。
最初から降りる前提で安牌を抱えこむ
麻雀は4人でやるゲームなので、毎局勝てるわけじゃないんだ。
どうしようもない配牌のときもある。
ブラフとかで適当に遊びつつ安牌を抱えこんでおくと良いぞ。
リーチがかかったときに、こわいよー、と言いながら安牌を切りまくると、相手の感情を揺さ振ることができる。
勝てそうなときだけ戦う
勝てそうな配牌のときは仕方がないので真面目に戦おう。
暗黒麻雀に翻弄されて心が折れてしまった相手は素直な待ちでもポロリしてくれるぞ。
配牌がダメなときには遊ぶ
配牌がダメなときには積極的に遊ぼうぜ。
足をひっぱる楽しさは勝利の喜びに勝るぞ。
国士、染め手、を目指す
素直そうな面子がいたら、とりあえずブラフで騙して遊ぶのがお勧め。
ブラフのところにも書いたけど、国士、染め手、に見せると相手はわりとビビってくれる。
万が一和がれたらラッキーだけど、まず和がれるわけないので、相手の顔を見て楽しむだけにしようね。
欲にまみれると転落しちゃうぞ。
鳴きたい人には積極アシスト
自分以外の誰かが別の誰かに振り込むと自分はノーダメージで済むのが麻雀だ。
麻雀の1局の期待値は何もしなくても、多分マイナス2000点ぐらいなので、ノーダメージはむしろプラスみたいなものだ。
なので自分が和がれそうにないときは、鳴きたそうな人に積極的にアシストしてさっさと終わらせるのもアリだ。
これかなー、と言いながら、切っていって正解するとちょっと嬉しくなるよ。
ノーテン仲間を増やす
配牌が悪いときは聴牌を期待しちゃいけない。
ブラフで降ろしてノーテン仲間を増やす、というのは当然として、終盤になったら、たとえノーテンだとしてもちゃんと聴牌しているポーズは崩さないほうが良い。
ビビって降りてくれたらラッキーだしね。
暗黒麻雀の弱点
楽しい楽しい暗黒麻雀にも代償はある。
弱い奴に弱い
暗黒麻雀は強い人相手に幻惑することに醍醐味がある。
ブラフに気付いてくれない相手に一生懸命ブラフをしかけても何もおきないんだよ。
気付いてもらえないと、もっと私を見てー、と叫びたくなっちゃってストレスマックスだよ。
弱い相手は仕方がないので正攻法で殴り返すのが良い。
でもラッキーパンチで逆にKOされちゃうのも麻雀っていうゲームだ。
クソゲー。
釘バットを振り回す相手に弱い
ひたすら真っ直ぐ、ひたすら高得点、降りるなにそれ、という相手も苦手だ。
ブラフとか全然通じないんだよ!!
そういう相手とは戦ってはいけない。
素直に逃げよう。
麻雀が弱くなる
ど真ん中ストレートを投げずに、ボール球の変化球で勝負するような麻雀をし続けると当然弱くなるよ。
真面目に考えなくなるし、集中力は使わなくなるし。
でも一旦ハマってしまうと抜けられない。
弱くなっても楽しければ良いじゃない。
暗黒麻雀の世界にようこそ。
言動には気を付けよう
暗黒麻雀はアウトローギリギリボール球の変化球で勝負するような麻雀だけど、デッドボール(マナー違反)はダメだぞ。
言葉で煽るのはギリギリセーフだと思うけど、嘘はついちゃダメだ。
ホントのことだけ言って幻惑しよう。
覚えておきたい「さしすせそ」
夜のお店とかでお客さんを上機嫌にさせる言葉は麻雀でも応用が効く。
さすがー
しらなかったー
すごいですねー
先制リーチですぅー
それロンですぅー
まとめと部員募集
我々ssmjp麻雀部では新しいメンバーを募集しています。
ssmjpのslackでお待ちしています。
全部の発表が麻雀というssmjpの勉強会をしたこともあり、麻雀に関する知的アウトプットしたい方も熱烈に歓迎しています。