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Next. そして一区切り。
こんばんは。佐々木です。
「このチームを辞める」
約2週間前にそう監督に伝えました。
そして今日、四ヶ月?予定を早めて日本に帰ります。
シーズンが始まってそこそこな月日が経った一ヶ月弱前。
シーズン終わりまで走り切る。
チームを勝たせられるかの挑戦。
サッカー選手として最後の目標を掲げました。
そんな発信をしながらも捨てきれなかったのは
本来戦いたかったNPL(豪2部)への挑戦でした。
4部でも結果を出し続ければ今年中に2部への移籍を実現できると思いながら、去年ビリ2だったチームを勝たせる一心で戦いました。
チームも序盤は結果も好調で自分自身も決定的な仕事を沢山した。
活躍を見て貰う為にTwitterやInstagramで毎週毎に自分の試合のハイライト動画を作り、ハッシュタグやメンションをつけてなるべく目に止まる確率を増やした。
今年のプレー動画をサッカーCV(選手履歴書)に貼り付け、Facebookのメッセンジャーで全てのチームとコンタクトを取り、メッセンジャーが機能しないチームにはメールアドレスを調べて送信。
更にはとネットで所属するコーチの個人メールアドレスを調べて送った。
そしてそんな行動も実り、1チームだけ「練習参加をして良いよ」と返事をくれた。
去年はトップ3に入ったチームだった。でも今年のキーパーは若手でポカをしまくっててチームも今年は低迷。
このキーパーならちゃんと実力を見せれば契約できるし試合にも出場できると思っていた。
以前の記事にも書いたが練習参加の相場は2週間。
しかし練習参加1週間で貰った答えは「No」だった。
Hello Hideyasu
At the moment, we are not allowed to sign a goalkeeper.
Thank you for coming out and training.
You will need to find another club to play
このキーパーと比べてNoと言われるならもう無理だ。
と思ってしまった。
同じく日本人キーパーがアデレードに来ているが彼もまたNPLに挑戦し、
「オーストラリアのほとんどの監督は、オーストラリアのキーパーは凄いと信頼を置いているから、他国のキーパーはあまり獲らない」
と監督に告げられ、カテゴリを落とし同じ4部のチームと契約した。
やっぱりキーパーに求められる安定感を見てもらうためには歳月と結果が必要です。
これだけポカしてるオーストラリア人だっておそらく安定感があって獲られてる。
練習で獲ってもらうためには、圧倒的なプレーのさらに上をいくプレーを見せないとダメなんだ。
そのポテンシャルがやっぱ身長や大きさになってくると思うし、やっぱりゴールキーパーっていうのは難しいポジションだ。
海外の高いカテゴリに日本のゴールキーパーの人口が、フィールドプレーヤーに比べて少ない理由が理解できた。
とはいってもサッカー選手としては初めての挫折だと思う。
理由はしっかり理解していて、これまでの選手人生の中で結果(負けた試合や試合に出れない時期)に対して悔しいと思う感度が低かったことによる積み重ねの薄さ。
だから小さな悔しさを感じれない選手はここぞという時に結果を出せないんだと思います。
(悔しいと思う感度が高ければ練習する回数も増えただろうに。)
自信はあっても、
単に認めさせる実力が足りなかった。
そんなオーストラリアでした。
楽しい充実したニュージーランド生活とは打って変わって、現実的な結果と時間を味わった。
でもニュージーランドで過ごしてすぐに日本に帰らなくてよかったと思う。
別にニュージーランドでサッカー選手として大きな結果を出したわけじゃないし、
英語初心者でノリで生きてきただけだけど。
海外って楽しいだけじゃない。
井の中の蛙、大海を知る
ということです。
エージェントも無しに裸一貫で飛び込んだ。
圧倒的な実力がなければ認めさせられないし、
英語力がなければ肝心なところで自分の意見を正しく主張することができない。
世界で多く使われてる英語環境で自分自身の器を知って学んだ様々なこと。
これからの人生に何かしらの形で活かされる時が来ると良いな。
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ただの挫折なら誰にも相談せずにシーズンを突っ走ってたところだけれど、
変わらず根底に位置する自分の目標に対して、
自分が今海外にいる意味が見出せなく。
蜜を吸い尽くしたわけではないけれど
吸える蜜がもう少なくなってきているのがわかっていて。
海外に来たばかりの衝撃や発見含めた経験に比べて、
この先の経験はあと二年とか三年海外にいないと得れないと察していました。
そんな中で自分の元に来た話が偶然にも、自分がやりたかったこととやらなければいけないことに近かったから帰国を決めました。
これからは選手としてよりも一社会人として1からのスタート。
プライドを捨てて地に足つけて頑張っていこうと思います。
教員としてのバイアスはほんの片隅において、一般企業の社員として、将来に向けていろんな気づきや知見を得れるような充実した時間を送れますように。
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そんなわけで選手としては一旦、区切りをつけます。
これまでサッカーで出会ってきた全ての人たちに感謝を贈ると共に、これからもサッカーに身を投じる人たちにエールを送ります。
そしてサッカーそのものに感謝です。
日本にいる皆さん、落ち着いたらお茶でも行きましょう。(お酒でも良いです。)
それではまた。
ひで