猫の都

　ベッドの上で夢を見た

　うるたぁるへと、行く夢を

　うるたぁるは猫の都　夢の中の都　

　あたしそこへいって、君とあそぶ夢を見た

　銀のつみきと、金のまりで遊ぶ、猫の夢

　地の底下る　階段と

　雨音響く、静かな祈りにいざなわれ

　うるたぁるへと、地の底下る、夢を見た。

　ベッドの上で夢を見る

　うるたぁるへと、行く夢を　

　うるたぁるは夢の都　猫の住む都

　あたしそこへいって、君と船に乗る夢を見た

　青いしぶきと、白の波を通る、船の夢

　浜辺で遊ぶ、あたしらに

　水のしぶきがさらさら揺れて、いざなった

　そなにるの都の夢を見ようと、いざなった

　

　ベッドの上で、夢を待つ

　うるたぁるへと、行く夢を、

　

　そなにるは偉大な都　王の中の王の都

　あたしはそこへいきたくない、君と猫との、夢がいい

　銀の積み木と、金のまりで遊ぶ、猫の夢

　だけども、鳥がしずかにいざなった　

　そなにるの都へ行かねばならぬといざなった

　肉無き骨、脈無き心臓、息吐かぬ者は、

　そなにるの都へ行かねばならぬと、いざなった

　あたし、そなにるの都へはいきたくない

　きみのいない、そなにるの都にはいきたくない

　だから君、あたしの骨を、もっていて

　あたしの骨を、君の鎖でつないでおくれ

　そしたらあたし、どこにもいかない

　きみと猫とで、うるたぁるで遊ぶから

　だからきみ、あたしを鎖で、つないでおくれ